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元産業看護職がCarely SustainableExpoを見て学びと感想をまとめてみた①

こんにちは。11月に産業保健に特化したIT企業、株式会社iCAREのDevチームにジョインした小川です。先日、弊社主催の大規模な産業保健イベントがありまして、医療現場・産業保健現場で働いたことのある自身の観点から、イベントを通して得た学びと感想を共有したいと思います。書きたい事が沢山あって読者をウンザリ😩させるのを防ぐため、明日の投稿と2回に分けて書きます。
本エントリーは iCARE Advent Calender 2021 の6日目です。🎄 

対象者とする人

・医療や健康に関する業務効率化に興味がある人
・働く人の健康に興味がある人
・「iCARE」「Carely」について興味がある人
・Carelyの開発に携わる人

最大のキーワードは「Well- being 🎉」

■ 1、そもそもウェルビーイングとは?
ウェルビーイングって聞いたことありますか?近年なんとな〜く聞いたことあるな、て人は多いと思います。

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”その人にとっての究極的に良い状態”

なんだそのフワッとした答えは〜〜〜!!😱
確かに"Well" + "being" なので「良い状態で在ること」なのかもしれないが、わかりにくい。一体何なんだ?

はい、でもそれが答えであり、答えのないものなのです。
答えがないと言いますか、「正解がない」のです。
あえて今、記事の最初ではここでウェルビーイングについていきなりまとめません。読みながら、読者の皆様に考えていって欲しいと思ったからです。

2、健康とは?
株式会社iCAREでは、「働く人と組織の健康を創る」を目指していますが、そもそも健康とは何でしょうか?
世界保健機構(WHO)が定義している「健康の定義」とは、以下の状態をさしています。

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↑全文読みたい方はコチラ:日本WHO協会

要するに、病気の有無だけでなく、色んな側面から見てその人にとってより良い状態を目指そうね!てことです。医療の世界ではよく「全人的」と呼んだりします。
病気があってもなくても、とにかくその人のハッピーな状態ならいいよね!✨ってこと。

これ以上は語りすぎると怪しい宗教的な方向に進んでいきそうなので、割愛

3、生活の質(Quality Of Life)とは?
ではQOLは聞いた事がある人が多いのではないでしょうか?生活の質というとイメージしやすいですね。以上、ウェエルビーイング・健康・生活の質、3つのワードが出てきましたが、あくまで個人的には、

ウェルビーイング = 健康 + 生活の質が保たれている状態

っていうニュアンスかな〜と思っています。

ウェルビーイングが大切な理由

価値観の多様性
ようやくEXPOの内容にも入っていきますが、産業保健においてウェルビーイングがキーワードになる理由はいくつかあります。語られていた内容をまとめると以下。

〜(働く)人々の価値観の変化〜

・豊かさの基準は「物質的」から「精神的」な豊かさへ
・育児・出産・介護・心身の障がい・さまざまな年代や立場・外国人の労働・病気の有無など、さまざまな条件の人がいて、さまざまな価値観を求めるようになった
・健康を身体的なものだけでなく、別の価値に置き換えるようになった(かっこよくなる、ライフスタイル、営業成績を上げる etc.)

〜企業側の価値観の変化〜

・事業と健康は別物でなく、一体的なもの捉えるようになった
・働き方の変化に伴い、多様な働き手のニーズに会社が答えていかなくてはならないと考えるようになった
・健康は状態でなく、資源。目的でなく、手段である

時代と共に徐々に働く人々と企業側の価値観が変わりつつある中で、コロナがさらにそれを後押ししました。

自己実現としての働くことの価値
マズローの欲求五段階説についてご存知ですか?これは医療業界でも大変有名な図です。一般的にも割とメジャーな説かな?

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引用元:https://www.kangokyuujin.com/column_view/60

人間の欲求は5つに分けられ、下から高次のものとしてピラミッド型になっている。
価値観の変化と共に、働くことは、生産性だけでなく、自己実現という一つの欲求を満たすものとして重要視されつつあるように思います。

ウェルビーイングに則した働き方の第一歩

健康経営とは?(健康は投資)
健康経営という言葉も馴染みがない人は多いかもしれません。私も産業看護師をやる前までは知りませんでした。

健康経営とは、従業員の健康増進を重視し、健康管理を経営課題として捉え、その実践を図ることで従業員の健康の維持・増進と会社の生産性向上を目指す経営手法のこと。                                      __wikipediaより

アメリカの経営学・心理学者が1992年に提唱した概念ですが、日本がこの概念を意識し始めたのは、実はかなり最近のことなんです。産業保健の歴史を調べてみるとわかりますが、ストレスチェックなど今はようやく少し浸透してきたかなと思いますが、開始したのは2015年。10年前はありませんでした。😵💦

健康問題と仕事の生産性
働く人の健康を考える価値は、単に自己実現や、より良く生きることだけではありません。企業にとってもメリットのあることです。
現時点で働いている従業員は、病気で欠勤している従業員と、病気でなく元気に働いている従業員で二分にはされません。

<プレゼンティーイズム と アブセンティーイズム>
プレゼンティーイズムとは、欠勤には至っていないものの「健康問題が理由で生産性が低下している状態」を指します。 例えば、仕事を休むほどではないが、花粉症や腰痛、頭痛などを感じ、仕事に集中できない状態が挙げられます。 一方、アブセンティーイズムは、「健康問題による仕事の欠勤(病欠)」を意味しています。
                            ___引用元:https://www.kagome.co.jp/products/healthcare/column/basic_knowledge.html

この、プレゼンティーイズムは日本人の8割が該当すると言われており、かつプレゼンティーイズムにより労働生産性の15%が失われていると言われています。金額にすると、人件費✖️15%の損失になります。これは企業にとっても大きな損失です。
さらに、現在では精神疾患患者も増加しており、生涯でうつ病患者に罹患するは人は100人のうち6人とも言われています。弊社iCAREは100人ちょっとの会社ですので、この中で6名、生涯うつ病になる人がいると考えると、少なくない数字ではないでしょうか。隣に座っている同僚かもしれませんし、あなた自身かもしれません。(うつ病は、誰しもがなり得る病気です。)
厚生労働省の発表している資料によると、2000年代では10年で精神障害による労災請求は約4.6倍にも上っています。

以上のことから、資本主義の現代で利益を追求する企業側にとって、事業を継続することと働く人の健康とは、切っても切り離せない関係になっているのです。

iCAREの考える健康の5つの要素
EXPOにおいて弊社代表取締役の山田は、弊社の提唱する企業の健康課題を整理する5つの要素を「5-Rings」と名付け、以下これらの要素は並列であると語っています。

5-Rings (ファイブリングス):
"安全衛生"、"健康づくり"、"働きやすさ"、"働きがい"、"生きがい"
                       ___山田洋太(iCARE代表取締役)

この5つの要素を軸として、弊社はCarelyの更なる開発に邁進しています。
働く人のウェルビーイングをあらゆる角度から捉えた、健康経営の在り方ではないでしょうか。

最後に伝えたいこと

ほぼ全ての人は平等に「働く人」である
これは職種、性別、年齢、人種、役職、地域、年収、社会的地位など関係ありません。働く人は全て平等に、働く人です。

全ての人はそれぞれの「Well-being」を持っている
最初に答えなかったWellーbeingは働く全ての人が持っているものです。よく「個別性」とも表現されます。
これは、医療職を経験したからこそ言えると思うのですが、検診結果も数字の値として目に見える形で「正常」・「異常」等でフィードバックされますが、全ての人が全ての項目において基準値内に収まっていなかったら健康でない、とも言えないのです。ここが個別性の難しいところです。あくまで指標であり、その人にとっての適正値、とも限らないということです。

また、全く別の例になりますが、「トイレの際に必ず扉を開けていないと不安で仕方なくどうしても用が足せない」という人がいたとしましょう。
その人は「異常」な人でしょうか?
あくまでその人のライフスタイルの一部であり、その人が安全・安心な生活を送るための一部にすぎません。ついでに言うと病的かどうかは、その人の生活に支障が出ているかどうかが基準になっていたりします。(詳しくは医学の世界になります)

こういったグレーゾーンはとても多く、治療の必要性の有無は医師が判断します。最近「HSP」や「繊細さん」といった言葉を目にしますが、あれは医学用語ではなく、かつグレーゾーンの人たちをうまく表現しようとして出来た言葉です。

これら一つ一つが、「個別性」でもあるのです。
基準値やひとつのモノサシで捉えた「健康の押し付け」にならないようにすることが大切です。

開発チームにいる私が考えること
皆さんにとって、働くこととは何ですか?何のために働いていますか?

私は自分の幸せのために働いています。社会の中で生きる自分の成し遂げたいと思うことに挑戦したり、大切な人達と美味しいものを食べたり、好きな場所に行きたいなと思ったらそうできるように計画するなど、自分の「なりたい姿」に向かっています。

こうして働く人の健康を創る組織の一部になったのも、自分自身も「働く人のひとり」であり「心身共に幸福に生きたいと願う人間のひとり」であると、医療職として働く人を支えていく中で認識したからです。
そしてあわよくば、周囲の人達、この世界で一生懸命に生きる人達ひとりひとりが、より良いハッピー(well-being)な状態であってほしい。(←※あわよくば、ではなく心から願わくば!!)

世界中のひとりひとりにとってのWell-beingを叶えるのは、皆様ひとりひとりの5-Rings(安全衛生とは?健康とは?生きがいとは?働きやすさ?働きがいとは?)という問いかけの先にあると思っています。それに正解はありません。(それってあなたの感想ですよね・・?とか言っちゃダメ🙅‍♀️)

まだ開発チームの一員でも、殻から出ようと内側からコツンコツンと突っついてる状態のヒヨコでもある立場で生意気ながらですが、チーム一人一人が、Carelyという製品を創る・支える皆様ひとりひとりのその「正解のない問い」を意識し続けられたら、より世界中の多くの人に働く人の健康・well-beingを創るCarelyに成長していけるのではないかと思います。

終わりに

長々とお付き合いありがとうございました。
次回(明日)は、再度わたくしiCAREのDevチーム、小川がお送りします😄今回の内容のキーワード、ウェルビーイングを実現する方法についての内容です!

iCAREでは更なるメンバーを随時募集しています!
一緒に、働く人の健康を支える未来を創りませんか?

エントリーお待ちしております!
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