いのちの森の台所

『いのちの森の台所』佐藤初女著 集英社 発売日 ‏ 2013/5/17

を読みました。


初女さんは、若い時はとても病弱で胸の病気を17年も患ったのですが、それを薬に頼らず食で治そうと考え、実践し、本当に治してしまいました。

そしてそこから、初女さんは、たくさんの人を食を媒介として救っていきました。

彼女が作ったおにぎりを食べて、自殺を思いとどまった青年もいました。

理由を聞いたら、『おにぎりがタオルに包まれていたから』だということ。

現代は心に余裕のない人も多く、他人に対する最低限の心配りもできていないのではないかと心配になるような出来事もたくさん見聞きしますが、初女さんのような対応ができる人は、なかなかいないと思います。

アメリカでテロがあった時、ロサンゼルスで初女さんのおにぎりの講習会に出た方が、祈ろうとしても落ち着かなくて祈れなかったけれど、おにぎりを作ったら落ち着いた、ということがあったそうなのですが、それを聞いた初女さんは「祈る代わりにおにぎりを握ったのではなく、おにぎりを握ったのが祈りなんだ。」と答えています。

まさに、初女さんにとっては、お料理をすることやおにぎりをすることが祈りで、それを実践していた人だったのだと思います。

真面目に一生懸命に地道に生きることで道を開き、賛同者を増やしていかれた方。

そのまっすぐな生き方、考え方が今はまだ、まぶしすぎて、とても同じようには生きられないと感じますが、初女さんのような方をお手本にできるようになれたらよいなと思います。

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