一汁一菜でよいという提案

『一汁一菜でよいという提案』土井善晴著 グラフィック社 発売日 ‏:‎ 2016/10/7を読みました。

たまたまフォローした土井先生のツイッターの呟きがなんだか面白くて心惹かれるな、と思っていました。

そこで、土井先生の本を読んでみようと探してみて手に取った本です。

私は何をどれくらい食べるのか、ということについて、若い時から悩み、本を読んだり勉強したりとしてきました。でも、なにかの理論に沿ったお料理というのは、食材からして揃えるのが大変だったり、日常生活に取り入れるのが難しすぎたりして、なかなかこれが一番よい、という結論を得ることができていませんでした。

土井先生の一汁一菜を提案するこの本は、そんな私のこれまでに対する解答となるような、共感と安心に満ちた内容でした。

また、料理研究家である土井先生の、奥様が作る家庭料理に対する敬意を感じたり、普段時間のないなかでないなりにする料理こそ大切、という考え方をもとに、肩の力を抜きながら、でも軸はぶれさせない、とてもよい考え方を伝えていただける、とてもよい本でした。

日本の料理と西洋の料理の思想の違い、日本料理の時代を巡る変化についても詳しく触れていて、同時に「和食」と「家庭料理」の違いについてもきちんと説明されているので、わかりやすく、なるほどと思いました。

主婦の方々にとって、夕飯を作るのを何にするのか決めるのが一番大変、ということを聞いたことがあります。

育ち盛りのお子さんがいる人と大人だけの家族構成の人では、どんなものをどれくらい作るのか、用意するのかが違ってくるのも当然ですが、それを踏まえても、毎日お料理をすることの心構えとして読んでおくとよい一冊だと思いました。

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