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ゆっくり歩く贅沢

歩き始めて直ぐに気づいた。

「どうしてこんなに急いで歩くのか?」

今日は一日予定が入っていない。これはただの長めの散歩。
にも関わらず、無意識に目的地へ向けて歩くスピードが速まる。

気づいた時点で内容は全く考えていなかったが、
この感覚を忘れてはいけない気がして、noteを書く事だけは決めた。

だから今この文字を打ち込んでるタイミングでは、文章の終わりを想像していない。とにかく書きたくなった。

歩こうと思った訳

前段ちょっと長くなるけど。

金曜日、
副業でコーチングをしている以外の時間は、会社員でECコンサルとして勤務。職種は営業なので日々数字を追いかけ続けている。

ここの所進捗が芳しくなかったが、この金曜日は様子が違う。
長い時間をかけて関係性を築いたクライアントから連続で2件提案が通り、そのまま楽しい華金まっしぐらなはずだった。

でも、それは終業間際の一件の対応依頼で総崩れした。
詳細は割愛するけれど、あるクライアントから1時間以上感情に任せて怒鳴られ続ける事態が発生。話の内容は理解できるし、そちらに落ち度がないのも分かる。

今回は一次対応として偶然関わった自分に火の粉が飛んできただけで、決して自分に対して怒っている訳ではないというのも頭では理解しているつもり。それでも1時間言われ続けると流石に疲れるし、こちらも負の感情が芽生え始める。

なんとか場が収まった時には、いつも退勤している時間を過ぎていて、空腹も相まって腹が立っていたと思う。いや嘘、正直めっちゃ腹立ってた。

その時点で翌日はリフレッシュに登山もしくはカラオケに行って、
「マイナスイオン浴びたいーーー!ストレス発散したいーーーーー!」と感情のデトックスに心が全振りしていた。

でも冷静な自分がいて、雨降ってたから山道ぬかるんでる説と、緊急事態宣言でカラオケやってない説が浮上。そして、
【家から徒歩でいける距離 × googleマップで緑面積広めの公園】
にターゲットを再設定。

目的地を決め、翌日長めの散歩をすることが決定した。

ゆっくり歩くのは「贅沢」

休日何も予定が入っていない事が久しぶりで、寝たら大抵負の感情が無くなる素晴らしい特性のお陰により気分よく散歩に出発。

でもおかしい。
誰かと待ち合わせしている訳でも、時間が決まっていて到着しなきゃいけない予定があるわけでもないのに、歩くスピードが早い。

今日はSNSの通知を切って散歩しようと決めていたから、景色に自然に目が行く。はずなのに、まあまあなスピードで景色が後ろに流れていく。
見てるようで見てない感じ。

ここではたと気づく。

「歩くの早くないか??何でそんなに急いでんの?」

デフォルトで歩くスピード早めだから、普通っていえば普通なんだけど、
急に「もっとゆっくり味わって歩いてみない?」という気になった。

同時に、ZaPASSコーチ養成講座で印象に残った講師の武さんの言葉を思い出した。

「ビジネスパーソンは常に最短最速思考のコミュニケーションを取る。資本主義社会で生き残る為に、早く目的地に到達する為の思考を働かせる事が当たり前になっている。」

速い景色

あ~~~、これだわ~~~と妙に納得。

多くのビジネスパーソンは、"無自覚に"最短で目的地へ着く方法を頭で考えている。だから、自分自身の思考に100%向き合うコーチングを初めて受けると、大体ゆっくりなコミュニケーションや間に驚かれる。(勿論コーチングの流派やコーチによる)

何が言いたいかというと、
コーチングを提供する側になって、且つクライアントとしてコーチングを何度も受けてきたけど、自分の中に早く前に進もう!という意識がまだまだあることに散歩で気づいたという話。

立ち止まる事の価値をコーチングを介して伝える機会があって、
それは自分に対しても言っている節はあるんたけど、ビジネスシーンに限らず日常から最短でいく事を意識しているのには驚いた。

最短最速思考が悪いわけではないけれど、時に立ち止まったり、
ゆっくり進む事を忘れてしまうと、知らぬ間に見過ごす景色が多くあるのかもしれない。

だから、自分の気持ちに耳を傾ける、目を向ける時間を意図的に設けるのはとても大切。それはコーチングでも良いし、ジャーナリングでも良いし、散歩でも良いし、音楽を聴くでもアート鑑賞でも何でも良い。

普段急いでいるからこそ、ゆっくり歩くのは贅沢で、
自分の内側に目を向けるのはきっと必要な振る舞いなんだと思う。

おしまい。

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たまたま見つけた幻想的な神社とウェディングフォトを撮影している夫婦
今度は誰かと一緒に歩こうかな

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