ハルキ

22歳のシンガーソングライターです。歌詞と歌声が武器です。よろしくお願いします◎ h…

ハルキ

22歳のシンガーソングライターです。歌詞と歌声が武器です。よろしくお願いします◎ https://twitter.com/haruki0719ssw?t=bsjvmr0PzUblU8KFzEPByg&s=09

最近の記事

わかんない。

僕には男らしさというものがよくわからない。父親が居ないからだ。背中を追いかけるべく手本が居なかったから自分が他人に男らしく振る舞ってあげられない。 思えば僕は人が嗜む普通を享受することが無いまま大人になった。昔から甘えるのが下手だった。欲しいものがあってもねだらなかった。お金が無いのを知っていたから。母の愛人の元へ出掛ける際も本当は嫌だなんて言えなかった。母の機嫌を損ねたくなかったから。そんな風にして僕は自分の主張を殺して来た。そうして今言いたい事も言えない中身のない人間に

    • amazarashi永遠市大阪。

      ※※※※※超絶ネタバレ注意※※※※※※※ ※※※※※超絶ネタバレ注意※※※※※※※ ※※※※※超絶ネタバレ注意※※※※※※※ この記事はセトリ、演出のネタバレを含むので楽しみにしている方は是非全公演が終了してからまた、いらしてください。 ↓↓↓本編 目と鼻の先にステージが見える。真正面のど真ん中。手を伸ばせば届きそうな距離。最高の位置である。視界いっぱいに広がるのは紗幕に映る永遠市の文字。その更に後ろにはアンプのライトと照明に反射したドラムセットが見える。会場全体にうっ

      • 短編小説「半分個」

        「ねぇ半分個にしようよ」 彼女はまるで小さい子供が親に物をねだるような無邪気さと何かを企んでいるかのようなイタズラ心を併せ持った笑顔で言った。僕はこの笑顔にめっぽう弱い。僕は彼女の思うままに手に持っていたビスケットを半分にして大きい方を渡した。美味しそうに頬張る彼女を見て僕は笑った。これが僕らのいつものやり取りだった。何でもかんでも半分個。二人で一つ。それが僕らの日常で自然と笑みが溢れる瞬間でもあった。窓から差す陽の光は暖かく春の乾いた寒さをも忘れさせるほどだった。窓から見

        • 青い春

          蒸し暑い教室。散らかった机の上には気の抜けた炭酸。汗ばむシャツが肌に張り付いてもどかしい。白紙の宿題に迫るタイムリミット。同じく忙しないアイツを見て少しホッとする。腕を枕にうたた寝。筆箱は少し硬い。先生の昔話。最早子守唄。 僅かな休み時間。急ぎ足で購買へ。 菓子パンにハッシュドポテト。できたては熱い。校舎裏自販機。コーラは売り切れ。遅刻魔のアイツ。ゆうゆうと大あくび。下駄箱で予令。慌ててダッシュ。かかとを踏んだ上履き。階段は一段飛ばし。滑り込み着席。上がりきった息。余裕はな

        わかんない。

          短編小説「少年と通り魔」

          少年は通り魔に遭遇した。 襲われかけた幼い少女をかばい 少年は命を落とした。 世間は少年を称えた。 ある人は英雄だと称え ある人は若者の鏡だと例え ある人は自分もこんな勇気のある人になりたいと語り またある人は根拠もないデマを世に回し自らが持つ形ないテリトリーの火種にしようと企んだ。 心を痛め涙を流す人はほんの一握りで少年が落とした命は瞬く間にご近所の下世話な世間話のひとネタに成り下がった。 雲の上から下界を見つめる少年は思う。 落とした命の対価がこれでは

          短編小説「少年と通り魔」

          スリーマンライブ「どうしようもない僕らでも」ありがとうございました。

          お疲れさまです。この日中の気温が一生続けば良いのね。なんて言うてる間にももうすぐ冬が来る。体調お気をつけて。 改めて先日のスリーマンライブ、お越しいただいた皆様、配信ご覧頂いた皆様、本当にありがとうございました。皆さんの目にこのスリーマンライブがどう写ったのか非常に気がかりです。少しでも楽しんでもらえたのなら少しでも活力が湧いたなら嬉しいです。 それでは振り返りを。少し長くなりますがお付き合いください。 個人的にこのスリーマンライブを振り返った時に思う印象は「あっという

          スリーマンライブ「どうしようもない僕らでも」ありがとうございました。