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#わたしの本棚〜今日の一冊〜

タイトル 『ともだちはモモー』
作者 佐野 洋子
発行所 (株)リブロポート

近頃、何かとモヤモヤすることが多かったので、氣分転換に本棚に向かい、一冊の絵本を取った。

『ともだちはモモー』 読んで一目惚れしたのにすぐ買わずにいたら売り切れてしまい、方々の書店を探してやっと手に入れた一冊。
読み進むと、その時々で読後の感想が変化していく…そんな絵本である。

老いも若きも、男女もそれぞれ、ふと振り返れば『昨日のわたし』がすぐ後ろに控えている。
幼い頃と今の自分は『一続き』なのだ。忘れてはいても途切れてしまった訳ではない。
何かのきっかけで蘇る思い出に心温まる時もある。その時誰と居てどう過ごし、何を語ったのか?…等など。
どうしても思い出せない事も沢山あるかも知れないけれど、それぞれが積み重ねた『物語』を共有して大切にし合えたら、それはとても素敵だなと思う。
作品中、モモーが『わたし』にお話をしてあげられたのは、お父さんとの大切な時間があったから、そして『わたし』という女の子も、今きっと同じような時間を過ごしているのだろう。
二人の交わした約束が輝いて見える。

もしかしたら、これは『大人のための絵本』と言ってもいいかも知れない。
こんなお話が必要な時も、大人にはあると思う。

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