高校生にも、武器が必要。

他校の生徒に会ってきた。

2019年11月9日の土曜、他校の生徒に会ってきた。
彼は、高校生起業家だ。

彼と会った理由は2つ。

1つは、彼の経営する無人書店のブックオーナーになるため。
もう1つは、高校生で起業した人物の考えを知るため。

色々聞きたいことがあって、面接時間30分のところ、50分にわたって話ができた。


結論。
「アイディアとチャレンジがすべて」だ。


面談の前半は、彼から書店のシステムを聞くこと。
知り得たことは以下の点だ。

1.内装工事に必要なお金3百万円を親から借りた。
2.内装(特に本棚)の注文はターゲット層の好みに合わせ、店のコンセプトに共感してくれた業者オリジナルを購入した。
3.入出店の暗証番号システムや無人決済システムは自分で考えた(カウンターにタブレットを設置して、クレカやpaypayで支払う)。
4.24時間監視システムで、どこからでも店の状況を確認できる。
5.ブックオーナーには本棚スペースを設け、自身の蔵書を置く。
6.本の売り上げは彼(の会社)とブックオーナーが按分。
7.月の運営費用は2~3万円。
8.販促活動ウエルカム!


面談の後半は、私からの質問に彼が答える番。
質問は6つ。


Q1:なぜ他の店舗ではなく「書店」を選んだのか?


A1:人を置けないので、「無人」が前提条件だった。そのうえで、扱いやすい商品(あるいはモデル)が「書籍」だった。本が好きなわけではない(!)。 *「趣味」じゃない。「ビジネス」だ。


Q2:書店経営は、高校生のあなたにとってどんな意味を持っているか?


A2:実店舗を持ったビジネスをすることで、現実味を感じさせてくれる点。


Q3:あなたがライフワークにしたいことは?


A3:「世の中の課題をアイディアで解決すること」。
本県の起業率は全国ワースト1。そのため、行政は起業サポート事業を推進しているが、起業家自身のニーズを満たすケースが多いような感じがする。そのため、「地域創生」につながることをしてみたい。
個人的には、CMや広告の作成にかかわりたい。視覚や聴覚だけでなく、他の感覚を刺激することで商品にリアリティを与え、購買意欲を喚起するアイディアを出していきたい。


Q4:あなたの人生プランは?


A4:大学卒業後は広告関連の会社に入り、基本的なビジネスマナーやモデル、スキルを身につけたい。その先は未定。


Q5:あなたが普段の生活で心掛けていることは?


A5:アイディアに触れ、アイディアを生み出すこと。


Q6:一緒に仕事をする仲間を選ぶとき、最も大切にしたいことは?


A6:一番は、自分と違った考えを持っている人をパートナーにしたい。違っているからこそ、新たなアイディアにつながる。もう1つは、強いてあげれば、フィーリング。この人と一緒にやってみたいと思えるような人。



晩秋のある休日の50分で、私の目的は叶った。

「普段、授業で接している高校生に対して、何が与えられるか?」

この質問に対する回答が、私にとっての今回の訪問の動機づけであり、収穫でもある。


「高校生に与えるもの」として、私が最も高い価値を置くのは、「刺激」だ。

「君たちと同年代の、同じ立場の若者が、こんなことをしている」。

「だから、こうしよう」とは言わない。共感してもらえない可能性だってある。
ただ、「事実」を伝える。事実は誰よりも沈黙を守り、それゆえに雄弁にもなる。


彼の試みを生徒に伝えたい理由はいくつかあるけれど、絞るなら2つになる。


1.「空き店舗」や「無人化」など、今後の社会動向を踏まえた試みだから。
2.アイディアを出すことの重要性を体に染み込ませてほしいから。


特に、後者は欠かせない。若者はお金がないのは当たり前。強力なコネも持たない。
しかし、アイディアがあれば。アイディアは事業に必要な人材や金銭を調達する。
もちろん、前提条件としての知識は必要だ。しかし、知識とアイディアが融合した時、サプライズが生まれる。


毎日流れる時間は、私にとってもアイディアを生み出す過程そのものだ。
そのアイディアは、すぐに日の目を見ないものがほとんどである中、虎視眈々とスポットを浴びる機会を狙っているものも、少なからずある。私の役目は、そのアイディアをステージの中央に引っ張り出して、満場の観客とともに拍手を送ることだ。


今日は刺激的な時間を過ごせた。来週の授業は、これでいこう。
普段接する彼らも、刺激を待っている。人生を生き抜くためのアイディアを。


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