見出し画像

【前編】発酵フィールドワーク@山梨

遊びでもなく、直接的な仕事でもないのですが、自主的に、山梨発酵フィールドワークへ行ってきました!!

ローカルな魅力にどっぷり浸かり、とても有意義な旅になりました。
山梨って、山に囲まれているからこそ、独特の気候と地域特性があり、固有の食文化があるのですね。面白く、とても愛に満ちた地域です。

訪れた時、ちょうど桃の花が満開でした!!
こちらは塩山駅前。線路沿いにたくさんの桃の花が♪

今回は、午前中に甲府の五味醤油さんに訪問し、午後は勝沼のワイナリーを5件まわりました。行く先々で多くの方にお世話になり、人の温かさに感動…。
これぞ、旅の醍醐味です。
次に行く時は、お世話になった方にお礼の気持ちをお渡しできるよう、お菓子か何かを作って行こう!!

さて、一件目の発酵スポット「五味醤油さん」からご紹介です。

年間100回以上の手前みそ教室を開催する、"発酵エヴァンジェリスト"五味醤油さんにお伺いしまいた。

今回ご案内くださった五味洋子さんは、お兄さんの五味仁さんと一緒に、「発酵兄弟」として活動され、ラジオ「COZY TALK」にも出演されています。

「お味噌屋さんが手前みその作り方を教えてしまったら、味噌が売れなくなるのでは?」とよく聞かれるそうなのですが、むしろ逆なのだそうです。
自分で味噌を作ってみると、味噌に愛着が湧き、消費量が増えます。その後も味噌作りを続ける方は、五味醤油さんの麹を買うし、そうでない方は、味噌を買う。
どちらのパターンでも、五味醤油さんの根強いお客さんになるのだそうです。

しかし、今でこそ、お味噌屋さんが手前みそ教室を頻繁に開催していることが注目されていますが、実はこれは今に始まったことではなく、五味醤油さんでは、昔から手前みそ教室を開催していたそうです。

みんなで手前みそを仕込むことは、地域の人たちの交流が深まる場として、昔から大切にされていたそうです。
発酵兄弟の五味さんは、昔から行われていることに、新たしいエッセンスを加えて、伝統を受け継いでいるのですね。温故知新の精神、素晴らしいです!!

ちなみに、こちらの蔵併設のイベントスペースは、外からみると、可愛い富士山型。

冬〜春は怒涛の手前みそ教室が開催され、今年の夏は甘酒のポップアップショップを営業される予定だそうです。楽しそう!!

更に、これからの季節は幼稚園や小学校での出張手前みそ教室を行うそうです。
理想的な食育活動ですね。地元の味、お母さんの味、きっと子供達の記憶に刻み込まれていくのんでしょうね。

蔵の中も見せていただくと、ちょうど味噌の仕込みをされているタイミングでした!!ラッキー!!
こちらは蒸した大豆を潰していく工程です。

潰した大豆は、まるでモンブランのよう♪

そしてこちらは、できたての麦麹。

甲州味噌は、米麹と麦麹の両方を使う「合わせ味噌」なのですが、そんじょそこらの合わせ味噌ではありません。
一般的に、合わせ味噌とは、異なる麹から造られた味噌を合わせたもの(例えば、「米味噌」と「豆味噌」を合わせる)で、つまり「ブレンド」なのですが、甲州味噌は、仕込む段階から麹を混合させているのです。
それゆえ、唯一無二の複雑な味わいになるのだとか。

もともと、甲州のエリアはお米が十分に収穫できなかったため、麦との二毛作だったそうです。(味噌からわかる、地域特性!)
そのため、米も麦も使用した味噌が成り立ったそうです。

しかし、現在は麦の農家さんが激減してしまい、福井から仕入れられているとのこと。福井は六条大麦の一大産地ですからね!!

さらに、五味醤油さんは、貴重な木桶仕込み。
木の隙間に微生物が住み着くから、より一層、複雑で味わい深くなります。

今回、念願の五味醤油さんに訪問し、心から大切なことを学びました。
「伝統を継承しつつ、新しいことにチャレンジする」ということの、本当の意味を学んだ気がします。

「甲府の味噌屋には、何が求められているのか?」「地元の人たちが、地元の食文化に親しむためには、何をするべきか?」これらを的確に判断し、地道で建設的なモノづくりをされている姿勢が、とてもカッコ良かったです。
奇を衒う訳でもなく、ただただ、フリースタイルで、自分達らしいことをする。ピュアで正義感に溢れた仕事ひとつひとつに、心が動かされました。

私も、大切なことを見失わず、真摯に向き合っていきたいと思いました。
五味さん、ありがとうございました!!

甲府を後にして、次に向かったのは、勝沼のSUNKING Cafeさん。
今回の旅の最後の目的地の若尾果樹園さんからオススメされて、やってきました。

東京から移住してきたご夫婦が営まれており、周辺の生産者さんとの交流が広く、お店では様々なイベントが開催されているそう。
音楽好きなご主人で、素敵な方でした!!

私はおにぎり定食(550円)を注文。
炒めた大根の葉っぱのお味噌汁に、梅干しのおにぎり。シャキシャキのほうれん草のおひたしに、絶品のぬか漬け。
体に優しく、愛のあるとても美味しい一汁一菜でした。

ここでランチを食べた後、徒歩でワイナリーをめぐるつもりだったのですが、隣にいらした地元のお母さんが話しかけてくれて、なんと目的地のワイナリーまで車で乗せて行ってくれました!!や、優しい…。。
お母さん、ありがとうございます!!

と、ここからワイナリー4件を回ったわけですが、その様子は後編でご紹介したいと思います〜♪♪

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?