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【発酵スタディ】コエドビールの勉強会に行ってみた!!

世はクラフトブームである。
ビールも、日本酒も、焼酎も、ワインも。
「クラフト」を求める消費者は増えているようだ。

「クラフト」とは、直訳すると「手造り」を意味します。

大手メーカーが工場で大量に生産するのに対して、小さなメーカーが小さな規模で手造りしている製品が「クラフト〇〇」と言われたりします。

最近では、中田英寿氏がプロデュースする日本酒イベント「CRAFT SAKE WEEK」が話題を呼び、日本酒にも「クラフト」という考え方が浸透し始めていますが、やはり「クラフト〇〇」といえば「クラフトビール」ですよね。

昨日は、そんなクラフトビール業界で圧倒的な存在感を示す川越「コエドビール」の勉強会に参加してきました!!

会場は、昨年12月にオープンした日本橋のBETTARA STAND
べったら漬けの発祥の地である宝田恵比寿神社に隣接した、日本橋の新しいコミュニティスペースです。(元々は恵比寿神社の駐車場だったそうです。)

KitchHikeとも提携されているので、私もイベントで使いたいな〜と思い、今回は下見も兼ねて伺いました。

私、実はビールが大好きで、毎日欠かせないのです。普段使いは麦とホップ。余裕のある時は、キリン一番搾り。頑張った日は、エビスかプレモル。
基本は大手メーカーで使い分けていますが、もちろんクラフトビールも大好き。とりわけ、コエドビールは大好きなのですよ。

まずは、樽生でしか飲めない限定品、「鞠花(まりはな)」で乾杯!!

ホップがふんだんに使われているIPA(インディアン・ペール・エール)なので、ホップの和名「鞠花」からとっているそうなのですが、「発音に気をつけてくださいね(笑)」とのこと。笑

IPAは味が強いイメージがありますが、鞠花は香りが強すぎず、軽やかでドライ。ほろりとくる苦味がちょうど良い。

美味しいビールを飲みながらビールの話を聞けるなんて、なんて贅沢な時間なのでしょう。
今回の講師は、醸造元の(株)共同商事コエドブルワリーの原田さんです。

笑顔が爽やかな原田さんは、入社5年目の若手エース。
所属は「カスタマーコミュニティーチーム」。つまり営業さんだそうです。

大学時代にコエドビールの社長の講演を聞き感銘を受け、飛び込みで新卒入社されたらしい。

そんな若き情熱家・原田さんから、しばしコエドビールの会社説明です。

コエドビールは埼玉県川越市のクラフトビールメーカーなのですが、意外や意外、元々は野菜の販売をされていたとのこと。
川越に行ったことがある方ならご存知と思いますが、川越名物はサツマイモ。徳川時代、サツマイモを江戸に入れる拠点として栄えていたため、「大江戸」に対して川越は「小江戸」と言われていました。
(もちろん、これがコエドビールの由来。)

コエドビールの母体である共同商事は、もともとはサツマイモの生産販売をされていたそうなのですが、サツマイモの連作障害対策として育てられていた『麦』に着目し、サツマイモと麦でビールを造ろうと考えたのが全ての始まりだったそうです。(形が悪い規格外品は売れずに廃棄に回されてしまう問題も背景に有ったそう。)

そもそも、その背景には、1995年の細川内閣が地ビール製造の規制を緩和したことで起きた「地ビールブーム」も背景にあったそうなのですが、だからと言ってサツマイモでビールを造ろうとするとは、なかなかのチャレンジャー。

しかし、今でこそ「瑠璃」とか「伽羅」とかビールとは思えぬおしゃれなネーミングとハイセンスなパッケージが印象的なコエドビールですが、当時サツマイモで造ったビールの現名称「紅赤」は、元は「サツマイモラガー」という名前だったそうです(笑)

さ…サツマイモラガー!!笑

(元サツマイモラガーは左から二番目。笑)

コエドビールは、全5商品。
むやみやたらに商品を増やさないのも企業方針だそうです。

和名だけどハイセンスなネーミングとデザインで確固たるブランドを築き上げているコエドビールですが、この独自の世界観を確立されたのは、現社長に代変わりされてからだそう。
HPも驚くほどお洒落なので、見てみてください!!

▼コエドビールHP
http://www.coedobrewery.com/jp/

…これらのブランド戦略とその経緯には舌を巻くものがありましたが、長くなるので今回は割愛させて頂きます。

なんてったって、全商品をテイスティングさせていただいたのですから!!
こんな機会、なかなかありません!!

まずはベーシックなピルスナー、「瑠璃」から頂きます。

淡めの黄色で、香りはやや香ばしく、味はまろやか。
安定感のある、ホッと落ち着く味わいです。

「クラフトビールは個性が尊重される世界なのに、なぜコエドは敢えてベーシックなものを造るのか?」とよく聞かれるそうなのですが、「ベーシックなビールこそ、味が誤魔化せない。基本中の基本を美味しく造れるビール会社でありたい」という願いが詰まっているのだそうです。

静かなる決意、ほんと素敵です。

そして次は、ホワイトビール「白(Shiro)」。
小麦で造るヴァイツェンビールで、無濾過なので少し濁っているのが特徴だそう。小麦由来のタンパク質が多いため、泡がクリーミーで弾力があり残りやすいそうです。ウンウン、確かに。

バナナやマンゴーのようなフルーティーな香りと甘みがあって、苦みは無く、ビールが苦手な女子でも飲めそうですね。
ハレの日にぴったりな一本です。
これは「枝豆×ビール」や「唐揚げ×ビール」の概念を壊しますね(笑)
上品なフレンチなんかが合いそうです。

そしてお次は、IPAの「伽羅」。
私もよく飲む、大好きなやつ。

同じIPAである鞠花よりもボディが強く、苦みと香りがハッキリ。
クセになる味わいです。

前述の通り、IPAはホップがたくさん使われているのですが、伽羅は「ドライホッピング」と言って、出来上がったビールにホップを浸す通称「追いホップ」をされているそう。
それでこの苦みと香りですか。納得。

ホップの香りも嗅がせて頂きました。
こちら、ホップのペレットです。

あー、この香り大好き!!笑

なんとも形容しがたい、ホップの香り。
こんなペレット状にされて使われるのですね。

麦の香りも嗅がせて頂きましたが、うーん、この違いをかぎ分けるのは難しい(笑)
麦は焙煎の度合いで味が変わってくるそうで、黒ビールは真っ黒になるまで焙煎した麦を一部使っているため、あのような色と香りになるそうです。

コエドの黒ビールは、ベタベタしておらず飲みやすいのが特徴。

ぐびぐびいける黒ビールを目指しているそうです。

コーヒーのような香り。カラメル臭。
いわゆるメイラード反応の香りですね。

この真っ黒い焙煎大麦が5%ほど含まれているそうです。
意外と割合としては少ないのですね。

さてさて、大トリは「紅赤」です。
そう、元「サツマイモエール」ですよー。笑
名前の印象って大きいですねー(笑)

…グビリ。

なるほど、事前にサツマイモの情報を聞いたからでしょうか。
サツマイモの味がするように感じます(笑)

これまでと違う甘みを有し、旨味も強く飲みごたえあり。
色はその名の通り紅色。

この紅色はサツマイモ由来というわけでは無く、焙煎した大麦が一部使われていることに起因するそうです。
(ただし、サツマイモは皮ごと使われているそうなので、一部色に影響している可能性はあるかも。)

ちなみに原料として使われているサツマイモは、茨城県の業者で焼き芋にされてか使われているそうです。
いっそのこと、「焼き芋ラガー」で良いのでは!?笑

こんな感じで勉強会は終了。

まだまだ書ききれなかった情報はたくさんありますが、長くなりすぎるのでこの辺で…!!

気づいたら7ページにも渡ってメモしており、私があまりに熱心にメモを取っていたので、周りの参加者さんに「ライターさんですか?」と聞かれる始末(笑)

やっぱり面白いです、発酵。

今でこそ、米から日本酒が出来上がるには当たり前のように理解できますが、麦とホップという原料からビールが造られるメカニズムは、まだ実感できない。

「米のでんぷん質を麹が食べて糖に変えて、その糖を酵母が食べて、アルコールができるんだよ。」と説明したって、日本酒初心者には分かるはずがない!!

改めて、初心に帰って分かりやすく発酵を解説できるようにしなきゃなと感じました。ビールも勉強でき、自分自身の戒めもでき、すごく貴重な経験になりました。

コエドビールさん、BETTARA STANDさん、原田さん、素晴らしい会をありがとうございました!!




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日本酒と発酵が大好きな料理家です。 日本酒に合う料理のレシピ開発、地方創生事業アドバイザーなど、幅広く活動中。 新宿御苑前のキッチンで料理教室を主宰しております。 HP: http://www.harukamano-jozo.com
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