彩典はるか

ライブ・映画鑑賞・文章を書く・お散歩を楽しむことが好きな会社員です。夢は自分が考えた物…

彩典はるか

ライブ・映画鑑賞・文章を書く・お散歩を楽しむことが好きな会社員です。夢は自分が考えた物語が映画化されること。人生100年とすればまだ60%程度。ExcelのVBSやAccessを使いこなすことが目標です。日々奮闘、ゆるりと前進中。https://ayano-haruka.com/

最近の記事

天使の約束(3)

第三章 再会は運命か偶然か 2024年度創作大賞応募作品 ●前回のお話 第二章はこちら>> ・・◆◇・・ 今年も試験が近づいてきた。前回と違って今回の試験はまあまあ自信がある。去年の12月に受験した短答式も一回目で合格できた。来月の論文試験の一部がダメだったとしても、集中して取り組めば来年は絶対に合格できる。 模擬テストや過去問は大体合格ラインを超えている。乗り越えなくてはいけないことはメンタルの弱さだ。今年は、予想外のことがあったけど大丈夫だろう。 メンタルの弱さが

    • 天使の約束(2)

      第二章 ドタキャン男との出会い 2024年度創作大賞応募作品 ●第一話はこちら>> 〔本編〕 二月から続いていた繁忙期もやっと終わった。今日は、久しぶりにゆったりと落ち着いた気持ちで迎えた休日の朝だ。 休日は目覚めが良い。 アラームなしでも6時前には目が覚めるから不思議だ。平日は、アラームに起こされてもすぐに起き上がることが出来ないのに。スヌーズ機能で再び鳴ったアラームを止めて、しばらくしてまたアラームが鳴り、また止めてということを繰り返している。 パソコンの画

      • 天使の約束(1)

        2024年創作大賞応募作品 ・・◆◇・・ 〔あらすじ〕 春陽と智は、映画館で出会い三年後に結婚をする約束をした。智の公認会計士試験合格と春陽の想定外の妊娠が重なり三年を待たず結婚、智の実家がある横浜へ転居する。 環境変化と義両親の関係に悩み、心のバランスを崩した春陽は離婚を決意。幼い息子を手放した母親にはもう恋をする資格はないと思い込み仕事に没頭するが、ある時、自分の中に芽生えた同僚への恋心に気づき春陽は戸惑う。 年の瀬、彼と一緒に行ったバーで告白しようとするが叶わ

        • 〔短いお話〕年少さんの卒業記念日

          昨年買った青梗菜の種がたくさん残っていたこと思い出した。 古い種だからほとんど芽が出ないんじゃないか。そう思い、ファブリック製のプランターへ土を敷き詰め、適当にバラまいた。本当は一粒ずつ間隔をあけて撒くものだが。 3日後。ところどころに黄色い点々。発芽が始まったようだ。 その2日後には生まれたての小さくてかわいらしい双葉たちでにぎやかになった。いわゆる密集状態。 甘かった。 恐るべし自然の力。 これではいけない。早く間引かんとあかんなぁ。 そやけど・・ もう少し大

        天使の約束(3)

          癒しの時間の中で過去に向き合う

          子供のころ好きだった「折り紙」を、また始めました。 本屋さんで旅行本がある棚に移動しているときに折り紙の本を見つけたことがきっかけです。鶴以外のものも折ることが出来たら楽しいのでは・・と。 折り方を覚えていたものは普通の鶴だけ。カバー写真の鶴は最近覚えた折り方で折ったものです。(日本の折り紙帖という本を見ながら折りました) 見つけた本は「カミキィの 心やすらぐ癒しのおりがみ」 とてもかわいい作品ばかりで、ページをめくっているだけでワクワク🥰 本を見ても完成できない作

          癒しの時間の中で過去に向き合う

          〔短いお話〕向かい風か、追い風か

          そよそよと、心地よい風が頬をくすぐったかと思ったら、ざわめくように木々の枝が揺れて強い風が吹き始めた。 今日はずっと風が吹いている。 御朱印を待つ間、誰もいない神社のベンチに腰掛けながら呟いた。その途端すぐに風が止み、どこからともなく黒い蝶が飛んできた。 黒い蝶って、優雅で綺麗だなぁ。 少し顔を上げて蝶の行方を見守る。不規則に左右上下にひらひらと動きまわり、やや低空飛行気味に複数並んだ鳥居の幾つかを潜り抜けると、高い位置まで移動した後するっとどこかに行ってしまった。

          〔短いお話〕向かい風か、追い風か

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          奈良の大仏様に会いに行き、母のケガの回復を祈ってきました

          奈良の大仏様に会いに行き、母のケガの回復を祈ってきました

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          心配は不要。先送りをせず、今できる事を今やるようにすればいいと思う。

          ゴールデンウイーク後半は、暦通り四連休。前半の連休に出かけたので後半は家でのんびりする予定にしていた。 人混みは苦手で疲れる。 特に混雑がひどい年末年始の連休やお盆、ゴールデンウィークに旅行や実家へ帰省することはない。通常の土日に行くか、平日に有給休暇を取っていくようにしている。 でも、ふと今年はすぐにでも実家に帰省した方がいいような気がした。 少し顔を出すだけでもいいではないか。 急だったが、一泊二日の予定で実家の母に会いに行くことにする。帰省中、母が望むなら一緒に

          心配は不要。先送りをせず、今できる事を今やるようにすればいいと思う。

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          初夏のお散歩で見つけた 少し気になったモノ

          初夏のお散歩で見つけた 少し気になったモノ

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          今年の桜は、あっという間に見ごろが過ぎて・・。来年も見られますように。

          今年の桜は、あっという間に見ごろが過ぎて・・。来年も見られますように。

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          甘くてしょっぱい昨日の話

          季節柄、春を感じさせる期間限定の商品があちらこちらに並んでいる。 ケーキであれば、いちごをたっぷり使ったものか桜をあしらったもの。 ショーケースを眺めているだけで楽しい。 先日の健康診断でお医者様から「生クリームを使ったお菓子は、できれば避けてください」と言われてしまった。 「血液検査の結果、ここ、やばいですよ」って。 (お医者様は「やばい」という言い方はしませんが) この一年、結構食生活が乱れていたので・・自業自得だね。 年齢的に、洋菓子は絶対よくないとわかって

          甘くてしょっぱい昨日の話

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          2024年3月31日 日帰り京都旅行でプチお花見 曇でしたが初夏の暑さでした。

          2024年3月31日 日帰り京都旅行でプチお花見 曇でしたが初夏の暑さでした。

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          昨日と明日 どちらも、ちょうど一年

          2023年の3月27日、病院の近くの公園では、ソメイヨシノが5分咲きでお天気も穏やかだった。 2024年の3月27日、素晴らしくいいお天気。仕事を終えて、帰宅途中に遠回りして公園に行ってみた。去年と同じように桜が咲いているかなって。 公園へ着いた頃は日が落ちて真っ暗。 街燈のに照らされたソメイヨシノの木のそばへ行って確認するが、枝のつぼみは固くてまだ開く気配がなし。 今年は開花が早いのではといわれていたが、去年より開花は遅いようだ。雨や曇りの日が多い3月だったからだろ

          昨日と明日 どちらも、ちょうど一年

          恋と友情は平行線 不思議な関係の行方(4)~終わり

          ●前回のお話 ・・◇◆・・ 「ごめんね、ちょっと遅刻しちゃった」 奈波さんが、僕の右隣に座る。 「いいよ。こちらこそ、先に飲んじゃってごめんね」 「ちょうどワインリストを開いたところ。どれにする?」 奈波さんも僕も、ワインは好きだが産地や銘柄には詳しくない。リストに書かれてある簡単な説明書きとワインの名前でなんとなく選ぶ。 一度飲んで気に入っても名前を覚えることが出来なくて、やはりお店に来るたびにリストを確認してしまう。今日は店の人がおすすめを教えてくれた。 「今

          恋と友情は平行線 不思議な関係の行方(4)~終わり

          恋と友情は平行線 不思議な関係の行方(3)

          ●前回までのお話 ・・◇◆・・ 「せっかくのご縁ですから、これからお友達になってもらえませんか」 「え?・・・」 「いや、頻繁に会って・・というのではなくて。今日から一年後、お互いパートナーが見つかっていなければ食事でもしながら一年の活動をねぎらうというか」 「・・・」 「あ、ご迷惑ですよね。今の言葉は忘れてください。本当にすみませんでした」 奈波さんは、少しうつむいた後、顔を上げて僕の目を真っすぐと見つめた後、柔らかい笑顔で言った。 「そんな関係も素敵ね。う

          恋と友情は平行線 不思議な関係の行方(3)

          恋と友情は平行線 不思議な関係の行方(2)

          ●前回のお話 ・・◇◆・・ 「それはつらかったですね」 僕は続ける。 「今日はお互いのことを少しでも多く知るための時間だから、話してくれて嬉しいです」 「そう言ってもらえて、ホッとしました。ありがとう、悟さん」 「僕だって、妻に振られたようなものですから。もう3年前のことですが」 「振られたんですか。差し支えなければ、元奥様から離婚したいと告げられた理由を教えていただけませんか」 そうだな・・。どう伝えれば良いだろうか。僕は言葉を探した。 「僕たちの間にはも

          恋と友情は平行線 不思議な関係の行方(2)