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昔読んだ本をもう一度読み直して思うこと。


私は昔から歴史が好きで、よく歴史小説も読むのだけど最近司馬遼太郎の「燃えよ剣」を再読している。

新選組副隊長 土方歳三の生涯にスポットライト当てて描かれているこの本。


最初に読んでからもう5年以上経ったんじゃないかな。
元々新選組が好きだったこともあって、ドラマや新選組を基にしか漫画も読んでいたのでなんとなく知っていた。
それでも映像や絵と違い、言葉だけで描かれる登場人物の描写や関連する土地の様子は自分の頭の中でしか描くことができない。


最初に読んだ時と明らかに違うなと感じたのは、“どんな場所で、どんな様子で話が進んでいるのか”が頭の中により詳しく浮かぶことだった。
本を読むのは速い方だと思うんだけど、(二回目ならなおさら)気づけばめちゃくちゃじっくり読んでいる。
一つ一つを噛み締めながら読んでいる感じ。ちょっと今までの自分にはない感覚で本を読んでいるから不思議な感じがするんだよね。


初めて読んだ時は、読んでいる文章がふわふわ浮いてみえた。ただの文章の羅列。面白いんだけど、どこか上の空。


もう一度この本を読んでいる今、舞台となった東京・京都に何度も何度も足を運んだ。土方歳三や新選組が歩んできたであろう道を実際に歩いているんだ。(意図したことではないけれど)


初めて読んだ時は、まだ実感の伴わないものだったことが今は自分の中にすとんと落ちている。頭だけでの理解だったものが、心も伴った理解へと変化したんだなと思う。


それってなんだか面白い。


本はたくさん読んできたけど、基本的には一度読めばもう読むことはない。もう内容がわかってしまっているからだ。先がわかっているとおもしろくない…そんな思いから本は再読しないことがほとんどだった。


だけど、読んでいる自分自身の思いや経験はその都度変わる。そこで出てくる変化があるかもしれない。


もう思ったら読んだ本をもう一度読み直すのも面白いかもしれないなって思った。きっと初めて読んだ時とはまた違う発見があるかもしれない。


読み直して気づく発見もあるし、別の場所であの時読んでいた本のことを思い出すかもしれない。


面白いことに気づくことができてなんだかラッキーだったな、今日。
実感を伴ったり、自分ごととして捉えるのって大事だなぁ。

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