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はやぶさ/HAYABUSA

鑑賞時の感想ツイートはこちら。

2011年の日本映画。日本の小惑星探査機はやぶさ」と、そのプロジェクトに携わる人々を描いた人間ドラマ作品です。

出演は、竹内結子西田敏行高嶋政宏佐野史郎、ほか。監督は『明日の記憶』、『イニシエーション・ラブ』の堤幸彦。

わたしの宇宙好きは「はやぶさ」から

前にも書いたかもしれませんが、わたしはとっても宇宙が好きです♩
宇宙のことを知るのも好きだし、星空を眺めるのも好き!

息子が小学生の頃は、近所の田んぼに寝転んで一緒にペルセウス座流星群を観たことがあったなぁ。(当時のブログ記事▽)

この頃から、なんとなく星や宇宙にロマンを感じていたのかもしれません。

その後、本格的に好きになるきっかけを作ってくれたのが、 プラネタリウムと、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』と、小惑星探査機「はやぶさ」でした。
こちらの記事の「10.宇宙」に、そのいきさつが書いてあります。

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「地球スイングバイ」、「ターゲットマーカー」、「イオンエンジン」など、はじめて知ることばかり。しかも、それをアメリカの NASA ではなく、日本の JAXA がやっている! ――と、ワクワクしたのでした♩

「はやぶさ」の映画は4本あります!

2003年に打ち上げられ、約7年にわたるミッションを終えて、小惑星探査機「はやぶさ」が地球に帰還。2010年6月のことでした。

正確には、「はやぶさ」に搭載していた(小惑星「イトカワ」で採取したサンプルが入っている)「帰還カプセルだけが地球に戻り、探査機本体は大気圏への突入で燃え尽きてしまいました。悲しい。

サンプルリターンは、世界に例を見ない技術的快挙! 帰還当時はとても話題になったようです。(その頃、わたしはまだ宇宙にハマる前だったので、リアルタイムでは知らないのです)

そんな背景もあって、「はやぶさ」を題材にした映画がほぼ同時期になんと4本も作られたんです! ご存知でしたか?

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ちなみに、わたしは全作観ています。笑

・・・

さて、みなさん。ここからはちょっと駆け足でいきますよ~!

4作品特徴違い。いきま~す♩
(大丈夫かなぁ…… 読者のみなさんとの温度差が心配……笑)

HAYABUSA - BACK TO THE EARTH -
(オリジナル:2009年)→(帰還バージョン:2010年)
・プラネタリウム上映作品
・監督:上坂浩光

もともとプラネタリウムで上映されていた作品です。

オリジナル版は「はやぶさ」がまだ宇宙にいた2009年に公開。その後 2010年に、地球への帰還シーンを追加した「帰還バージョン」が公開されました。

わたしがプラネタリウムで観て猛烈に感動したのも、後期の「帰還バージョン」。観るなら「帰還バージョン一択です! あのラストが肝なので♡

他の3作品と大きく違う点は、人間が出てこないところ。超絶美しい CG の宇宙と、篠田三郎さん(ウルトラマンタロウ!)による心に響くあたたかいナレーションにぜひ浸ってください♩

DVD やブルーレイも出ていますよ~!(わたしは DVD を持ってます♡笑)

・・・

はやぶさ/HAYABUSA(2011年・20世紀フォックス)
はやぶさ 遥かなる帰還(2012年・東映)
おかえり、はやぶさ(2012年・松竹)

こちらの3本は、劇場公開された作品

「はやぶさ」が帰還するまでのストーリー展開は事実に基づいているので基本的に同じ。――ですが、それ以外のフィクション部分や演出などにそれぞれ個性が出ていて面白いです。

特に、映画に登場する「はやぶさ」プロジェクトのメンバーは、実在する JAXA の方々をモデルに俳優さんが演じているので、どの役にどの俳優さんがキャスティングされているのか? ――という部分が興味深かったです。

わたしたち宇宙ファンは、JAXA の方が登壇される講演会、宇宙関連のインタビュー記事、動画などを日頃からチェックしているので、本物の方々のお顔とお名前に馴染みがあるのです。

たとえば、プロジェクトマネージャー(PM)の川口淳一郎先生。
こちらのサイトにお写真があるので、よろしければご覧になってみてください。

この役に、映画ではそれぞれ――

○ フォックス版(佐野史郎/役名:川渕幸一)
○ 東映版(渡辺謙/役名:山口俊一郎)
○ 松竹版(大杉漣/役名:江本智彦)

という顔ぶれがキャスティングされています。

どの俳優さんも、モデルの川口先生に似ていてすごいなぁと思うのですが、個人的には東映の渡辺謙さんバージョンが好きかな♩

フォックス版のみどころ

はい。では、ここで小休止。
大丈夫ですか? 飽きちゃってませんか?笑

もうちょっとだから、がんばって~♩
(励ますところなのだろうか……笑)

20世紀フォックス版である本作『はやぶさ/HAYABUSA』は、劇場作品3本のうち一番初めに公開された作品です。

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竹内結子を主役に据え、彼女を語り部として「はやぶさ」プロジェクトを描いています。

役どころは “水沢 恵”(本作のみに登場する、フィクションの人物)。大学卒業後、古本屋でアルバイトをしながら研究を続け、博士論文を書いている女性です。

物語は、宇宙科学研究所(*1)の対外協力室長(*2)的場教授(西田敏行)の講演会から始まります。

*1 宇宙科学研究所
JAXA の前身機関のひとつ。「宇宙研」と呼ばれることが多い。
宇宙科学研究所(ISAS)、航空宇宙技術研究所(NAL)、宇宙開発事業団(NASDA)の3機関が統合して JAXA になった。
現在は JAXA 内の1部門。
*2 JAXA の的川泰宣先生がモデル。西田敏行さん、似ています!

竹内結子演じる主人公は、講演会終了後、熱心に質問したことがきっかけで「宇宙研」で働くことに――。

「はやぶさ」打ち上げの理解を得るために、ロケット発射場の周辺地域へ赴き地元の人たちに説明をするシーンでは、西田敏行さんと竹内結子さんが必死に体を張って実演してみせるところがコミカルで楽しいです。

架空の人物である主人公を対外協力室(広報や対外折衝を担当)のスタッフに設定したことで、「はやぶさプロジェクト」についての解説が違和感なく観客に伝わるようになっているんですよね。

わかりやすくて良い工夫だなぁ、と思いました。

他にも、広報の一環として、見学施設を訪れる子ども向けに「はやぶさ」のお話を絵本にするエピソード(実話)があったり、大人から子どもまで理解できるような親切なつくりになっています。

・・・

打ち上げから帰還までの7年間の経緯は史実の通り。でも、本当にあった展開が素晴らしくドラマチックだからこそ、こうして4本もの映像作品になってしまうわけで。

実話そのものが面白いので、あとは好みで選ぶも良し、わたしのように全部観て比較を楽しんでみるのも良し♩(他の作品の特徴については、また別の機会に)

全体像をわかりやすく理解したい人には、フォックス版の本作がおすすめです!


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