マジ・ワッチャパレードとK-POP女子アイドルからみた女児のトレンドとか

2021年10月12日 22:08

（2時間くらいかけて書いた記事が×10回ほどどこかに消え去ってしまったので、あっさりめの内容でお送りします。アイカツシリーズとプリティーシリーズを比べたり優劣をつけたいという内容ではございません！）

アニメやゲームに触れてこなかった人生を送ってきた自分と娘ですが、まんまと『アイカツプラネット！』にハマってしまいました。
日々アイカツ（アイドル活動）に励む為ゲームセンターに足を運んでいたある日。ふとどこからかK-POPのような音楽が聴こえます。

これは‥‥？

タカラトミーアーツ発のプリティーシリーズ新作、『ワッチャプリマジ！』のステージ曲、「マジ・ワッチャパレード」という楽曲だそうです。
アニメ内のライブ映像を観てこれまたびっくり、3年前くらいのK-POPかと聴き間違えるかのような楽曲で、衣装、メイク、コレオグラフィーもかつての韓国ガールズアイドルを彷彿とさせるものでした。気になって作曲や編曲をされた方を調べましたが、日本の方でしたね。

と言いますのも、自分は日本やタイの女子アイドルだけでなく、小学生の時に韓国の女子アイドルに恋してしまい早20ウン年経ってしまったヲタクでもあります。
そんなどんな国でも可愛い女の子大好きおばちゃんから観た「マジ・ワッチャパレード」の初見について、女児のトレンドの観点からも観察していこうというnoteです。

K-POPアイドルというと、TWICEのようなキャッチーでポップな世界観のユニット、はたまたBLACKPINKのようなゴリゴリのガールクラッシュでビジュアルもダンスも楽曲もアーティスティックなイメージ‥‥を連想されるかもしれません。しかし、韓国アイドルにもいわゆる『正統派路線』枠があります。
「マジ・ワッチャパレード」はこの路線の楽曲に近いものがあり、そこからK-POPらしさを感じたのかもしれません。
高音の伸びが良く所謂「エモさ」を醸し出し、癖のある声質のリズミカルで印象的な合いの手があり、サビのフレーズの繰り返しが耳に残るようなフックソング、韻を踏むとなおよし。
わかりやすく言うとこういう楽曲ですね。（もっと似た雰囲気の楽曲があったはずですが思い出せず‥‥）

こちらはProduce48という日本でも当時の女子高生流行り物ランキングで1位を獲得したオーディション番組内の楽曲「pick me」です。
最後までご覧いただきますとおわかりでしょうか、顔色が華やかに見える鮮やかなピンクのタータンチェックが使われたショート丈の制服（ネクタイやリボン、ジャケットの有無等いくつかバリエーションがあります）に、せり出す台形の光るステージ。オーディション番組ということで候補者が多いため衣装は簡素になっていますが、

「マジ・ワッチャパレード」のステージで着られているこの衣装に、なんだか既視感があります。
オーディション番組Produceシリーズの流行の影響もありましたが、日本でもここ数年は若者の間で韓国式制服が流行し、専門のレンタル店も都内ではぽつぽつと見かけるようになりました。ステイホームでおでかけできず需要が無くなったかとも思いましたが、新店もオープンしているのでまだまだ需要があるのでしょう。

元々韓国の女子高生の制服は2000年代頭から日本よりもショート丈でタイトなスタイルが増え、2000年代中頃からはゲームやアニメキャラクターのようなカラーリングやスタイルの制服が実用的に出始めました。こういった文化ベースが韓国のアイドルの衣装にも反映されているように思われます。リアルクローズではオーバーサイズのテーラードジャケットの流行が継続中ですが、アイドル衣装としてはまだまだラインのきれいに出るショート丈・タイトなスタイリングが根強い人気です。
そしてスクール風アイドル衣装にはベレー帽の組み合わせが本当に可愛いんですよね。

日本でもHKT48など多数のアイドルがベレー帽付のスタイリングを披露していますが、韓国アイドルでは見かける頻度の高い組み合わせです。
韓国風制服レンタル店でもこの組み合わせ。わかってますね！アイカツプラネット！でもベレー帽お願いしますよ〜絶対可愛いのわかってるんだよ〜！

また、この「マジ・ワッチャパレード」で見かけた衣装のスカート。
これも数年前からリアルクローズとしても人気のアイテムです。
実用的ではないバックルやベルトの飾り部分から、異素材や異なるパターンに切り替わっているのが特徴的なタイプのスカート。数年前からどの韓国アイドルグループでも一人は履いている子がいる気がします。

以前もアイカツプラネット！についてのnoteのエントリーで述べたことがありますが、小学生女児やちびっこのファッショントレンドは、大学生や高校生のトレンドから2周遅れくらいして繰り返されることが多いように見られます。
日本でもこのタイプのスカートは去年の夏に小学生向けの子ども服でよく見かけました。デザイン面の安全性からむすがしそうですが、これから未就学児向けにも売られるようになるのかな〜？あと、ここ数年小学生の卒業式の衣装、袴が人気でしたが韓国っぽ制服がトレンドになる気がしてましたが、コロナ禍でそもそも式をやらないので、実際どうなのか知りたいところでもあります。

ダンス面もそうですね、振り付けも手首をひねりながらひらひらさせたり、重心の置き方や腰の使い方が韓国アイドルっぽさをアップさせてますね。ダンスの専門用語がわからないので感覚的な説明しかできませんが、とにかく韓国アイドルペンならどこかで見たことあるような馴染みのある振り付け。

さて、女児のリアルクローズのトレンドと言えばですが、上の世代よりトレンドが2周ほど遅れる、ということは一つ前の世代があわい渋みのあるくすみ系のカラーやアースカラー、ベージュなどを好んでいた時期を、今の子どもたちも追いかけはじめていると思われます。
以前記事に書いた、子どもたちに人気だったミントグリーンやパステルパープルなどのパステルカラーの流行も、今や低学年や未就学児の層が着ている印象です。
今年の春夏シーズンくらいからでしょうか、娘の行く習い事先や公園・学童での様子からは、流行に敏感な小学生のお姉ちゃんは白と黒、ベージュやブラウン、グレーなどのシックで落ち着いた色味を着ている子が増えていったように見受けられます。体感なので根拠も無くなんとも言えませんが‥‥。

アイカツプラネット！では「オートクチュールミラー」のドレスで流行のカラーも抑えつつ、ファッショントレンドであるジャケットとパンツのセットアップ、さらに「肩を落として着る」「シースルー素材」という着こなしを、華やかさが命の女児向けキャラクターに落とし込んできたのです。これは自分の中でめちゃくちゃすごいことなんじゃないか？！と衝撃を受けました。くすみ系カラーであるオフホワイト（淡いベージュにも見える）×パンツスタイルでも女児向けキャラクターのメインの衣装として成り立つんだ！と。そしてめちゃくちゃ可愛い。

こういうジャケットには手袋を合わせるスタイリング、わかってますね。

黒のパイピングが可愛いしっかりめのジャケットの人気は継続中ですね。

現行の第5弾ではカフェタイプが新登場したことにより、リアルクローズのトレンドと並行しベージュやブラウン・グレーの落ち着いた色味を使ったドレスが増えていきます。

しかし、アイカツプラネットでは一部小学生女児に人気の「ピープス女子」路線や「ガールクラッシュ」路線のファッションがあまり実装されず、この系統の衣装はパンクやロックやヒップホップのジャンルとほぼ一緒くたにミュージックタイプに任されてしまいあまりバリエーションが無いっていうのが残念だな〜と思っておりました。
で、「マジ・ワッチャパレード」が気になってプリマジのサイトを見るとちゃんとここらへんの女子が着てみたい！と思えるスタイルがちゃんとカバーされているではありませんか！　

チェッカーフラッグにレーシングっぽいニュアンスのある衣装も。すごい！！しかもこれをトップス・ボトムスバラバラに組み合わせ可能となると、衣装デザインのバランス感覚もかなり気を使われているかと思われます。

あとこの平服？スタートドレスのような着替える前のお洋服が韓国の新人アイドルみたいでかわいい。

日本のアイドルは一つの表題曲につきほぼ一つの衣装を着用し、音楽番組に出演する際はその衣装を着回しますが、驚くことに韓国のアイドルはステージごとに毎回ほぼ違う衣装を着ます。人気アイドルとなるとバリエーション豊かにハイブランド衣装を披露することもありますが、新人だったり大所帯だったり事務所の事情だったり、どうしてもこのような「タイトなへそ出しトップス（スポーティーなラインが入っていることが多い）＋スコートやプリーツスカートのようなミニスカートを合わせる」スタイル、または前述した「制服風衣装」を着回すことがよく見られます。

（ということで韓国アイドルは衣装がべらぼうに多く、ゲーム内のドレスとすごく似ているものがあると思うのですが見つからないので、グーグル検索でそれっぽいものを使わせてもらっています。もっと似ているものがあると思うのですが力不足です）

そういった韓国のアイドルのお約束がところどころに感じられたり、ゲームのアバターがオルチャンっぽかったり、K-POP好きの今どきの女の子はかなりハートを掴まされるのではないでしょうかプリマジ！さん。韓国の会社と一緒に作られているということも関係あるのでしょうか。
アバターは確かに韓国の女児向けキャラクター（スタイルが良い、リアル寄り、顎や鼻の高さなど顔の凹凸がくっきり描かれる）と日本のキャラクター（かわいいを全面に出す、デフォルメされている、まるっこい）をミックスさせたようにも感じられます。
韓国人のママ友は「日本の子ども向けアニメキャラクターの方が私は好きよ。可愛げがあるじゃない。韓国の子ども向けアニメのキャラクターは（外見上の設定において）美意識が高すぎる。子どもには適さないと思う。」ともらしていたことを思い出しました。韓国社会においてのルッキズムというか、ここら辺はお国柄や社会的背景の影響が強い気がします。

話変わって、これはゲームセンターに行ってちら見したり、子どもの雑誌を見て思ったことなのですが、プリティーシリーズさんはおしゃれのたし算が得意であり、特に低年齢女児はこれでもかと好きなものづくしにしたがる傾向があるので、こういった女の子の夢を上手く叶えてファッションとして成立させている気がします。
ひと昔のデコ電のようなデコレーションが今海外でもリバイバルしているように、好きなものを好きなだけ乗せる、くどさなど関係ない！これが好き！！って感覚でしょうか。子どもはおしゃれのバランス考えず全身柄on柄にしたがったり、味や色み関係なくパフェに何でものせちゃったりしますからね。これは魔法の空間ですから好きなように叶えられるんですね！

アイカツプラネット！はトータルコーディネートを1枚のスイングでカバーしているだけあり、正解が決まってしまっているという点では面白くないかもしれませんが、よく言う「コーディネイトをまとめるには使えるカラーは3色まで」というルールをきちんとおさえている様ですので（ビジューやテキスタイルは除いて）オシャレ初心者の女児でもカラーリングやスタイリングのバランスや組み合わせが学べる利点はあります。そこにヘアーやアクセサリーをイメチェンして合わせに行くっていうね。多分服装チェックが厳しいお母さんもこれならいいザマス、と言いそうな優等生な配色のドレスが多い気がします。
足しまくるプリマジさんとおさめるアイカツプラネット、という感じでドレスやオシャレに関しては面白い棲み分けができている気がします。

これは私の妄想ですが女児のトレンド予測とともに、これから実装してほしいのはずばり
個人的にはニュートロ系衣装とレトロ系衣装。
アイカツプラネットでは『レディ・レディ・レディ』の実写MVがレトロでたいへん可愛いく、ゲーム内ではコスメタイプのドレスがそれに当たるのかな？