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#02 株価暴落と5の2乗

約束が守れない。

もってこいの働き方を手に入れたはずだったわたしだが、初めての子育てはそう簡単にはいかなかった。涙が出ちゃうような心配事やウルトラ大変だった事件のようなことは人並みにあるが、ここでは本題から逸れるのでスキップしておこう。

とにかく、赤子を抱えて働きはじめて痛感したのは「仕事とは約束だ」という当たり前のこと。そして、「他に優先すべきことがあれば、その約束が守れないことがある」というこれまた当然のことだ。

あれだけ倍速拡張してきた機能がほとんどフルには使えない。というか、ほぼ欠陥品に近い形でなんなら返品までされた。

当然収入も落ち、自信もなくなる。ひとことで言えば株価暴落。わたしは何も変わってないのに、なんでこんなに下落するんだ。おかしくないか??悔しくて悔しくて仕方なかった。

ストレッチ体質の副作用

追い打ちをかけたのが、下手にフリーランスぶってた一匹オオカミ風のプライド。「わたし、やれるといったことはやります。」というストレッチ体質を染みに染み込ませて自分を成長させてきた副作用がこんなところで出ようとは。周りに弱みを開示できない。孤独。。。

当初メモしていた「働くママの五重苦」「フリーランスの5つの壁」というのがある(笑)時代は違うけど、今も変わらない部分はあるのではないか。

《働くママの五重苦》
1.一人で負える責任範囲が狭くなりやりがいが持てない。
2.想定外が起きやすく周りに迷惑を掛けるのが大前提。
3.物理的にも時間的にも出勤そのものがつらい。
4.いざというときに頼れる人がいても、頼ることに罪悪感。
5.時間、場所、仕事内容、報酬…働く条件の交渉権が自分にない。

《フリーランスの5つの壁》
1.情報とネットワークのアップデートが常に課題。
2.いざというとき、自分の代替がない。
3.先の収入がみえない。
4.仕事が広がらない。
5.孤独!!!

つまり、5の2乗の重石を喰らっていたわたしは、なんというか悔しさと怒りしかなかった。ナーンーデー!!!と叫びながら大岩を持ち上げるみたいに仕事をしていた。今思えばこの2つの感情は本当にパワフルだと思う。

さて、それでも量を調節したり、相手を選んだりしながら、どうにかこうにか仕事をつなぎ、わたしは「守れない約束」をなくすための工夫や知恵を、次第にあれこれ身につけていった。

つづく

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