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好きなことを口にしていると、それを形にするための”何か”が開けてくる


先日あった嬉しいこと。
思いがけない方と、「教育」について語り合う機会を頂いた。
きっかけは、本職(WEB・SMSマーケの企画)の関係で、あるクライアントさんのところにお邪魔したことから始まる。
そう、思いがけない方というのは、本職でのお客様なのだ。

その方とは、メールでは何度かやり取りさせて頂いたことはあったけれど、お会いするのは初めて。だけど、仕事の話がひと段落つき、好きな音楽・JAZZの話をするうちに、どんどん盛り上がっていく。とても楽しくなる。

「この後ちょっと時間ある?ごはん行かない?」
お客様であるHさんと、その場のノリで(笑)ご近所の中華料理屋さんへ。ちょっといかつい装飾(中華系の文様)があしらわれた大きめのテーブル席に通していただいた。
店内が見渡せる、見晴らしの良い場所だった。
「なんか・・・この場所いいよね!笑」顔を見合わせた。

お互いにお酒はあんまり得意ではなかったけれど、おいしそうな果実酒があったので、注文。乾杯。
小籠包、サラダ、麻婆豆腐(色からして黒くて超辛そうwと思って食べたら案の定辛かったので、白ごはんを2膳追加しました笑)・・・本格中華の味が身に染みる。

おいしい食事とともに、会話も弾む。

ひょんなことから、話のテーマは「教育」へ。
フィンランドで見てきた教育機関の話をした。Hさんも、興味をもって聴いてくださっていたように思う。

そして、Hさんのご家族のお話。その素晴らしさに一気に惹き込まれてしまった。

学歴主義の社会の中で切磋琢磨してきたHさん。ご自身の子どもたちにも、当然のように勉強をして、「よい学校」に行って・・・というストーリーを描いていた。
その期待通りに、進学校に進んだ息子さん。だけど、ある時、学校に行かなくなった。中学校の途中だった。
(厳密には、「行けなくなった」のか「行かなくなった」のか、第三者である私には、わからないし、その部分は聴いていない。)

Hさんは、何とか彼に働きかけをした。まさか、自分の子どもが・・・という想いもあったらしい。


そんな息子さんが、自ら見つけてきたのが「N高等学校」。学校法人角川ドワンゴ学園が運営する、ネットと通信制高校の制度を活用した学校であり、高卒資格のほか、プログラミング・農業・イラストなど、様々な専門分野の学びが開かれている。

個々の学び・個性を追求することに、秀でているという印象。
自宅に居ながらの完全オンラインコースと(アメリカのミネルバ大学のようだ)、映像授業を受講・担任はコーチングのようなかたちで関わる通学コースがあるらしい。

そのN高等学校が取り組んでいる、スタンフォード大学の国際教育プログラム。これに参加したい、という彼の意思だった。

スタンフォード大学が20年以上前から行っている高校生向けの教育プログラムです。14〜17歳の生徒を対象に、世界中のトップレベルの高校や教育機関から生徒が集まります。生徒たちは14日間、スタンフォード大学の文理学部・工学部・医学部・ビジネス学部で実施されている授業分野に触れます。生活を通じて、世界中から参加する同年代の生徒との交流を深め、国際感覚を養うきっかけを作ります。


何よりも積極性が必要とされる空間。宿泊場所も学生寮であり、そこには大学生・スタッフがいて、メンターのような役割を果たしてくれるそうだ。

行きたい、という気持ちだけでもそのモチベーションは素晴らしい。
彼は願書を送り、ネット面接を行い、スタンフォード行きのチケットを手にした。並々ならぬ、努力家だ。

N高校からは、「親御さんから連絡はしないでください、少なくとも最初の1週間は特に」と念押しされていたという。最初の1週間はホームシックになりやすいだからだそうだ。

ちゃんとやっているだろうか、気になる、、そんな気持ちを抑えて、連絡をとらないまま、プログラムの期間は終了した。


帰国の日。空港にお迎えに行かれたHさん。
一緒にプログラムに参加した日本の学生たちと話を弾ませる、我が子の姿。
別れを惜しむかのように、皆がずっと話をしている。

「ごめん、もうちょっと話していてもいい?」
お子さんからそんな言葉をかけられて、なんとも言えない気持ちになったという。もう、いくらでも皆で話して!・・・そんな気持ちでいっぱいだったそうだ。

スタンフォードでの貴重な学び・経験以上に、きっとかけがえのない仲間と出会ったのだろうなぁ。その場に居合わせたわけでもないのに、その光景が目に浮かぶよう。目頭がぐっと熱くなる。


そんなお子さんは、今大学受験を直前に控えている。
これからも、ご自身で最良の選択をされて、その時々に必要な道へ進まれていくのだろう。


自分で、自分の進路を選んで、そこで成功体験を得た。
それが、本当に良いことだっだと思う。Hさんはそう話す。自身の選択を尊重して、こうして応援してくださる親御さんがいることも、きっとお子さんの励みになるだろう。お互いを認め合う姿勢が、素敵な親子だと思う。


そんな話を中華料理をハフハフしながら、アツく語った夜。
不思議な高揚感に包まれて、とても楽しかった。
Hさんから、「今の仕事(Web)でもきっと色んなことができると思うけれど、こういうアツい想いを持ったひとに教育に関わってもらいたい」
そんな言葉をもらった。その言葉に心が揺さぶられる。自分に何ができるのか今はぼやけているのだけれど、関わりたいという気持ちはきっと強い。

本当に、すてきな夜だった。

Hさんと別れた帰り道。HさんからおススメしてもらったJAZZピアノを聴きながら、駅までの道を進む。



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