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不要なビリーフ(観念)の手放し方

1. 観念や信念がこの世界をカスタマイズする

↑このタイトルを見て、共感していただける方は、この項を読み飛ばしてもらっても構いません。

私たちは、既に出来上がっている世界の中で自分が生きているわけではありません。
自分の観念や信念(観念や信念のことをビリーフと言います)に基づいて世界が形作られています。

では、どのようにしてビリーフによって世界が形作られていくのでしょうか?

ビリーフについてお話する前に、この3次元世界の意識と物質の関係についてお話しします。

3次元世界は素粒子で出来上がっています。素粒子は波の状態(=目に見えないいわゆる意識と呼ばれる状態)と粒の状態(=目に見えるいわゆる物質の状態)がありますが、素粒子は波と粒の状態をどちらもほぼ同時に持っています。
どういうことかというと、素粒子が波と粒の状態を行き来しているということです。ある瞬間は波、ある瞬間は粒の状態に切り替わってきます。同じ1つの素粒子が、波→粒→波→粒と交互に切り替わっています。1秒間に何京回というおぞましい回数で波と粒の状態を行き来しています。
私たちの体は一見、ずっとそこに物質として存在しているように見えますが、それは真実ではありません。体は、ある瞬間は波の状態(意識)、ある瞬間は粒の状態(物質)、になっています。しかし、あまりにも切り替わりが早すぎてずっとそこに物質が存在しているように見えるだけです。
例えば、不安や仕事のプレッシャーで悩んでいたら、胃が痛くなる経験はありませんか?不安という波の状態が胃の痛みという粒の状態に切り替わったために、このような現象が起きたのです。

波の状態で1秒間に振動する回数を周波数と呼んでいます。波の状態での周波数が、粒の状態での物質状態に影響を及ぼしているのです。波の状態が先で、粒の状態が後なのです。つまり意識が先で物質が後です。

人間の意識も波です。人間が特定の何かに意識という波を向けることで、発した意識の波がドンドン宇宙全体に波及していきます。まるで池に小石を投げた時に生まれた波が池全体に伝わっていくように、人間が発した意識は波となり、宇宙という波を伝わっていきます。3次元世界では伝わった波は、同時に粒であり、つまり物質でもあるので、具現化をし始めます。

どうやって具現化するのかというと、同じ周波数同士引き合うことで具現化が始まっていきます。波の状態での周波数は、同じ周波数を引き合わせるという性質があるので、人間が発した意識=周波数に応じたものが引き合わされていくことで具現化が起きてきます。

人同士の引き合わせを例に挙ます。
Aさんが「〜をやろう」と決めたとします。すると、後日Aさんの願望達成に必要なBさんのところに直感がやって来ます。「セミナーを開こう」というひらめきがやって来ました。Bさんは直感通りにセミナーを開きSNSやYouTubeで告知をしました。ある日、AさんはYouTubeを見ていると、関連動画でBさんのセミナー告知動画を偶然見かけ、Aさんは直感で「欲しかった情報はこれだ!」と思い立ち、セミナーに参加しました。これによりAさんはBさんと会うことができ、Aさんは願望達成に必要な情報を得ることができました。
この例では、直感という意識の動きによって、物理的に会うという動きを引き起こしました。

何が言いたいのかというと、意識の目を向けられた瞬間に、実現に向けて宇宙が動き始めるということです。
人間が発した意識という特定の波の状態が、宇宙全体の波を揺さぶり、その波が粒となり具現化するのです。

話を思い込みに戻しますが、ビリーフも意識です。
先ほどの人同士の引き合わせの例だと、Aさんが「〜をやろう」と決めたことで、それに対して意識の目が向けられました。
一方、ビリーフの場合は、常にずっと意識の目が向けられています。決めなくても意識を向けようとしなくても常に意識の目が向けられています。
すると、そのビリーフの内容が現実になっていきます
ビリーフが現実になるパターンは主に2つあると感じています。

1つ目は、なんてことない些細な出来事に対して、偏った見方や解釈をしてしまうパターンです。
例えば、19時に子供が外でボール遊びをしている時に、
「楽しそうだな」と思う人もいれば
「日が暮れている時間に外で騒ぐなんて非常識だ」と思う人もいれば
「ガキはうるさいから嫌なんだよ!」と感じる人もいます。
思い込みによって事実が捻じ曲げられて解釈されてしまうパターンですね。これはイメージしやすいと思います。

2つ目は、ビリーフという意識の目が常時働くことで、ビリーフの内容に沿った現実が創造されるというパターンです。
例えば、「私には価値がない」というビリーフを心の奥深くで持っているとしたら、私には価値がないという意識の目が常時向けられていることになります。すると、私には価値がないという波が宇宙全体に波及することで、うちゅがそれを具現化しようとし始めます。その結果、会う人に雑に扱われたりする機会が多くなります。
逆に、「私は誰とでも友達になれる」というビリーフを持っていたとしたら、常に誰とでも友達になれると意識の目が向けられることになります。そういう人からは常にフレンドリーな波の状態を発しているので、会う人から親しみやすく感じ取られ、好かれやすくなります。好意的な波の状態が、相手の波の状態、つまり相手の意識状態にも好意的な作用を及ぼすのです。

もっとザックリとした例えをサーティーワンのアイスクリームで言ってしまうと、
サーティーワンの店舗に行くと、様々な種類のアイスクリームがあります。サーティーワンの店舗を地球に例えて、様々な種類のアイスクリームをビリーフに例えてみます。「アイスと言えばチョコでしょ!」と思っている人はチョコのアイスを食べ、「バニラが一番美味しい!」と思っている人はバニラのアイスを食べます。
同じサーティワンの店舗(同じ地球)でも、個人個人が味わうアイスの味(ビリーフによる体験)は全く違うのです。
また、「サーティワンのアイスクリームが美味しい」という意見があっても、チョコだけを食べて美味しいと言う人もいれば、バニラだけ食べて美味しいと言う人もいます。
同じ意見でも、人によって食べたアイス(ビリーフ)が違うので、全く違う味を体験しているのです。
ザックリすぎますが、こんなイメージです。

2. 不要なビリーフの見つけ方

この記事では、効果的なビリーフの見つけ方を2つご紹介したいと思います。

1️⃣湧いてきたネガティブな感情や感覚を感じ切る

日常生活で、自分の意思とは関係なく、反射的にネガティブな感情を感じてしまうことがあると思います。

そんな時は湧いてきた感情や感覚をじっと感じ続けます
イメージ的には、その感情や感覚を深く深く潜って行きながら、じーっと感じ続けます。感情の海の中にスキューバダイビングで潜っていくような感じです。ドンドンと感情の海を深く深く潜りながら感じ続けて行きます。

すると、何かしら思い込んでいることや観念が頭の中に浮かんでくることがあります。

最初はただの感情(胸が締め付けられて苦しいなど)が出てきますが、感情を深く感じ続けると、ビリーフの曖昧な断片やワードがちらほら浮かんで来ます。さらに感情を深く潜り込んでいくように感じていくと、より詳細なビリーフが浮かんで来ます。
詳細な内容が浮かんでくるまで、じっと感情を感じ続けましょう。

2️⃣状況を比較する

ネガティブな感情が湧いて来た場合、全てがそうと断言できるわけではありませんが、ビリーフが起因していることが多いです。

何かの出来事に感情が反応しているのではなく、ビリーフに感情が反応しているのです。

つまり、ネガティブな感情を感じさせる出来事は何かのビリーフと紐づいている状態です。その出来事は自分が持っているビリーフの内容とリンクしているのです。

ということは、ネガティブな感情を感じた出来事を分析すれば、ビリーフの内容を知ることができます。

出来事を分析する際には、似たようなシチュエーションなのに感じ方が異なるケースと比較する方法がオススメです。

例えば、「上司に話しかけられると胸がウッと苦しくなってしまう」という出来事があったとします。
この場合、誰かに話しかけられるというシチュエーションを探してみます。
すると「仕事の同僚から話しかけられる」「家で家族に話しかけられる」というシチュエーションが見つかりました。両者とも話しかけられても胸が苦しくなる現象は起きません。つまり、似たようなシチュエーションなのに感じ方が異なるケースです。

次に、これら3つのケースを比較します。
ケースA:「上司に話しかけられると胸がウッと苦しくなってしまう」=ネガティブな感情を感じる
ケースB:「仕事の同僚から話しかけられる」=ネガティブな感情は感じない
ケースC:「家で家族に話しかけられる」=ネガティブな感情は感じない

まず、場所に着目します。ケースAとケースBは同じ職場で発生しています。ですが感じ方が異なります。つまり場所という要因はネガティブな感情に関係ないようです。

次に、話しかけてくる口調に着目します。どのケースを比較しても、脅してくる、もしくは怒っているような口調で話しかけてくるわけではありませんでした。どのケースも普通の口調で話しかけています。つまり、話しかける口調によって苦しみを感じているわけではないと分かります。

次に、話しかけてくる相手に着目します。ケースAは上司、ケースBは同僚は同じ職場の人ですが、感じ方が異なります。ということは、職場の人全員にビリーフの内容が適用されているわけではなく、特定の個人に適用されていることが分かります。

では、ケースBとC、つまりネガティブな感情を感じない対象の共通要因を探してみましょう。すると「親しい間柄」「気軽に話せる」「上下関係がない」といったことがことが出てきました。

それではケースAの上司とケースBCの共通要因を比較しましょう。上司には「ダメ出ししてくる」「失敗すると怒ってくる」という印象があり、同僚や家族は「親しい間柄」「気軽に話せる」「上下関係がない」という印象があります。ここで明確な違いが出てきました。
この違いをみると、同僚や家族と違い、上司の「ダメ出し」や「怒りをぶつけてくる」ところにネガティブな感情が反応しているのではないかと仮説が立てられます。

ここで、ケースAの上司の特性をより見極めるために、他の上司との比較をします。すると、他の上司にもダメ出しされたことや失敗したら怒られる経験がありました。先ほど出て来た「ダメ出ししてくる」「失敗すると怒ってくる」という特性は、ケースAの上司特有のものではありません。何かケースAの上司ならではの特徴があるはずです。
しばらくケースAの上司にされたことを思い出していると、失敗を繰り返した時に「お前は無能だ、使えない」と言われたことを思い出しました。他の上司には怒られることはあっても、こんなことを言われたことはありませんでした。
つまり、ケースAの上司が刺激してくる「無価値観」にネガティブな感情が反応しているのです。
ケースAの体験は自分が持っている「無価値観」のビリーフと紐づいています。この上司に話しかけられる出来事にリンクしているビリーフは「私には価値がない」という内容だと導き出せます。
ケースAの上司に話しかけられることで、「私には価値がない」というビリーフが反応して、苦しい感情が生み出されたのです。

このように、似たような、同じようなシチュエーションでも感じ方が違うケースを比較することで、ビリーフの内容を特定することが可能です。

3. 不要なビリーフの手放し方

ビリーフを読み上げて、「この内容意味わからないな。真実ではない。どうしてこんなことを思っているんだろう?訳が分からない」と違和感や意味不明感を感じることができれば、自動的に手放すことができます

ビリーフの内容を見て、意味がわからないと感じることができれば、勝手に手離れていきます。
ビリーフを見て感覚的におかしいな?と感じられた瞬間、手放せています。

無理矢理、「このビリーフは要らないから手放そう!」と思い込む必要はありません。「これおかしいな?意味不明。訳が分からない。そんな訳ない」と違和感や支離滅裂感を感じることができた瞬間に、ビリーフが無くなります。

身体の感覚が鋭い人は、ビリーフの内容を意味わからないと感じた瞬間に「じわ〜っ」と感じるでしょう。この「じわ〜っ」という感覚が、ビリーフが離れて波動が変わっている最中の感覚なのです。
もしくは、身体が軽く感じる人もいるかもしれませんし、胸のあたりのつっかえが取れてスッキリした感覚がある人もいるかもしれません。

何も感じなくても、ビリーフの内容に違和感や意味不明な印象を感じた瞬間にビリーフが離れていますのでご安心ください。

ビリーフの内容を見つけても違和感や意味不明感を感じない場合は、ビリーフの内容が真実かどうか検証してみると良いと思います。

例えば、先ほど例に挙げた無価値感を検証してみます。
同僚からは話しかけてもらえたり飲みにも行ったりしています。つまり、相手から自分は価値のある友達として付き合ってもらえているのです。
さらには小さい頃には家族から大切にされた経験もあるはずです。
また、同僚の仕事を手伝ってありがとうとお礼を言われたこともあります。プライベートでは大学時代の友達と旅行に行ったこともあります。大学を卒業しても友達として関わってくれているのです。
このように誰かに大切にされた経験を思い出すのです。そうすれば、自分には価値があるということが導き出せます。価値がなければこのような経験は起こりえないのです。あの上司の思い通りにならなかっただけで、自分には価値があるのです。
「自分には価値があるんだ」と心の底から実感し、「私には価値がない」というビリーフの内容は真実ではないと感じることができた瞬間に、このビリーフは手放せています。

注意点

ビリーフを見た時に、否定や拒絶をしないように注意してください。
「私には価値がない」というビリーフを見た時に、「そんな訳がない!自分には価値がないなんて思っていない!」と否定しないように気をつけてください。
なぜなら、ビリーフを否定することで投影と呼ばれる現象が起きてしまう可能性があるからです。
投影については別の記事で解説しようと思いますが、ビリーフを投影すると何が起こるのかというと、そのビリーフを他人から押し付けられているように感じます。例えば「私には価値がない」というビリーフが投影されると「お前には価値がない」と他人から押し付けられ、無価値感を見せつけられているように感じてしまうのです。
そのため、ビリーフを見てもビリーフ自体の否定や拒絶はせずに、ビリーフの内容を読み上げた時に「このビリーフの内容は真実じゃない、意味が分からない」と違和感や論理的に支離滅裂感を感じるかどうかに留めておいてください。

4. ビリーフを手放す時に困るであろう事

自分の不要なビリーフを見つけて手放していく時に、以下の2点に直面する可能性があります。

1️⃣ビリーフが見つからない

「早速ネガティブな感情や感覚が湧いてきたら感じ続けてみよう!」とビリーフを見つけようとしても、見つからないということが多々あると思います。
文字で見る限りは簡単そうに思えますが、ビリーフを見つけるのは結構難しいのです。ビリーフは無意識のうちに自分の手足のように同一化しているので、慣れない頃はそれがビリーフだと見抜けないのです。

それではどうすればビリーフを見つけられるのでしょうか?
自分の周波数(波動)を上げる必要があります。

自分が握りしめているビリーフは、今自分が放つ周波数と共鳴しているからこそ「ビリーフの内容は真実である」と思い込めているのです。
いくら感情や感覚を感じ切ったり、出来事の内容を比較したりしても、自分が放つ周波数が同じままだと、その周波数と共鳴している(同一化している)ビリーフに気付くことができないのです。

そのため、ビリーフに気付くためには、自分が放つ周波数を上げ、ビリーフと共鳴している周波数から抜け出す必要があるのです。

自分の周波数の上昇とビリーフの発見は同時に起こります。自分の周波数が上がったから、ビリーフに気づくことができるのです。
自分の放つ周波数が上がり、共鳴するものが変わったから、以前の低い周波数で共鳴していたビリーフに違和感を感じることができます。

それでは、どうすれば自分の周波数を上げることができるのでしょうか?
様々な方法がありますが、自分の周波数を下げている重りを手放す必要があります

重りとは主に5つ

  • ビリーフ

  • 投影

  • 執着

  • 身体や内臓やエネルギー体に溜まっている感情

  • 癒えていない過去の心の傷

これらを総合的に手放していくことが必須です。
この5つの重りが積み重なって、自分の周波数を引き下げています
これらは互いに関係しています。

この記事でビリーフが感情を生むと記載しましたが、その感情が押さえ込まれ、感情を我慢してしまうと、身体や内臓やエネルギー体に蓄積しています。消滅するわけではありません。ネガティブな感情が蓄積していくことで、自分の周波数が下がります。

すると、ネガティブな感情によって下げられた周波数と共鳴するネガティブなビリーフを持ちやすくなってしまいます。

また新しくネガティブなビリーフを持ってしまうと、自分の周波数がさらに下がります。そしてそのビリーフによってまたネガティブな感情が生まれ、その感情が蓄積することでさらに自分の周波数が下がります。

さらにもっとこじらせると、投影や執着に発展する場合もあります。そうなればさらに重りを纏うことになり、自分の周波数を更に下げてしまいます。

自分の周波数が低くなると、ネガティブな出来事に遭遇しやすくなります。自分が放つ周波数が下がることで、周波数の低いネガティブな出来事と共鳴するからです。ネガティブな出来事により心に傷を負うと、また自分の周波数を下げることになります。厄介なことに心に傷を負うと、それが癒されるまでずっと持ち続けます。記憶から消えたから心の傷がなくなるわけではありません。この心の傷は、傷を負った時と似たような出来事が起きると、傷に反応してネガティブな感情を生んでしまうのです。そして心の傷によって生まれたネガティブな感情が蓄積することで、更に自分の周波数を下げてしまいます。
また、心に傷を負ったことで、「自分は出来損ないだ」のようなこじれたビリーフを持つ可能性もあります。

こうして、ドンドン本来の魂が放つ周波数から遠ざかっていくのです。
ビリーフだけに注目されやすいのですが、他の重りがビリーフの発見を妨げているのです。満遍なく重りを手放していく必要があります。

手っ取り早いところから始めたいのなら、感情の手放しがオススメです。
感情を手放し、周波数が上がることで、他の重りを見つける時に大いに役立ちます。感情を手放したからこそ、見つからなかったビリーフに気付くことができます。
また、感情が浄化されていくことで、心が以前より穏やかになったり、身体が軽くなったり、内臓の機能が整い始めたり、身の回りで起きる出来事が変わり始めたりします。
しかし、その感情を生む原因となるビリーフや心の傷や投影、執着を解消しない限り、ネガティブな感情は湧き続けるので、感情の手放しだけをやってもキリがありません。
そのため、まずはハードルの低い感情の手放しから着手して、ビリーフなど他の重りも手放していくのが良いでしょう。

残りの手放し方も別の記事で紹介していけたらと思っています。

2️⃣ビリーフを手放せない

発見したビリーフが、別のビリーフを成立させるために使われている場合、手放したと思っても手放せていないことがあります。

まず以下の図の一例をご覧ください。

ビリーフの依存関係

あなたは「苦しいことから逃げてはいけない」というビリーフを見つけたとします。
もしこのビリーフ単体だけであれば、このビリーフだけを手放せば良いのですが、ビリーフには依存関係がある場合があります

「苦しいことから逃げてはいけない」というビリーフですが、このビリーフが真実であるかのように見せかけている別のビリーフが存在する場合があります。
つまり、なぜ「苦しいことから逃げてはいけない」のかを説明しているビリーフがあるのです。
この例の場合、「苦しいことから逃げてはいけない」理由として、「幸せになるためには苦しいことを乗り越えなければならない」というビリーフが見つかりました。
これら2つのビリーフには依存関係があります。苦しいことを乗り越えていかなければ、幸せは手に入らないと思い込んでいるので、苦しいことから逃げてしまうと幸せから遠ざかってしまうように見えるのです。そのため、幸せになるために、「苦しいことから逃げてはいけない」という新しいビリーフが生まれたのです。
「苦しいことから逃げてはいけない」を子ビリーフ、「幸せになるためには苦しいことを乗り越えなければならない」を親ビリーフとします。
子ビリーフは親ビリーフから派生して生まれたビリーフです。親ビリーフが子ビリーフを生んだのです。
なぜ親ビリーフから子ビリーフが生まれたのかというと、親ビリーフの立場からすれば、子ビリーフが無くなると困るからです。この事例で見ると、親ビリーフは「幸せになるためには苦しいことを乗り越えなければならない」なので、苦しいことから逃げてしまっては困るのです。逃げていては幸せになれないのです。だからこそ、幸せを掴むために「苦しいことから逃げてはいけない」という子ビリーフを生み出したのです。親ビリーフを遂行するために、子ビリーフは必要な存在として生み出されたのです。子ビリーフが無くなって、苦しいことから逃げまくっていては、幸せを掴むチャンスが無くなるので、親ビリーフは子ビリーフが手放すまいと握りしめているのです。

だから、子ビリーフだけを見つけて手放したつもりでも、手放せていないのです。発見した子ビリーフを手放すまいと握りしめている別の親ビリーフがあるのです

この場合の対処法としては、

1:一番根底の親ビリーフを見つける
何かビリーフを見つけた時には、「なぜそう思っているのか?」と深掘りする質問を自分自身に問いかける必要があります。なぜそのビリーフが必要なのかを説明する別のビリーフがあれば、それが親ビリーフです。
ビリーフは幾つにも連なっている可能性もあります。孫ビリーフ、子ビリーフ、親ビリーフと3段連鎖になっている場合も考えられます。この場合も一番ベースになっている親ビリーフを特定します。

2:一番根底の親ビリーフから子ビリーフへと順番に手放していく
親ビリーフのような根底のビリーフを見つけた場合は、まずは親ビリーフから手放していきましょう。
親ビリーフを手放せれば、子ビリーフが存在する意味を失います。
先ほどの例であれば、「幸せになるためには苦しいことを乗り越えなければならない」という親ビリーフ=一番根底のビリーフを最初に手放します。次に、「苦しいことから逃げてはいけない」という子ビリーフを手放します。これで他の依存関係がなければスッキリと手放すことができます。
孫ビリーフ、子ビリーフ、親ビリーフと3段連鎖の場合は、親→子→孫の順で底にあるベースとなっているビリーフから順番に手放していきます。




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