旅と靴
旅に出るとき、必ず持っていくもの。
かばん、服、充電器、ガイドブック、そして靴。
長く履いていても履き心地が良い靴。
靴底はある程度厚くて、寒い冬にも、ゴツゴツの道も耐えられる靴。
機能的であり、かつ、おしゃれ心は忘れない靴。
私には、5年前に購入した一足の靴が旅の友。
茶色いショートブーツで、ヒールは高すぎず、
靴底はゴムベースでできていて、フェミニンにもスポーティにも使える。
実はオフィスカジュアルでも使えるので、仕事使いにもできる。
※ただし夏は使えない。
靴はずっと消耗品だと思っていたし、
旅行に行くならスニーカーでしょ、と思っていたが、
ある時雨でずぶ濡れになったり、凍てつくような寒さのコンクリートを歩いてしもやけができそうになったり、汚れっぽいし、ちょっと高級なレストランには入りにくい。
この靴を履いて、街を歩くとき、
「あの町でもこんなに寒い風が吹いてて寒かったな。でもこの靴のおかげで足は大丈夫だった」
「あのお店に行くのに、相当歩いたな」
「電車に乗り遅れそうになって、この靴で全力疾走したな」
と、ふと思い出す。
靴についている傷も、
歩き方が変だから、変なところにできたハゲも、
みんな旅の思い出。見ると愛着がわく。
この靴は気に入りすぎて、何度も修理に出している。
色違いでも購入してしまった(第一号のほうが好きだけど)。
今は気軽に世界のいろいろなところに行けない日々に代わってしまったけれど、
この靴を履いて歩く時だけは、なんだか世界とつながっている気がする。
またこの靴を履いて旅に出られる日を待ちながら、今年の冬もこの靴を履いて寒い外を歩こう。
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