見出し画像

四つ葉のクローバー探し。子どもと私の違いとは?

教育実習での、ある時間。

私は、学校にある別室に顔を出し、子どもたちと過ごしていました。
子どもの様々な特性に応じた対応をしている教室です。

1校時から時間は過ぎ、もう4校時。
ある子どもが、少しだけ疲れた表情を見せ、私のところへ来ました。

「どうした?少し疲れたように見えるかも?」

ずっと室内で、複数人のお友達と過ごしていたのを見ていた私は、担当の先生に承諾を得て、

「気分転換にでも、一緒に校庭でお散歩しない?」
と、誘いました。

その子どもは、この日ずっと集団の中にいたため、今度は個別に関わり、さらに外で体を動かすことは気持ちにも良いだろうと考えたのです。
特別支援教育の自立活動の区分でいう、健康の保持や、心理的な安定、コミュニケーションにもつながると考えました。

そうすると、その子どもは、
「うん!行く。」と、私の提案にのり、答えてくれました。 

さっそく出発です。
担当の先生に時間と場所を伝え、2人で楽しく出発しました。

外で新鮮な心地よい風を感じながら、お話をしながら歩く時間。
その子どもと関わって私が見つけた、その子の素敵なところ、良いところを伝えながら、雑談しながら、歩きました。

「私は、○○さんの、こういうところが好きだなぁ。」
「○○頑張ってるよね!先生、見てたんだ。」

すると、笑顔を見せてくれました。

そうして歩くうち、一面にシロツメクサやカタバミが生えているエリアに着きました。

─四つ葉のクローバーさがそう!

どちらともなく、一緒に四つ葉のクローバーさがしを始めました。

👧「人に踏まれると四つ葉になるんだって。」
と、教えてくれました。

…ほほう。そうなんだ!知らなかった!


私は、四つ葉のクローバーを真剣に探しました。
真剣に探していたせいか、短い間にたくさんの四つ葉のクローバーを見つけては喜びました。

四つ葉のクローバー、どこだ?!
四つ葉のクローバー、四つ葉のクローバー…

四つ葉のクローバー、あった!!!

熱中しているうち、こう声をかけられました。

👧「先生、これはこれでかわいいよ☘️

…ん?

三つ葉のカタバミ(☘️)を私に見せてくれたのです。

たしかに、可愛い…!!
葉っぱがハートの形をしています。

……私は、特別なものしか見ていなかった!!

👧「ほら、あげる☘️

三つ葉のカタバミを摘んで、私にくれたのです。

……ありがとう🥹

特別なもの、珍しいものばかり探していた自分と、それを見つけて喜んでいた自分。
私には、四つ葉のクローバーしか見えていなかったのです。
(目的はたしかに四つ葉のクローバーさがしだったけれど)

でも、この子どもは、目の前にたくさんある、可愛いものを教えてくれました。

「これはこれで可愛いよ☘️」
と教えてくれた子どもに、私の無意識の視野の狭さに、気づかされました。

それと同時に、「これはこれで良い」と、捉えられる力は大事だし、それを持っているその子どもがすごいなあと思ったのです。

そうして、子どもからもらった三つ葉のカタバミは、大事に大事に名札ポケットにいれました😌
(教育実習を経験した方はわかるかもしれないのですが、首から下げる名札のポケットは、子どもたちが折り紙やイラストなどを入れてくれて、プレゼント入れのようになるのです。)

「これはこれで可愛いよ☘️ほら、あげる☘️」
この言葉も、私は大事に大事に、心のポケットに入れました。

ちなみに。

四つ葉のクローバーはなんでできるの? またどういうところで見つかりますか?

──本来3枚の小葉が4枚になる理由は、いろいろな可能性がありますが、人や動物に踏まれたり、濃い肥料がかかったりする物理化学的な刺激により、葉のもととなる極小さな成長点に、傷がつくことで、1枚の小葉が2枚に分かれることが考えられます。四つ葉になる可能性は、1万分の1程度の確率だとされていますので、見つかりにくいのですが、人や動物などに踏まれやすい場所では比較的高い確率で見つかるはずです。クローバーは夜になると葉を閉じるので、明るいうちに探しましょう!
子供の科学のWEBサイト「コカネット」今日のはてな

以上の理由で、人に踏まれやすい場所で四つ葉が見つかりやすいそうです☺️


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?