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わたしがイライラするのは、わたしのせいだけじゃない

「そんなにイライラしなくてもいいじゃん」

夫に言われて、ここのところずっと考えていたのです。
確かに、子どもが生まれてからイライラしやすくなったなと。
特に夫に対して、めちゃくちゃイライラしている。

でもそれって、わたしのせいなの?
わたしが変わってしまったの?
出産したから?母になったから?

イライラしちゃうのは社会構造のせい

なぜイライラしているのか分解すると、社会構造のせいもあるのではという思いがふつふつわいてきました。

「日本人男性はあまり家事をしない」
これはネットでもよく言われているし、データも示しています。モーレツにはたらくサラリーマンと専業主婦というモデルが高度成長期をけん引したこともあり、男は仕事、女は家事育児という役割が固定化されてしまいました。

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(統計局:平成28年生活基本調査より)

そして恐ろしいことに、男性の家事育児時間は、女性の属性で変化しないんです。つまり、妻が共働きだろうが専業主婦だろうが家事育児の参加時間が同じ…!

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すべてがこういう家庭ではないことはわかってます。わかってますが、わが家は完全にこういう家庭です(笑)共働きなのに、年収はほぼ一緒なのに、家事育児の比重が私によっているのです。

夫と同じように働き、家事もやり、保育園の送迎や寝かしつけもやる。自分の時間は一切ないのに、夫は会社の飲み会へ。これでイライラしないって無理じゃないですか?親になったのは同じなのに、夫だけ自由にみえるんですよね。

妻である私が育休を取る。それはわかるけど、育休中だからと家事と育児を丸投げされる。身体がつらいのは妻なのに。職場復帰して子どもが熱を出しても、仕事を休むのは妻だけ。あれ、わたしばっかり職場に謝っている気がする。お迎えいけない?に対して「仕事があるから無理だよ」って…仕事ならわたしもしてるよ。何の連絡もなく遅く帰ってきて「飲み会だった」の一言で済まされる。

こういう小さな積み重ねが、日々のイライラの原因になっています。

男もつらいよ、わかってる

じゃぁこれが夫の怠慢かというと…男性側にもつらい事情があります。(友人夫婦に神夫が多数なので、うちの場合は怠慢かもしれませんが笑)

まず、男性で時短勤務はかなりのレアケースです。夫の属性は土日休み、平日8時半~18時勤務ですが当然残業もあるので、未就学児をお風呂に入れられる時間に帰ってくるのは稀です。6時台には家を出てしまうので、早すぎて保育園の送りを頼むこともできません。

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(厚生労働省:両立支援制度と利用状況より)

夫が早く家に帰りたいと申し入れたところで「でも奥さん時短勤務なんでしょ?」と言われるのは目に見えています。残業を断れば昇給や昇進に影響もある。妻側が家事育児を負担して当然という状況になっています。

社会の空気を変えよう

小泉進次郎さんが2週間の育休を取ることすら批判されていますが、そんなんじゃお先真っ暗。妻側に仕事も育児も押し付けるのはもう限界があります。国政の重要人物が育休をとるっていうんだから、国を挙げて歓迎すべきではないでしょうか。

内閣府も「夫が家事育児に協力的な場合は、第二子が生まれる確率が高くなる」とデータを出しています。少子化待ったなしの中で、小泉さんの対応は(たとえ二週間であったとしても)素晴らしいと思います。

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内閣府の少子化対策より)

家事の効率化も大事ですが、もっと大事なのは男性も家事育児に協力しやすい社会構造を整えること、小泉さんのような事例を応援して家事育児に参加しやすい空気感を生み出すことなはずです。

パタハラが話題になるなど、育休を取得する男性社員を左遷したり、昇級をさせないなどの事例も相次いでいます。安心して育休を取れる社会にならないと、男性の育児参加は進まないでしょう。

子育て世帯はズルいのか

こういう話をすると、「自分で勝手に子どもを作っておいて仕事との両立ができないなんて愚痴るのは無責任」「甘え」みたいな意見も出てきます。子育て世帯ばかり優遇されていると。

でももう、そういうのはやめにしませんか。苦しいほうをスタンダードにしても良いことはないです。社会がどんどん疲弊していってしまいます。子育て世帯が働きやすくなることは、介護世帯やハンディキャップ世帯が働きやすくなることにもつながるはずです。みんなが働きやすくなるにはどういう制度があったらいいのかな考えていきたいです。



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