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何者でもない影を追いつづけて

俺は、ずっと羨ましかった。
勉強のできるやつ、運動のできるやつ、オシャレしてかっこつけるやつ、歌がうまいやつ、恋人とイチャつくやつ。中学〜大学生の頃は自分の努力を省みることはなく、それを愚直にやってた人たちを遠くから見下していた。
そして自分は普通だと思い込みオール3の成績、サブ教科のみ4とかそんな感じだった。
とにかく角が立つ生き方はできなかった。
嫌われたくはなかったから、目立つことを自然と避けるようになった。
そうしないと心が保てなかった。
そしていつの間にかその全てが上手にできるエリートな虚像が自分の中に生まれつつあった。
気づけば社会人になって、初めて恋愛にて挫折を経験した後に、エリートの虚像であるもう1人の自分をいつのまにか追い続けて、よくいう人生でやりたいことリストのように、ただ追いかける人生を追い始めた。
盲信的に進み努力していたことにも気が付かず、色々チャレンジしていき、初心者や普通の人より少し上手いくらいまで、ハックしていき周囲の様子も変わってきた。
ボード、ゴルフ、オシャレ、脱毛、レーシック、、歯列矯正、スーツも仕立て、ゲームでもトロコン、資格の取得も励みなおし日商簿記2級程度までは取った。

何者でもないエリートの虚像に少しでも近づいたかと思ったら、進むにつれ視座が上がり、終わらないマラソンであることに気がついた。

その頃には社会で生きるのに幾分の自信もつき、逆に燃え尽き症候群のようなもの少し感じ始めていた。

何者でもない影を追うのは、一定の成長は生み出せるが、終わらないマラソンである。

今一度、自分の幸せを見つめて、小さいことから振り返り、未来も大事だが目の前のことを見ていくことを忘れないようにしたいと考えるようになった。

社会人としてはまだまだ長いが、死ぬその瞬間までのマラソンをどう生きるかは自分次第なのだ。

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