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デマを流す人は卑怯だ


こんにちは。はろです。今日はデマや根拠のない話をする人たちの話をします。

 トンデモ科学や疑似科学、科学と疑似科学の境目の曖昧な部分、まっとうな科学、世の中にはいろいろなものがあります。そして、トンデモ科学や疑似科学、領域の曖昧な科学を調べていると、本当に嘘や根拠のない話が山のように出てきます。頭がくらくらするほどに。

そして、嘘情報を並べる人に共通しているのが、「根拠を示さずに断言する」ことです。科学では○○の可能性が高い・低い、とか、○○の危険性がある、とか○○の恐れがある、といった言い方をよくします。何故かというと、科学の世界では「絶対」が少ないからです。

もちろん、理論的に構築された法則やそれを基にした考えであれば、ほぼ絶対正しいと言えますが、今後何らかの例外が出てこないとも限りません。なかなか断言ができないんですね。

でも嘘を並べて儲ける人々は、根拠のないことや嘘、間違っている理屈で簡単に断言してきます。そして、消費者は断言してくれる方が分かりやすいから、そっちを信じてしまうんです。

私たち研究者は○○の可能性が高い、とか、危険性がある、とかあいまいな言い方しかできないので、それを見た人は、「はっきりしないな」という感情が生まれてしまいます。

 例えば、ワクチンの話が典型的で、医師や科学者はワクチンの安全性について聞かれても、「多分大丈夫」としか言えません。科学に絶対はないので、絶対大丈夫なんて言えるわけがないんです。

色んな臨床データとか、科学的な根拠を並べても、デマを広げる人は「5年後10年後どうなるかわからない」と言ってきます。これを言われてしまうと、そりゃわかんないよ、としか言えないです。

でも、私は何度も言っているんですが、「コロナに感染して発症したら5年後10年後どうなるかわからない」とも言えちゃいますよね。これだけ聞くとそりゃそうじゃん、ってなりませんか?

ワクチンもコロナもどうなるかなんて誰にも分かりません。起こるかどうか分からないことで不安を煽っています。そして、デマを広げる人は都合のいいデータだけ引っ張ってきたり、トンデモ無い嘘をつきます。

ワクチンで○○人が死んだ、とか副反応で重篤だとか。ワクチンを接種した後子供に近づくと子供が鼻血出すとか、5Gとつながるとか磁石がくっつくとか。ワクチンとの因果関係が認められない、というとお金払いたくないから認めないんだ、と来ます。ああ言えばこう言う、って感じです。

仮に、亡くなった方がすべてワクチンが原因だと仮定しても、デマを流す人はその人数だけを吹聴します。ですが、大事なのはワクチンを接種した人に対して何人がそうなったのか?です。

例えば、500人接種して500人が死亡すればとんでもない毒物です。しかし、100万人接種して死亡者が500人であれば、接種者に対して0.0005%です。そして、現時点で実際報告されているワクチン接種後の死亡報告値としては、ファイザー製が100万回当たり11.3件、モデルナ製が100万回当たり2.2件(それぞれ、人ではなく回です)となっています(因果関係は不明)。
引用:《ワクチン接種後の死亡746例》を徹底分析、“基礎疾患・常用薬・死因”の結果に愕然
ここで注意しなければならないのが、ワクチン接種後に死亡したから報告した、というバイアスです。この死亡数で騒いでいる人は、因果関係が不明なのに、すべてをワクチン起因として、こじつけているのが問題です。

そして母数を無視している。算数ができなくて本気で言ってるのか、デマを流したいのか…

デマにはエネルギーが不要

 そして、デマや嘘を言う人の特徴として、
「科学的根拠に乏しい」
「情報ソースがない」
「科学的解釈を捻じ曲げている」
「情報ソースのうち、一部だけを切り取って都合よく解釈する」
「原料が安全だから安全と主張する」
「そもそも嘘」
といったものが挙げられます。

そもそも嘘というのは論外なんですが、嘘を堂々と言えば本当のように聞こえるものです。

私も、いろいろなトンデモ科学を調べているうちに「あれ?もしかして自分が間違っているのか?」と不安になることがあります。

もちろんしっかり考え直して「いや、自分の考えはこういう理由で正しい」といえるのですが、それなりに科学に精通している私ですら断言される嘘を繰り返し見ているとそうなってしまいます。

これが、科学に疎い方々なら余計信じてしまうのだと思います。デマを言う方がよっぽど楽で、正しい情報を発信するのはかなりのエネルギーと知識がいります。

私は科学に関する情報をインスタで投稿しているのですが、インスタに投稿するためにいろいろと調査して、自分の発信する内容に間違いがないか念入りに調べて、投稿する前に再度チェックを入れます。

正直めっちゃしんどいです。大変です。適当に嘘を言うなら今この場でも言えちゃいますが、何かの嘘に対してそれは違う、と感情論抜きにして言うためには根拠が必要です。

デマを言う人は根拠がない。デマ発信にはエネルギーがいらない。だからデマを言う人はずるいんです。卑怯なんです。妄想で好きなこと語ればいいんだからこんなに楽なことはない。

 一番困るのが、科学的にあいまいな領域にいるもの。科学的に立証も反証もできていないものは私も違うとは言い切れません。

ここがずるいところで、曖昧な領域の科学で儲けている人は、美容に良いとか健康に良いとか断言してきます。はっきりと美容や健康に良いと言わずに、「身体スッキリ」とか「モテ肌」とか意味わからないワードで、でも消費者が誤解しそうな表現を使ってくる場合もあります。

嘘で儲ける人たちは科学に対するリスペクトが無いので、科学的根拠が無くても、稼げればそれでいいんです。

無責任な嘘つき

 そして、もう一つ卑怯な点は、間違った情報を発信する人たちは、自分の発信に責任を持たないんです。

例えば今、ワクチンの正しい情報を発信しているお医者さんたちは、今後起こるかもしれないリスクを背負って発信しています。

それこそ、確率がいくら低くても5年後に何か起こるかもしれない。10年後何か起こるかもしれない。100%無いとは言い切れないんです。仮に5年後何かあった時に、今正しい情報を発信しようとしている方々は糾弾される恐れがあります。

一方で、デマを流している人たちは発言に責任を取るつもりはないし、リスクが無いんです。

5年後何も悪いことが起きなければ、今度は10年後は分からない!といえるだろうし、何も悪いことが起きなければわざわざ、この人は昔いろいろ不安を煽っていた、と蒸し返して糾弾されることはありません。

しかし、リスクを背負って発信している方々は、社会的な立場、名前を出しながら発信しています。万に一つ何かが起こった時は、ほらみたことか、と鬼の首を取ったように言えるんです。

何かあれば「自分が言ったとおりになった」とほくそ笑むことができて、何もなければだんまりしておけばいいんです。そんなやつらの言うことに価値はありません。

 そして、嘘は儲かる。これにつきます。人々の恐怖を煽ったり、関心を引きやすいので、みんな見るし、不安になってこれを使えば大丈夫なんだ!と思ってしまう。

特に美容とか健康とか、そういう人間の綺麗になりたいとか、健康でいたいという気持ちに付け込んできます。嘘で儲ける悪徳業者は糾弾されるべきです。

その嘘で害がないならまだしも、害がある場合がほとんどです。

例えば、正当な医療を受けるべき人が、変な医療を信じてしまって、ちゃんとした治療を受ければ治るはずだったことが治らないということもあり得ますし、子供に良いもの、安全なものを食べさせたいと思うばかりに高額なものを買ってしまい、生活が苦しくなるということもあります。

そういった人たちを食い物にする奴らは悪徳業者と呼ばれても仕方がないと思います。こういう話をすると、信じる者は救われることもあるからいいじゃんと言いますけど、本当に救われるならいいんですが、実際は足元がすくわれることが大半です。

おわり。


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