朝霧〜付き纏う不安に押しつぶされそうな人に

尽きない不安に悩まされていた

「いま出来ること」

そこに集中したとしても

自分が気づかない水面下で何かが動いているんじゃないか？

何も起きていないのに

まだやるべき何かがあってそれを見逃しているような

そんな無謀な脅迫を突きつけてくる

こんな不安からはもう逃れようがないのかもしれない

いっそもう精神をどこか病んでしまったのかもしれない

なんて

ひとり不安に押しつぶされそうになっているのなら

出口のないこころに閉じ込めておかないで

さっさと打ち明けたほうがいい

普段まめに連絡などしていない友人でもいい

頭に浮かんだその人はきっと抜け出すのに必要な鍵をくれる

誰も浮かばないなら

聞いてくれる人が現れた時に読んでもらえるよう

手紙にまとめるといい

誰かに伝えるためにメッセージをまとめるうちに

形のなかった不安が形あるものへと姿を変えていく

内側でその正体も知れなかった何かが

外に引きずり出されて

明かりに照らされるうち　正体が露わになっていく

「被害者」だったはずの自分が

ただの目撃者であったことに気づく

不安と恐れを生み出していたトリックに気づく

それらの根源が自分の内側から生み出されていたことも

＊　＊　＊　＊　＊　＊　＊

朝霧に包まれる森の写真はかぼちゃかべさまからお借りしました。

ありがとうございます。