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16時間断食開始① 速攻で”誰よりも地球に深く愛されている女”を実感した日【洋梨夫人のダイエット日記vol.9】

前回までのおさらい、
脳内ホリデーのまま16時間断食に突入していく、ダメダメな洋梨おばさんのお話はこちらから。

思い立ったが吉日!
とばかりに、
「速攻で16時間の断食に突入よ!!」
と意気込んだ洋梨夫人です、どうも。

なんだけれども…
1週間経っても、体重、体脂肪共に、うんともすんとも動きがない。
毎日体重計に乗りながら

私「16時間断食してるのよ、こっちは!
はじめしゃちょーには効いたっていう、あの16時間断食よ!
ねえ、ウンとかスンとかなんでもいいから、とにかくなんとか言ってくださる?
何らかの手応えを返してくるのが礼儀よ。
それがコミュニケーションっていうものでしょう?」

って夫人口調で諭すも、
体重計も困り顔で

体重計「そうは言われましても、わっちは、しがない体重計。
ただ言われた通りに体重、体脂肪を測るだけの仕事でやんす。
しからば数値改ざんなぞ、どうしてわっちがすることができましょうか、ご婦人?」

ってなぜか安土桃山上方口調で
最後にピカピカ〜って
絵文字の”ニッコリ顔”をモニターに残して、消えていく。

さては、お前…
フィットビットの偽物だな?
いや、
いやいや、そもそもだ
そもそも今この手元にある体重計が、本物のフィットビットだったとして、
それが確実に正しい数値を示してくれる証拠なんてどこにあるんだ?
いやいや、そこを疑い始めたら、もう何も信じられなくなるんじゃないのか?
どうしたものか…どうしたものか…

ぶつぶつ呟く私に夫が一言

夫「体重計が間違っているんじゃない?
そういうこともあるよ。
もう、それでいいんじゃない。
結局元気だし。」

本当にそういうとこだよな。
いつもいやらしく差を見せつけてくる。
「結局元気に生きてるんだから、なんだっていうの?
ちょとした数字の差異くらい誤差だよ。」
みたいな、
体重計に向けて意味不明な寛容さと器のデカさアピールしたりしてさ。
体重計に「デカい男だぜ!オレッ!!」ってカッコつけたって、
あいつは筋肉ムキムキ体型とか、超絶モデル体型にしてくれたりしないんだぞ!
ただの体重計なんだからな。


私「よくない!絶対に良くないよ。
『Boss!先日作った会社のプロダクトに、しこたま菌が湧いてます。しこたまです。菌が増殖してます。止まりません。』
『どのくらい、菌?』『とにかくいっぱいです。止まりません。』
『具体的には数値で?』『いや、いっぱい。とにかくいっぱいです。』
ってなったら困るでしょうよ。
『おい、数字!具体的な数字だ!具体的に数字をくれ!
お前を責めはしない!ただ、実際の正しい数字だ。
ただ正しい数字をくれればいいんだ!』
ってなるでしょうよ。
ええそうでしょうよ。
そうなるでしょうよ。
絶対困るでしょうよ。
フワッとした『とにかくいっぱいです!』は。
廃棄ロスいっぱい、納期遅延からの、残業確定でしょうよ。
残業続きでそれぞれのスタッフの家庭で不満爆発でしょうよ。
さすれば、働くモチベーションもダダ下がるでしょうよ。
ええそうでしょうよ。
ああ〜大変だぁ〜大変だなぁ〜!」

散々夫を脅して、
グーグル先生に、
”fitbit” ”体脂肪” ”正確”とか打ち込んだら、
出てきた。
fitbitの体重計、数値、かなり甘いって。

えっ?
甘い?
嘘?
甘い?
甘くて…これ?
辛いだろ?
しょっぱいだろ?
塩対応だろ?
ウンともスンとも動かないんだよ?
16時間断食7日間やって、
トータル週にわざわざ112時間も
胃をあえて空っぽにさせて、
それでこれ。
塩対応以外ないでしょうよ。
ナメクジに塩かけた時みたいに、
私のメンタルどんどん小さく縮んでいってしまっているんだよ。
しぼーーーーんって。
そりゃもう、
塩だろ!
塩だろうよ。


ここに
一つの受け入れられない事実があった。
受け入れたくない事実があった。
効果があると思ったことが、全くそうでなかった事実があった。
努力も労力も、実は無駄だったのではないのだろうかという疑念も湧いてきた。
その女は昔から、都合の悪いことは何とか都合よく解釈したりして、
無理やり捻じ曲げ曲解までしたりして、
何もなかったこととして安穏と過ごすことで、自分を守ってきた。

「まあ、しょうがないか、地球に愛されてる証拠だね。
このグラヴィティのヤツってばさ。
私を離したくなくて、今日も必死よね、地球ってばさ…

ホント可愛いわよね。」

恋には全く盲目にならなかった、この夫人は、
自分で探し出した、見つけ出した(とバカの一辺倒で思い込んでいる)情報には、いつも盲目になりがちなのである。
彼女が16時間断食の夢から覚めるためにはまだあと2週間ほど時間が必要なのであった。(続け


心地良いプレッシャーをありがとうございます!もっと面白くなるかどうかは、あなたにかかっていると言っても過言ではないのです!今後も、”全力の合いの手”をよろしくお願いいたします!