見出し画像

世界地図②いつか訪れたい場所

明けましておめでとうございます。
新年早々、日本での度重なる悲しいニュースを耳にし、悲しみで心が埋め尽くされそうです。
被災者の皆さまには、心よりお見舞い申し上げます。
心休まる日が、一日でも早く来ますように願っております。
また、救援物資輸送途中に事故に遭われた海上保安庁の五名かたのご冥福を、心よりお祈りいたします。

旅の記事なので、こんな時に公開するべきか悩み時間がかかってしまいましたが、公開させて頂きます。

*****

私の一年の始まりは、世界地図を思い浮かべる事から始まる。
以前、世界地図(世界遺産編)を書いていたので、今回も同じテーマにて。

『死ぬまでに行きたい世界の絶景』
こんなタイトルの本が出版された事がある。
しかし、この本が出版されるずっと前から、いつか行きたい場所を書き出している。
そして年初には、このリストを改めてチェックしている。

現在の未達成先(順不同)

ドイツ バンベルク
ドイツ コンスタンツ
ドイツ ザクセンスイス
イタリア カプリ島 青の洞窟
イタリア ナポリ 
イタリア チンクエテッレ
イタリア アルベロベッロ
スペイン グラナダ アルハンブラ宮殿
スペイン コルドバ
スペイン マラガ
スペイン グラン・カナリア諸島
ベルギー アントワープ聖母教会
ベルギー ゲント 聖バーフ教会 神秘の子羊
フランス コルマール イーゼンハイム祭壇画
フランス エトルタ
フランス モロー美術館
トルコ カッパドキア
トルコ パモッカレ
ポルトガル ポルト
ポルトガル マデイラ島
アイスランド セリャラントスフォスの滝
アイルランド モハーの断崖
クロアチア プリトヴィツェ湖群国立公園
チェコ プラハ
ルーマニア ブラン城
ロシア エルミタージュ美術館
カナダ モレーン湖
ペルー マチュピチュ
マダガスカル バウバオの木を見る
エジプト カイロ ピラミッド
ジンバブエ共和国 / ザンビア共和国 ビクトリアの滝
南アフリカ共和国 ケープタウン
日本 北海道
日本 出雲大社

以上、34か所。(2024年1月時点)
絶景だけではなく、目的はたった一枚の絵である事も多い。

1年に1箇所訪れることができたとして、34年かかる。
いや、この先34年は、楽しみを持って生きていけるという事だろうか。

全制覇できた時、私は一体何歳になっているのだろう。
常に行きたい先が出て来るから、リストは減らないどころか、増えてしまう。
果たして、全制覇できるだろうか?
長生きせねば!と、つい欲が出る。
綺麗な景色を見るために、そして美味しいものを食べられるように、健康であり続けたい。

旅。
私の旅には、様々なスタート地点がある。
テレビや本を通して知った、地名や場所。
友達との会話や見せてもらった写真から、ここに行きたい!と直感的に感じる瞬間。
または、上記の「いつか行きたいところリスト」を開く時。

その瞬間を喩えるならば・・・
私は昭和レトロの香りのする喫茶店で、寛いでいる。
そこに、カランコロンとドアベルを鳴らして、ひょっこりと旅がやってきたような、そんなイメージだ。

やぁ!と私に対して片手をあげる旅に対し、私は満面の笑みを浮かべ、どうぞと向かいの席に座っていただく。
そして私はテーブル越しに旅と向き合い、相談を始めるのだ。

その街の観光サイトや本などを見て、街の魅力を調べる。
この時は、まるで自分が既に旅行に出たかのような高揚感があり、ワクワクしてしまう。

行き先を決めてからは、宿泊先探し。
無事に気に入った宿泊先を見つけたら、車移動以外の場合は、その場所までの交通手段、飛行機や電車を予約する。

さて、ここに至るまで、私はずっとこの旅と向き合って座り、旅の相談をしている。
もちろん、現実世界の私は朝早く起きて支度をして、路面電車に揺られ会社に行き、仕事をしているけれど、私の内部にある意識はずっとその喫茶店に留まっているのだ。
しかし、交通手段の予約が終わる頃になると、私はようやく安堵して、その喫茶店を出る。

喫茶店を出た私は、心に大きな風船を抱いている。
その中には、期待や喜びといったものが、たくさん詰まっているのだ。

旅を予約するのは、早ければ早いほうが良い。
それは、ホテルや交通手段が割安で抑えられるだけでなく、旅を決定してから旅に出るまでの間も、ワクワクが続くからだ。

ドイツ語でVorfreudeというのだが、直訳すると、それより前の喜び、となる。
また、こんな諺もある。

Die Vorfreude ist die schönste Freude

待つ喜びは最高の喜び、とでも訳せるだろうか。

私はこの諺を、働き始めてすぐの頃に同僚から教えてもらった。
ドイツの会社では、大抵半年ほどの試用期間が設けられており、それが無事に終わると正式採用となる。
試用期間が終了したら、旅に出て、旅先でお祝いをしたいと同僚に話したところ、この諺を教えてくれたのだった。
彼女は、試用期間終了のお祝いにと、旅行用の可愛らしい化粧ポーチをプレゼントしてくれた。

旅行の前日。
やるべき仕事を終わらせた私は、心がスッキリしている。
この前日の夜が、私の嬉しさの頂点、心の風船が一番大きくなっている瞬間だ。

旅行が始まってからは、大体は予定通りに行動するけれど、あえて全く予定を立てない日も作る。
のんびりと過ごしたり、急にやりたい事があった時に、それができる時間が欲しいからだ。

そして、たとえ計画通りに行かなくてもがっかりしない。
こういう運命なのだとか、またこの街に来なさいという神様の思し召しなのだろうとか、適当な理由を付けて自分を納得させる。

電車の遅延にも、ほとんど苛立つ事がなくなった。
そもそも、遅れる事が多いと分かっている電車で計画を立てた私が悪い。
デュッセルドルフにいると、電車は10分置きにやってくるし、遅れてもせいぜい30分くらいなので、生活に支障があるケースは稀だ。

しかし旅行に出ると、交通の便の悪いところにも、公共交通機関で出かけることがある。
バスや電車は1時間に1本どころか、3時間に1本だったりする。
乗り遅れたら、その日の計画は丸潰れ。
だから、計画はいつもゆったり、のんびり。
充分な糊代を含んだ旅の計画は、全くストレスがない。
リラックスするために旅行に出ているのだから、旅先でストレスなどは抱えたくない。
私は乗り遅れた電車の時刻表を見ながら、少しだけ笑う。
また、ドイツ鉄道にやられたかぁ!と。

初めて行く街や国は、いつも以上にワクワクする。
街並みを見て、本当に写真の通りだと思うこともあるし、写真より綺麗だと素直に感動する。
その土地ならではの名産品や、特産品を食べたり飲んだりする。
下調べでは知らなかった街の事を、街に着いてから知る。

家に戻ってきてからも、旅先で調べきれなかった事を調べて、あぁあれはこういう意味だったのかと改めて知ることもある。
そして、それらの知識を持った上で、またその街を訪れたいと願うのだ。

私が旅を好きな理由。
それは、計画している時から始まり、実行しているその瞬間、そして旅が終わってからも、私の知的好奇心が満たされ続けるからだろう。

どんなに長く滞在しても、まだここにいたいと思える旅だった時、私はその旅に完全に満足している。

そして最近は、旅にもう一つの楽しみが加わった。
それは、旅の記録をnoteに残しておく事だ。
私は長い間日記を付けているが、noteは日記とアルバムを合わせたようなもの。
ただ写真を見返すだけでなく、写真を撮った瞬間に考えていた事を、鮮明に思い出せるのだ。

さぁ、新しい一年がやってきた。
次の旅が呼び鈴を鳴らしながらやってくるのは、いつだろう。
そして、それはどんな旅だろう。

私は旅と向き合い、昭和レトロな喫茶店にぴったりのメロンソーダを飲みながら、ゆっくりと計画を練ろう。
私はそれが、今から待ちきれない。
カランコロン、カランコロン🎵

この記事が参加している募集

noteのつづけ方

一度は行きたいあの場所

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?