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ぺトリコールと詩の虹

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自作の詩をまとめてます。
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2020年1月の記事一覧

大好きだよ。を好きなだけ

美味しいねって、生きていたいの 眠たいねって、笑っていたいの せーの、で生まれた僕達は せ…

25

ひとがた

僕は一体、何を守ろうとしているのだろうか。 容れ物である人の中で、 魂が魂たる瞬間は限りな…

5

中指をたてて、おやすみ

転ぶことが怖くて 杖ついて歩いていたら いつの間にか腰が曲がっていた。 ついでに歯も抜けて…

10

開閉を繰り返す自動扉の少し後ろで、 困った顔の君がいる。 君は扉が閉じた時ばかり前に進もう…

9

自由の詩

今泣いている君へ、明日笑っている君へ そこでいいよ。それでいいよ。 違っていいよ。同じだっ…

12

抜け殻

大したことないさ、もう僕に明日は来ない、 それだけさ。 強がる彼の横顔は綺麗だった。 …

4

もういいかい

うるさい路上ライブの歌に紛れて、 僕の心がひとりでに坂をかけ上っていく。 日向にいる間、伸び続ける影と、 ひび割れたスマートフォンの通知は似ている。 望んでいないのに、視界に焼き付いて。 都会は夜よりも、朝が暗いこと。 24時間空いているコンビニの 店員の顔がいつも同じこと。 聞き飽きたヒットソングは、 今日をかき消す為にあること。 僕がこの街で学んだ生き方、この身の隠し方。 見つかる前に、冷えかけた掌。 隠れたのは、見つかるためさ。 だからもういいよ。

咲けよ、はなまる

学校の机の、狭い引き出しの中に、 丸めて押し込んだのは、自意識でした。 同じ髪色を見る度に…

9

ポトフの詩

それなりでいいじゃない。 愛も平和も、幸せも えくぼで誤魔化していいじゃない ほどほどでい…

10

インクの跡が乾くまでが、 僕に与えられた猶予だ。 また届かない手紙を書いている。 まだ冬…

10

単振

なんで、と尋ねる最後の言葉は。 ぬるいコーラに溶かして、呑み込んだままで、 込み上げても、…

18

愛に寄り添えば

そして君はしかめっ面で 買ってきたタバコの箱を乱暴に開けている 一緒に買った缶コーヒが横に…

10

祖父へ(仮題)

まだ僕の背が、 あなたの半分くらいしかない頃から、 あなたの手は乾いていたと思う 流れに逆…

8

夜風の詩

きみにまで届かないのなら せめて、朝日に向かう鳥でありたい 流線型の軌道を描いて 脊髄に突き刺さる美しさでありたい あるいは、枯れた心を濡らす朝露でありたい 世界の隅から、優しさをすこしずつ集めて やがて雪に変わる健気さでありたい 手を伸ばしたきみの、指先の少し先で光る 微かな後悔のようなものが、 いつか致命傷になった頃に、 僕の声が届いて、君の全部が夜に変わってしまう 灯りを吹き消すように、この夜風は流れ続ける 朽ち果てた心さえ、愛せるようになるまで それを、愛おしい