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地元の方との出会いが楽しい悪天候の三宅島【3】

翌朝、私はカーテンから差し込む光で目覚めた。
「晴れたね!」
朝日の差し込む会場で食べる朝食。デザートのヨーグルトには、島特産のパッションフルーツのソースがかかっていた。

レンタカーは昨日返却していたため、ひとまず港を目指して歩き出した時。明日葉を手に持ったおばあちゃんに突然話しかけられた。
「今採ってきたこの明日葉、持っていくか?」
「えー!いいんですか!」
「家にはもっとあるから、寄ってけ!持ち帰る袋も渡してやる!」
「わー嬉しい!ありがとうございます!」
私たちは二つ返事でおばあちゃんのお家に向かった。

「こたつ付けるからな。あと、小豆を煮ていたから、食べて行きな。」
島民のお宅に訪問し、手作り料理までいただけるとは何てラッキーなんだろう!

4人でこたつに入り、結局私たちは、満腹になるま
でご馳走になった。小豆の他に、おばあちゃんが栽培した里芋の煮っころがし、自ら収穫したというフキの味噌漬けや島海苔、釣ってきたイカの刺身、、。

島で生まれ育ったおばあちゃんは、戦争も経験し、貧しい中で懸命に働き、多くの苦労をして今の家を建てたそうだ。2人の子どもは島外で暮らしており、現在は夫と二人暮らしだという。
島のリアルな歴史の話も聞きながら、手作り料理のおいしさに驚いて「おいしい!」というと、おばあちゃんは喜び、明日葉の他に手作りの切り干し大根や山で採ってきた天然のシイタケ・キクラゲのお土産まで持たせてくれた。


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