見出し画像

#145 南印度ダイニング

久しぶりにミールスランチ。

現在、都内だけでもおよそ1500店ほどあると言われているインド料理店ですが、こと南インド料理店に限って言えば、その数は未だ全体の数パーセント程度に過ぎず、一般的にはまだまだ「バターチキンとナン」に代表される北インド料理がインド料理の主流であり、ミールスを始めとする南インド料理の認知度はかなり低いと言わざるを得ません。

それでも、10年ほど前までは、都内でも数えるほどしかなかったと言われる南インド料理店が、SNSの普及もあってかここ数年で急増し、今では60軒ほどにまで増えているとのことなので、以前と比べると選択肢が増えてきていることは確かであり、今後は、より気軽に南インド料理を楽しめるようになってくるのではないかと期待しています。

さて、本日訪れた「南印度ダイニング」は、南インド タミル・ナードゥ州チェンナイ出身のご主人が2005年に中野にオープンした、南インド料理店としては都内でも老舗に分類されるレストランです。

オーダーしたのは、もちろん「ベジタリアンミールス」。
写真は上から時計回りに、「サンバルカレー」「野菜カレー」「ラサムスープ」「ライス」「パラタ」「ピックル」「ヨーグルト」、真ん中に「マサラワダ」と「パコラ」、その右側に「パパド」。

うーん、美味しそうー♪♪
いただきまーす!ぱくり。

サンバルカレー・・・キマメと野菜のスープ。南インドでは毎食ごとに供される日本の味噌汁的ポジションのカレー。他店では豆のポタージュのような優しい味わいのサンバルも多い中、こちらのサンバルは酸味、辛味ともに強めのはっきりとした味。具材は茄子や大根などがたっぷり。

野菜カレー・・・まろやかでマイルドな優しい甘さのカレー。具材は、パクチー、じゃがいも、にんじん、いんげんなど。

ラサムスープ・・・タマリンドの酸味とブラックペッパーの爽やかな辛味、ニンニクの香りとコクが特徴的な南インドの酸っぱ辛いスープ。ラッサムとも。こちらのラッサムはタマリンド、ニンニク、ブラックペッパー、全てがガツンと効いたかなりパンチのあるラッサム。

パラタ・・・インドの薄焼きパン「チャパティ」の生地を伸ばしてインドの澄ましバター「ギー」を塗り、何層にもなるよう折り重ねて焼いたパン。パロタとも。パラタは初体験でしたが、バターの風味が良く、もちもちしていてとっても美味しかったです。個人的にはナンよりも好み。

ピックル・・・インドの漬物。アチャールとも。今日のピックルはれんこんとにんじん。見た目どおり結構な辛さですが、カレーやライスと一緒に混ぜて食べると美味。

マサラワダ・・・豆の揚げ物。日本のインド料理店で出てくるワダは、「メドゥワダ」と言うドーナツ状のフワッとしたワダがほとんどですが、マサラワダはそれよりももっとがっしりとした歯ごたえがあります。こちらのワダはフェンネルシードがまぶしてあってとても良い香りがしました。

パコラ・・・インドの天ぷら。こちらのパコラは玉ねぎのかき揚げ風。玉ねぎの甘味がしっかり感じられる美味しい揚げものでした。

一通り味見してみた後に、いよいよお盆にライスを広げ、砕いたパパドをまぶしたら、サンバル、野菜カレー、ラッサム、ヨーグルト、ピックルを混ぜて一緒にいただきます。

うーん、美味しい♪
辛味、酸味、甘味、塩味、香り、全てが一つになって複雑かつ繊細な味わいを作り出しています。

ただし、惜しむらくはライスが日本米だったこと。
ミールスは汁気の多いカレー中心のため、粘り気のある日本米だと汁を吸ってべちゃべちゃになってしまいます。なので、できればバスマティ米などサラッと食べられるインディカ米で味わいたかったというのが本音。
それと、ミールスを十分に堪能するにはライスの量が少な過ぎる点も気になりました。
やっぱりミールスは全てのカレーをライスと混ぜながらワシワシ食べるというのが醍醐味だと思うので、パラタの枚数は減らしてでもライスの量をもっと増やして欲しいなぁーというのが正直なところです。

とは言え、ミールス自体は美味しいと思いますし、ビリヤニを食べた主人によるとそちらも美味しいとのことなので、是非また来てみたいと思います!

ごちそうさまでしたー♪♪

晴れ、時々Curry。2019-11-02

ハレカリにカレーを奢る? ▶YES NO