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#186 Dharmasagara (ダルマサーガラ) *移転*

今夜は今月いっぱいでオーナーの郷里である福岡へ移転してしまうという東銀座の「ダルマサーガラ」へ、久しぶりに足を運んでみることに。

近頃ではそれほど珍しくはなくなってきた南インド料理店ですが、「ダルマサーガラ」が創業した2003年当時と言えば、南インド料理を専門に出す店は都内でもまだ数えるほどしか存在しませんでした。

「ダルマサーガラ」はそのような、いわば日本における南インド料理の黎明期とも言える時代を支えてきた店の一つであり、近年ではミシュランガイド「ビブグルマン」に5年連続で選出されるなど、名実ともに東京を代表する南インド料理の名店でもあります。

さて、向かった先は地下鉄東銀座駅5番出口から徒歩1分、万年橋西交差点を左折した先にあるビルの2階。店先ではためくインド国旗が目印です。

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階段を上るとすぐに柔和な微笑を讃えた二体の仏像が鎮座されているのが目に入ります。

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同店は、元々チベット仏教美術のギャラリーを営まれていたオーナーの山田尚美さんが、ギャラリー兼レストランとしてインドの僧院をイメージし作ったお店。「ダルマサーガラ」というのも、サンスクリット語で「仏法の大海」を意味する言葉なのだとか。

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ドアを開け中へ入ってみると、黒×赤でコーディネートされたスタイリッシュかつオリエンタルな雰囲気のお洒落な空間が広がっています。

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席に着き、まずはビールで乾杯!
サービスのおつまみは、仄かにスパイシーなマサラ風味のインドスナック。塩気はほとんどありませんが、香ばしくて中々美味。

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喉が大分潤ってきたところで、お待ちかねのミールスが運ばれてきました。ターリー皿やカトゥリ、スプーンなどのカトラリー類は全て、洗練されたデザインの銀食器で統一されており、見た目にも非常に上品で美しいミールスです。

今回は「ミールスBセット ヴェジタリアン」をオーダー。選択式のサイドディッシュは「サモサ」「ウディンワダ」「マサラワダ」の3種類の中から「マサラワダ」をチョイス。

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では早速、いただきまーす!ぱくり。

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サンバル・・・ミールスの定番、豆と野菜のカレー。野菜がたっぷり入っていてポタージュスープのように粘度は高め。酸味、塩味はともに控えめながら、豆や野菜の旨味がしっかりと味わえるバランス加減。グリーンチリの爽やかな辛味が刺激的な絶品サンバル。

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ラッサム・・・ガーリックと胡椒の風味が特徴的なインドの酸っぱ辛いスープ。タマリンドの酸味と塩気がしっかりと効いているのでサンバルとの対比を楽しみながら味わうことができます。

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ポリヤル・・・野菜のスパイス炒め。本日の具材はじゃがいも。塩分控えめながら、じゃがいも本来の甘さの中にグリーンチリの辛味とマスタードシードやダルの香ばしさが感じられ、味わい深く美味。

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ライター・・・さっぱりとした爽やかな酸味のヨーグルトサラダ。細かく刻まれたきゅうりと紫玉葱のシャキシャキとした食感が心地良く、カレーやライスと混ぜるも良し、そのまま箸休めとして味わうも良しな逸品。

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マサラワダ・・・豆の揚げ物。豆をペースト状にして揚げたふわふわのワダも美味しいのですが、個人的には粗挽きでガシっとした歯応えを感じられるマサラワダの方が好み。ココナッツチャトゥニーがたっぷりかかったこちらのワダは、フェンネルなどのスパイスの香りが強く感じられ、これまで食べた中でもトップクラスの美味しさ。

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レモンピクルスと香草のソース・・・酸味と塩味がしっかり効いた中にレモンのほろ苦さが仄かに感じられるレモンピクルスは、ミールスを混ぜて食べる時の良いアクセントになります。一方、ミント、パクチー、グリーンチリ、ココナッツで仕上げた香草のソースはすっきりとした清涼感が舌に心地良く、こちらもまた非常に美味。

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パパド・・・豆の粉で作ったせんべい。海老せんのようにふわっとしていてサクサクの食感。パリパリ割ってライスに振りかけていただきます。
プーリー・・・全粒粉の揚げパン。ぷっくり膨らんだ揚げたてのプーリーはコクのある香ばしさ。中にポテトのポリヤルを挟んで食べるのが好み。

どの料理もそれぞれに香り豊かで洗練された上品な味わいながら、決して物足りなさを感じるということはなく、しっかりと旨味を堪能できて非常に満足度の高いミールスです。

それにしても何て美味しいんでしょ。
ん~♪幸せ♪♪

いつかまたこの素晴らしいミールスに再び出会えますように。
ごちそうさまでした!

晴れ、時々Curry。2020-07-10


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