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ベートーヴェンを毎日聴く204(2020年7月22日)

『ベートーヴェン/「時は長く」WoO116』を聴いた。

この曲の詩はジャン=ジャック・ルソーによって書かれた。「社会契約論」とか「エミール」という著書が有名な啓蒙思想家であることは学校の社会の時間でも習った。でも今、具体的にどのようなことを説いたのか?と聞かれると残念ながら言えない。なのでまたの機会勉強したいと思う(「またの機会」はいつやるかわからない、ということでもあるが)。

ルソーはこのような詩も書いたし、そして作曲もしている。オペラ「村の占い師」という作品を作っていて、その中で登場する曲のひとつに有名な旋律が出てくるという。童謡として知られる「むすんでひらいて」がそれにあたる。

良く聴けば「むすんでひらいて、かな?」と思う旋律がでてくる。よく耳にしている旋律と全く同じというわけではない。

ベートーヴェンのこの作品、淡々と歌われるがとても物悲しく響く曲である。

その曲によって歌われる詩の概要は以下である。

一日がとても長い。あなたから離れると自然でさえ私には意味がない。会えなければ悲しみのなかであなたの痕跡を探し、あなたを失えば魂を取り乱し死んでしまうだろう。

当時のヨーロッパの思想を引っ張っていったルソーがこんな詩を書いたのか、とイメージがわかないのだが、ルソーも恋をし、失恋もしたことだろう。

ベートーヴェンも恋していたエレオノーレをボンにおいてウィーンへやってきた。その心情がよく現れているのかもしれない。

ベートーヴェンはこの詩に対してもう1曲、改訂版を作っている。面白いのは1作目と全くことなり長調になっていること。いったいどういう変化なのだろうか?

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