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ベートーヴェンを毎日聴く278(2020年10月4日)

『ベートーヴェン/バガテル アレグレット WoO52』を聴いた。

5つの弾むような音が印象的。これが装飾も伴いながら徐々に変化していくのが面白い。

これを聴いて、あの有名な「運命の動機」(ジャジャジャジャーン!)が、ふと頭の中に浮かんでこないだろうか?

「運命の動機」は4つの音(ジャ、ジャ、ジャ、ジャーン!)なので数が異なるが、調性は両方ともハ短調という共通点がある。

もしかしたら、ベートーヴェンがこの5つの音の動機をとても気に入ってしまい、交響曲第5番に採用していたら、「運命の動機」は(ジャ、ジャ、ジャ、ジャ、ジャーン!)に変わっていたかもしれない。

と想像してみたりする。

この作品はピアノ・ソナタ第5番の中に入れる目的で作曲されていたのだが、全体が長くなるということで作曲が中断され、結果的には入れられなかった。

その楽譜を大切に残していて、それを後年引っ張り出して内容を変更し、バガテル作品のひとつとしてまとめた。

ベートーヴェンには他にもそのような作品が結構ある。抑えきれないアイデアがいろいろと湧き出してくるのだろう。しかし、全体を考えると長くなる。長くなると聞くほうは辛い。作品は演奏されないし楽譜も売れない。

当時はせいぜい20分くらいの作品が中心であったようだ。

この作品も含めてひとつのピアノ・ソナタ作品としても聴いてみたい。

decrandによるPixabayからの画像

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