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ベートーヴェンを毎日聴く348-2(2020年12月13日)

『ベートーヴェン/カノン「お尋ねしました、お医者さん」WoO190』
を聴いた。

ここに出てくるお医者さんは、アントン・ゲオルグ・ブラウンホーファーという人物のことである。彼は1825年からベートーヴェンが亡くなる1827年まで面倒を見ていた医者のひとり。

昨日も書いたように、1825年の春、ベートーヴェンはひどく体調を崩していたのだが、この頃ブラウンホーファーが治療をしていたのである。

体調が見事回復して、ブラウンホーファーの元を訪ねたのだろう。もしかしたらお礼を言うためだったのかもしれない。でも残念ながら不在であった。

ブラウンホーファーの家の前に立って繰り返して呼び出している。そんな呼び出しの声も音楽にしてしまったベートーヴェン。いらいらしながら呼び出す様子が想像できるようだ。

「お尋ねしました、お医者様!」

ブラウンホーファーは忙しいお医者様だったのだろう。不在を前提にして書いたベートーヴェンの手紙が残っている。


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