サッカー2

無料招待の罠

Jリーグチケットの最低価格を1,500円とします。
Jチームが時々一定のターゲットを決めて無料招待企画を行う時があります。
さて、この招待したお客さんが次回から1,500円を払って見にきてくれるでしょうか?

 ホームチームが勝利して良い雰囲気で試合が終了したとすれば、無料招待の対象者で、初めて観戦に来ていただいたお客様にも良い印象を与えることができるでしょう。しかし、スポーツ全般においては必ずしもホームチームが勝利するというわけではありません。では負けてしまった場合、無料招待のお客様は次回から1,500円を払ってまた見に来てくれると思いますか?
 無料招待下がゆえに1,500円の壁が通常の購入時よりも高くなってしまうのではないかと私自身思います。「無料で行けたものにわざわざお金払いたくないよ」という思考をご理解いただける方もいいるのではないでしょうか?
 私がサッカーに特段興味があるわけでなく、無料だから見に行ってみるかという立場だった場合、次回から1,500円払って見に行こうとは思えないと思います。

 これは自分の経験談ですが、関東大学サッカーリーグを友達の招待で何度か見に行ったことがあります。もちろん友達が試合に出ているので見ていて楽しいです。ただ、招待されない時に見にくるかと言われたら、行ったことがないんです。
 高校のサッカー部で共に過ごしてきた友達が頑張っているという、Jクラブよりも応援に熱が入るような環境でも、お金を払って行かないんです。だって、招待されれば無料で入れるから。
 もちろんこういう考えばかりの人ではありませんが、お金を払う価値のあるものだという価値の創造に資金を投じ、無料招待で入るはずだった人数分集客できたほうが、僕は良いのかなと考えています。

 もちろん、無料招待してサッカーの、そしてクラブの魅力をわかってもらいたいという部分は、大いに納得できます。しかし、「無料招待で来ていただいたお客様の数」×「チケット最低価格(今回は1,500円に設定)」分をクラブのブランディングに注いだり、サポーターに還元する使い方をした方が、将来的に見てクラブのためになると思うんですよね。
 無料招待で来ていただいたお客さんよりも、1,500円払って見に来てくれるお客さんの方が圧倒時にクラブにとって価値のある存在だと思っています。
 そういった価値のあるお客さんを生み出していく環境を整える必要があるのかなと思います。

クラブのフロントで働いたこともない学生で、こんな大口叩いて申し訳ございません。飽くまでも一個人の見解です。