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noteを書く人こそ「視点」を意識して欲しい

前回ポストしました記事が「note編集部のおすすめ」に選んでいただいたおかげで大変多くの方に読んでいただけました。皆様ありがとうございます。

この記事に限らず「視点の大事さ」を私はよく言うのですが、これについていくつかフォローしたいことがあるというのが今回の記事です。

視点というのは簡単に言えば「ものの見方」のことです。たとえばコロナの感染者数が増えたというときに、医療の立場から見るとか、経済の立場から見るとか、はたまた街なかに出られないから恋愛のキッカケが減るよねと「恋愛」というキーワードで見るとか、家に籠もる人が多いから本読む人が増えるよねと「読書」というキーワードで見るとか、一つの出来事に対してもそれはもう無数の「視点」が設定できるものです。

たとえばnoteの記事を書くときに専門家はその専門分野から書くわけですが、知識や経験では常に「上には上がいる」としたもので、そうすると多少の専門知識を持っていたとしてもうかつに書いたり発言したりなかなかできないということになりがちです(専門の中にもいろいろあって、という話はありますが、そこはいったん置いておきます)。

そこで大事になってくるのが視点です。先の例でいえば「医療と経済の視点から同時に見る」とか「医療と恋愛の立場から同時に見る」というような立場の掛け合わせを行うわけです。どんな分野も上には上がいるわけですが、分野の掛け合わせをすれば上の人の数は減ってきます。オンリーワンということもあり得るでしょう。そういう立場から発言するとたとえば「医療」の立場では上にいる人たちから見ても役に立つ知見が提供できるかも知れません。

こういう「視点」は一人ひとつしか持ち得ないのではなく、たくさんの視点を持つことが可能で、それを獲得する場として有効なのが「本屋さん」だと思うのです。本は一冊一冊に著者や編集者の視点のもとに凝縮して情報が整理されています。そしてそれが本屋さんの視点によって棚や平台という形でショーアップされています。これは映画やテレビなど他のメディアにはない特性です。本屋さんは「視点の博物館」と私が言うのはそういう訳なのです。

ライター志望の人や「記事が書きたいけど思い浮かばない」という人にアドバイスをするとき、私は「どういう視点からその素材を見ると面白いものになるか、その立ち位置を先に考えよう」ということを伝えるのですが、これは「他の人でも簡単に言える、紋切り型の記事になるのを避ける」ための工夫でもあります。noteで記事を書いていて「一応書いてるんだけど、自分で見ても面白くないんだよなあ」と思う人は視点について再考するといいかもしれません(もちろん、情報の量と質がそもそもいまいちということが多いのですが)。

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