摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~元摂食障害当事者からのメッセージ~322
『諦めない気持ち』……これも、先生が言っていた言葉だった。何だか、由希がもう一人の『先生』みたいな気がした。今日は由希と話が出来て、話を聴いてもらえて、本当にありがたかった。それに、由希から見ても私が『諦めない気持ち』を持っている、と感じてもらえたことも嬉しかった。
「ありがとう。そう言ってもらえると、ほんの少しでも良くなっていくような気がするから、それだけでも嬉しい」
「そう?それならよかった。私はね、お姉ちゃんを見てて、話をしててただ純粋に感じたことを言っただけなんだけど、『病気のことを良くわからないのに、いい加減なこと言わないでよ』みたいなことを言われるかもしれないって、ちょっとだけ思ったんだよね。でもさ、お姉ちゃん全然そんなこと言わないじゃん?」
「うん、そうだね。だって、由希はお友達にも摂食障害の子がいるって言ってたし、全然わからない訳ではないでしょ?」
「まあ、ちょっとは本を読んだり、ネットで検索したりはしたけど……っていうか、そういうことじゃなくて、私が言いたかったのはね、何て言うか素直に人の話を聞いたりするところも、病気が良くなるのには必要なのかなぁ、ってこと。『真剣さ』と『諦めない気持ち』と『素直さ』。それってさ、私は結構大切なんじゃないかな、って思うんだ」
「そうね、確かに『どうせ無理だから』とか『痩せたいのに食べたいんだから、吐くしかないよね』みたいに、開き直った感じになっちゃうと結構長引くみたいなところはあるのかもしれない」
「そうなんだ……お姉ちゃんもこの病気になって結構経つでしょ?それなのに気持ちを切らさないでいるところも凄いなぁ、って思うし」
「凄いだなんて、全然そんなことないって。でもね、今日はこうして由希と話が出来て、本当に良かった。家で一人でいる時も、同じようなことを考えてたりするんだけど、でもこうやって人に話したり、聴いてもらったりすると自分のことを客観的に考えることが出来るようになるから、それだけでもありがたいし、本当に感謝してる。それに、何だかちょっと気が楽になったし、すっきりした」
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