【書籍レビュー】競合店が出現してソワソワしている人にはぜひ読んでほしい!
先日、Voicyパーソナリティの木下斉さんがオススメする書籍「明太子をつくった男」を読了しました。今日はその話をしようと思います。
⚪︎きっかけは競合店の出現。
きっかけは、木下さんに「同じ県内に、自分と同じ業態の店舗(競合店)がオープンすることと、それに対する自分のマインドセット」を話したことでした。
そこで「めんたいこを惣菜にまで文化発展させた、ふくや創業者の川原さんについて書かれた本があり、川原さんの考え方がとても参考になって、勇気づけられますよ!」と話してもらいました。
↓当時の放送はこちら↓
書籍は、ふくや創業者・川原俊夫 氏の息子である川原 健 氏が執筆しています。書籍の色んな所に、創業者が常々語っていたことが書かれていて、「父創業者であり、父が言っていたことや行動を、息子がどう捉えて受け継いでいるか」もわかります。
そう言った面で言うと、創業者から事業を受け継ぐ、2代目・3代目といった後継者の方々にも、とても参考になる書籍だと思います。
⚪︎なぜ競合店に製法を教えたのか
私の場合、とても気になったのは創業者の川原 氏が
『めんたいこを創って広めたにも関わらず、
競合店が出現しても特許申請などは一切せず、
むしろ競合店に作り方や仕入れ先などを積極的に教えていったこと』
です。普通は、競合店の出現はドキッとするものですし、何らかの対策をとるのが普通だと思います。ところが、真逆のことをしたわけです。
書籍に書かれた川原 氏の言葉を、引用します↓
『めんたいこは惣菜。特許は取らん』
『うちのがおいしいと思う人は必ずうちのを買ってくれる』
また、めんたいこの置かせてほしいと、近所のお店に言われても↓
『卸売はせん。あんたんとこもつくればいいやろ』
『うちと違う味でつくって、冷凍冷蔵庫を入れて品質管理をしたらどうや?』
と言って、つくり方や原材料の仕入れ先をあけっぴろげに教え、販売における助言までしていたそうです。この時点で凄い。。。
『自分のお店でしかつくっていなかったら、それは珍味(高級食材)にしかならない。しかし、明太子は惣菜にならなきゃいけない。』
書籍には載っていませんが、これも川原 氏が言っていた言葉だそうです。製法特許や商標登録を一切しなかったことが、結果的に製造業者が続々と現れ裾野を広げ、明太子の存在を全国に広げていったわけです。
今では、コンビニおにぎりにも定番商品として並ばれている「明太子」は、まさに惣菜になったわけです。
⚪︎競合店に人が流れてしまうのはシンプルに◯◯が無いから
話を戻しますね(笑)。最初、山梨県に競合店がオープンすると昨年の年末に聞かされた時、当然私は「ドキッ!!」としました。ヤバいなと。。。
ただ、それから色々考えた結果、『そもそも自分の県内でのシェア率なんて0.01もないわけで、むしろ業界認知をしてくれる人が増えるんじゃないか。。』と思うようになりました。今回の川原 氏の話を読んでよりそれは強く思えるようになっています。
当然気にはなりますよ?(笑)でも、これで売上が下がったとしても、それは『自分自身や事業、お店、商品にシンプルに魅力が無いから』です。競合店はそれを知るきっかけに過ぎず、遅かれ早かれ、そうなっていたに過ぎません。
商品の質向上や、開発を進めるのはもちろんですが「他にはない、自分自身だからやれることは何なのか」「自分はどんなポジションを取るか」など、ポジショニングやマーケティングを見直す、とてもいい機会になりました。
この辺のことは、アウトプットも兼ねてまとめて記事にしていこうと思います。
まとめ
これから空き家はどんどん増えますし、新規参入はこれからも増え続ける業界に私はいます。ただ、これは逆に裾野が広がるチャンスで、良い位置にいることができてるなと、川原 氏の書籍を読んで思いました。前向きに捉えて、昨日の自分よりも1mmでも前に進んで行きます!!
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