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【古民家日記vol.4】 大家さんからの条件

さすがに、この状態で住むことは難しいなということで、大家さんに二つ提案することに。一つは『家にある荷物を一緒に整理したり、リサイクルセンターに持っていく手伝いをする』こと』。つまり、遺品整理と運搬手伝い。この時のことがきっかけで、私は今の事業をスタートすることになります。ホント、人生って何が起こるかわからない。

もう一つは、簡単に言うと『現状復帰なしでDIYして良い』ということ。当時はリノベーションの仕事をさせてもらっていた(中田製作所のみんな本当にありがとう)ので、とにかく何かを作りたい欲が強かった私は、これ幸いという感じでむしろ歓喜してました(笑)。


⚪︎お仏壇をそのまま置かせてほしいというお宅は多い


さて、肝心の大家さんからの条件(というかお願い)は、『お仏壇はそのまま置かせてほしい』との事だった。『あ、良いですよ。そのままで!』と即返事をしました(遺影は持っていっていただくことになりました)。

ほとんどの場合『なんで自分が借りて住む家に、別の方のお仏壇があるの?』と敬遠する方は多いかと思います。

ただ、賃貸古民家に関してはこの手のお願いは多いよなと肌感覚ですが、感じています。私の場合は気にしないですが(笑)。


幼少期から二世帯住宅で、祖父・祖母と一緒に暮らしていたのもあって、お仏壇は身近でしたし、幼稚園もお寺が運営する幼稚園で、行事毎は本堂に足を運んで、みんなで正座して合掌。小さい頃からそんな環境だったので、なんの問題もありません。

そういう影響もあってか、今も大家さんのお仏壇にはお線香をあげさせてもらってますし、見守ってもらっています。

大家さんも安心したのか、お仏壇を置く変わり家賃はかなり低くしてもらえました(笑)本当に安くしてもらえました。未だに、友人に話すと驚かれるし、初見で家賃を当てられたことも一度もない(笑)。


お仏壇問題は、田舎の空き家あるあるの一つ。記録に残すために、この辺の話も今度書いてみます。兎にも角にも、今も大家さんのご先祖のお仏壇は、私のことを見守ってくれてます。

⚪︎まとめると、今回の条件は次の四つ。


一、遺品整理と運搬は一緒に行う
二、現状復帰なしでDIY可能
三、大家さんのお仏壇はそのまま
四、家賃はかなり安い、本当に安い。

ハードルが高いのは二と三だと思う。古民家あるあるで、建具や窓が歪んでいたり、壁に隙間があって外が見えたり、台所の型が古かったり、断熱機能は皆無なので冬はめっちゃ寒かったりetc。

作る、直すスキルが無いと多分住めないし、それが楽しくないと嫌になってしまうと思う。そして、お仏壇。普通のアパートや一軒家の賃貸物件では確実に無いだろう条件だと思う(笑)。でも、私の場合はあまり抵抗は無くて『なんか見守ってもらえてる感があって良いなぁ』って感じで、むしろ置いてもらった。今も家に帰る度に、お仏壇に向かって色んな報告をするし、家を出る時は『行ってきます!』と言ってから出かける。

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