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【読書感想】他人軸の人生も美しい。

『恋愛、家族の世話、そのうえ仕事もがんばるなんてそんなの無理!』

帯紙に書いてあったこんなセリフ。
たしかに無理だ。本人がしんどいと感じるなら尚更無理だ。

タイトルに一目惚れして、ささって帯を読み、迷わず手に取り購入したこの小説。

小説を読むのはかなり久しぶりで、
自分の意思で、しかも直感で購入して読むのは
ほぼほぼ初めてだった。

なんだか、ふと息が詰まるような生きづらさを感じている自分と
重なるお話なのかなーなんて期待しながら。


読み進めると、
日常で起こるいろいろな葛藤や、女社会での面倒な事、
恋人に対するモヤモヤとした感情の浮き沈み。

劇的なドラマ展開はなくとも、日々を消費していきながら、
心や体はそのときの出来事に振り回され疲弊していくような様子が
やけにリアルで、そして読みやすかった。

タイトルや、作中のセリフでもあるように、
自分中心の人生を送りたいと思いながらも、
他人軸でなにかを決めたり行動する主人公。

周囲の言葉や言動に惑わされ、振り回され、葛藤しながらも、
終盤は自身の意思で行動していたことで、
仕事、恋愛、家族との関わりも自分で納得したものになっていく。

そんな姿に勇気をもらう人も多いんじゃないかな。


日々、他人同士関わる中で、
お互いの言葉に喜んだり、刺激を受けたり、
逆に傷ついたり、怒ったり、することも少なくないと思います。

傷つきたくないから。
疲れたくないから。

そんな理由もあり、他人と心の距離を置いて、
影響を受けないよう、自分軸で生きることを意識しているわたし。

もちろんポジティブな理由もたくさんあるけれど。

しかしそんなわたしから見ると、

他人の言動に一喜一憂し、他人の存在を正面から受け止める、
他社な周囲の環境ありきな生き方も、
とても美しいと感じた。


(読めない単語をひたすら調べて付箋を貼りながら読みましたw)

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