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Happy Women's Map 千葉県松戸市 世界初STAP細胞発見 小保方 晴子 女史 / The World's First Dsicoverer of STAP Cells, Ms. Haruko Obokata

-共同通信 / Kyodo 

「STAP細胞研究の進展がいつか正当に科学論文の最前線に戻り、私たち全員が恩恵を受けるようになること、私の心からの願いです。」
"It is my sincere wish that STAP cell progress research will someday rightfully return to the forefront of scientific publications, so that we all may benefit."

小保方 晴子 女史
Ms. Hruko Obokata
1983 -
千葉県松戸市 出身
Born in Matsudo-city, Tiba-ken

小保方晴子女史は世界で初めてSTAP細胞(STAP Cells)を発見した女性科学者です。刺激惹起性多能性獲得(Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency)は世界中の研究者らを驚かせながらも、数か月のうちに論文の不正をインターネットの科学コミュニティで指摘され、のちに特に日本のマスメディアで不当にバッシングされ、十分な検証実験の機会を与えられることなく1年足らずで博士号取り消し・理化学研究所を退職に追い込まれました。
Ms. Haruko Obokata is the world's first female scientist to discover STAP cells. Her proposed Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency surprised researchers around the world, but within a few months, fraud in the paper was pointed out on the Internet Science Community, and later, especially She was unfairly bashed in the Japanese mass media, and was forced to have his doctoral degree revoked and resigned from RIKEN in less than a year without being given a sufficient opportunity to conduct verification experiments.

「再生医療への道」 
 晴子は会社員の父親と心理学者の母親のもと、幼い頃から研究者を志し、特に再生医療に強い興味を持ちます。「創成入試(Admissions Office入試)」(現在の特別選抜入試)により早稲田大学理学部応用化学科に入学。「子宮を病気でなくして出産できなくなった人を救えるような技術を開発したい」再生医療研究への意欲を語ります。常田聡教授の指導のもとバクテリアを分離培養する開発方法に取り組みます。帝京平成大学学科長を務める母親を介して、組織工学の研究・事業化に取り組む大和雅之教授ならびに岡野光夫教授の知遇を得た晴子は大学院では再生医療の研究に転身。早稲田大学と東京女子医科大学による日本初の共同大学院・先端生命医科学センター(TWIns)で、患者から採取した生きた細胞を培養・増殖させてシート状にしたものを患部に貼って治療に用いる「細胞シート」の研究に従事します。岡野光夫教授が設立して代表を務める株式会社セルシードから「細胞シート」資材の提供を受けながら、大和雅之教授の指導のもと、研究論文 "Subcutaneous transplantation of autologous oral mucosal epithelial cell sheets fabricated on temperature-responsive culture dishes" をまとめ 『Journal of Biomedical Materials』誌に発表。博士課程に進学するとともに「日本学術振興会特別研究員DC1」に選ばれ、月額20万円の研究奨励金を3年間支給され、年間150万円の科研費を獲得。さらに、文科省グローバルCOEプログラムで半年の短期語学留学として渡米。大和雅之教授の手配でハーバード大学医学大学院教授であるチャールズ・ヴァカンティ医師の下で働きはじめます。

「チャールズ・ヴァカンティ氏 x 組織工学」
 チャールズ・バカンティ教授はハーバード大学病院などで麻酔医師として勤務しながら、同じ医師の兄ジョセフ・バカンティ氏と一緒にいち早くティッシュ・エンジニアリング・ソサイティを設立、人工皮膚・人工骨・人工軟骨・人工心筋シートなど生体組織工学に関するたくさんの技術・特許を発表する一方、「胞子様細胞(Spore-like cells)という生物の成体に小さなサイズのごく少数の細胞が休眠状態で多能性細胞として存在する」という仮説を提唱。すっかり魅せられた晴子は、200本を超える文献を読み、「黄金の手」と呼ばれるほど研究室のあらゆる機械と方法を習得。初期化誘導遺伝子Oct4が働くと緑色蛍光タンパク質(GFP)が発現するよう遺伝子操作した生後1週間のOct4-GFPマウスから様々な組織を採取、ガラスの極細管に通して小型細胞を分離して培養する実験に取り組みます。あるとき培養中に塊ができることに気が付き、その中から緑色に光る塊を見つけます。繊細な作業を黙々とこなすうちに、「小さい細胞を取り出す操作をすると幹細胞が現れるのに、操作しないと見られない。幹細胞を取り出しているのではなく、操作によってできている」。晴子は興奮しながら様々な細胞に様々な方法で刺激を加える実験を繰り返して幹細胞が出現するかどうかを探ります。中でも、脾臓由来のリンパ球をガラスの極細管に通して取り出し、30分ほど弱酸性のアデノシン三リン酸(ATP、通称「細胞のエネルギー通貨」)溶液に浸して刺激を与えた後で培養を続けると、多くの細胞は酸の刺激で死んでしまう中、2日後から生き残った細胞(約25%程度)のなかに緑色に光る細胞(約30%程度)が安定して現れ始めます(全体の7~9%程度)。その細胞は元のリンパ球の半分程度に小さくなってお互いにくっつきながら、7日ぐらい経過すると数10個から数1000個の塊をつくるようになり、試験管のなかで環境を整えて培養すると確認神経・筋肉・腸管上皮など三胚葉のさまざまな組織の細胞に分化するのを確認します。晴子は同僚の小島宏司医師と一緒に検証実験を行い、STAP細胞の原型を作り出すことに成功します。マウスの生体内に移植して多能性の強力な証明であるさまざまな組織を含む奇形種・テラトーマを形成させます。バカンティ医師の希望によって半年の留学期間は1年6ヶ月にも及びます。「感性が鋭く、新しいことにどんどん取り組むハルコがいなかったら、この研究は達成できなかった。」

「若山 照彦 氏 x 体細胞クローン技術 」
 帰国した晴子は、晴子は研究論文 "The potential of stem cells in adult tissues representative of the three germ layers" にまとめ上げ、2年ごしで『Tissue Engineering 誌』に発表。早稲田大学にも博士論文として提出して工学博士を取得します。晴子はSTAP細胞の万能性(多機能性)を証明するために、大和雅之教授、常田聡教授、小島宏司医師と一緒に神戸市にある理化学研究所の発生・再生科学総合研究センター(CDB)を訪ね、マイクロマニピュレータの名手で世界で初めてクローンマウスを作製した若山照彦教授に実験協力を求めます「STAP細胞由来のキメラマウスを作ってほしい」。「私はそういう不可能な実験が好きです。」それからの晴子は、アメリカのハーバード大学にポスドクとして在籍しつつ、東京の東京女子医科大学・大和研究室と神戸の理研CDB若山研究室を新幹線で往復しながら、若山研究提供のマウスからSTAP細胞を作っては、若山研究室に運びこんでキメラマウスづくりに挑戦する日々が続きます。晴子はキメラマウスづくりの技術習得を希望しますが、「嫌だ。ノウハウを教えたら僕達を頼ってくれなくなる」。約2年間、晴子は失敗すればするほどさらに膨大な実験を積み重ね失敗の原因を突き詰め、次の作戦を持って行きます。「次は絶対いけますので、実験、御願いします!」若山氏も試行錯誤しながらSTAP細胞20個ほどの小さな塊を慎重にマウス受精卵に注入、仮親マウスの子宮に移植して20日後、帝王切開すると緑色に光る胎児と胎盤に「おおっ!」みんなで歓声をあげます。胎盤組織に分化しないES細胞・iPS細胞の多機能性を超えた証明に、晴子は泣いて喜びます。しかし、あるときキメラが異常な兆候を示し晴子が分析しようとすると、若山氏は「母ネズミが子ネズミを食べたことにしましょう」と言ってそのデータを破棄します。やがて若山氏は、増殖能を備えたSTAP幹細胞(STAP─SC)の樹立が不可欠であると主張し始めます。まもなく、晴子から渡された細胞の一部を採取し特殊培養液で細胞の増殖に成功させた若山氏は、驚く晴子に幹細胞株の特許収益を51%を自分に、39%を晴子に、バカンティ氏と小島氏にそれぞれ5%を分配することを提案します。晴子は何度試してもSTAP細胞株を作成できず、自分で作り方が分からない幹細胞株の研究に抵抗しますが、若山氏は晴子にSTAP細胞株の研究の手伝いをするよう強制します。そして若山氏は晴子の指導のもとで脾臓からSTAP細胞を作る技術を習得すると、山梨大学に教授として招聘されます。

「笹井 芳樹 氏 x ES細胞(胚性幹細胞)」
 晴子は早速「ネイチャー」「セル」「サイエンス」といった科学雑誌に論文(共著者:チャールズ・バカンティ医師、マーティン・バカンティ医師、若山照彦教授、大和雅之教授、小島宏司医師など)を投稿するも、「あなたの論文は過去何百年にもわたる細胞生物学の歴史を愚弄している。」、3誌とも査読者にリジェクトされます。自信を失いつつあった晴子は、山梨大学に移動が決まった若山教授から報告を受けた理化学研究所の発生・再生科学総合研究センター(CDB)の竹市雅俊センター長ならびに西川伸一副センター長から非公式に研究ユニットリーダー(研究室主宰者)応募の打診を受けます。山中伸弥教授のノーベル賞受賞の興奮が冷めやらぬさなか、晴子はCDB人事委員会による面接に臨みます。「STAP細胞は必ず人の役に立つ技術です」。研究ユニットリーダーとして5年契約で給与とは別に総額1億円の研究予算と実験棟が与えられます。さらに晴子は、半世紀にわたる発生学の謎である神経誘導因子「コーディン」を解明し、ES細胞から神経細胞・視床下部・脳下垂体・網膜の形成を成功させた気鋭の研究者である新CDB副センター長・笹井芳樹氏との知遇を得て、論文投稿ならびに国際特許出願のためのサポートを得られることとなります。晴子の論文を読んだ笹井氏は「まるで火星人の論文だ」。笹井氏ならびに丹羽仁史プロジェクトリーダーの実験指導のもと論文を修正するため、晴子は両研究室メンバーと一緒にライブ・セル・イメージング(顕微鏡下での細胞の自動録画)を実施。分散したリンパ球から万能性遺伝子が活性化して細胞が緑に光り始め、やがて塊を作っていく様子に「おおっ!」「驚くほど高頻度に(変化する細胞が)出現し、感動的だ」歓声が上がります。「STAP細胞(刺激惹起性多能性獲得細胞)」と命名、 "Stimulus-triggered fate conversion of somatic cells into pluripotency" 、"Bidirectional developmental potential in reprogrammed cells with acquired pluripotency" にまとめネイチャー誌に再投稿します。穏やかなストレス要因であるATPをより刺激の強い塩酸に置き換えた改訂プロトコルを組み込み、若山氏の作成した幹細胞株について説明した別の論文も加えられます。続いて国際特許 ”GENERATING PLURIPOTENT CELLS DE NOVO” を出願。厳重にデータ管理しながら、ネイチャー誌からの厳しいコメントや追加データの要求をクリアするために、膨大な追加実験を積み重ねること1年弱、ようやく『ネイチャー』誌に論文が採択されます。

「山中伸弥教授 x iPS細胞(人工多能性幹細胞 )」
 
2014年1月28日神戸市ポートアイランドにある理化学研究所の発生・再生科学総合研究センター(CDB)の記者会見会場に、新聞・テレビ16社から約50人の記者やカメラマンが集まります。晴子はCDB副センター長・笹井 芳樹氏教授ならびに山梨大学に移動した若山照彦教授と共に臨みます。「体細胞の分化状態の記憶を消去し初期化する原理を発⾒」「細胞外刺激による細胞ストレスが⾼効率に万能細胞を誘導」晴子は、新たな生物学的メカニズムの発見と新規の医療技術の開拓に貢献すると強調します。「細胞核の情報の自在な消去・書き換えを可能とする革新的技術。細胞の分化状態を自在に操作できるようになる」「例えば、生体内での臓器再生脳力の獲得・がんの抑制技術・細胞老化からの解放(若返り)などが可能になる」。翌日から日本のメディアは異様な盛り上がりを見せます。「万能細胞 祖母のかっぽう着姿で実験」「泣き明かした夜も STAP細胞作製の30歳女性研究者」「「間違い」と言われ夜通し泣き、デート中も研究忘れず」「論文一時は却下…かっぽう着の「リケジョ」快挙」「研究室の壁紙はピンク色・黄色、あちこちにムーミングッズ」「お風呂でもデートでも四六時中研究のことを考え」「記者会見にはヴィヴィアン・ウエストウッドの指輪」。一方、 iPS細胞(人工多能性幹細胞 )を発見した山中教授から晴子は呼び出しを受け薫陶を受けます。「iPS細胞が8年前に生まれた時、「こりゃすごい。”小学校一年生”で遠投百メートル投げるものすごい子供がいる」、今度は「”小学校一年生”で時速100キロで投げるやつがいる。また驚いた」。心から誇りに思っています。すごい素質をもった”小学生”をどう育て、どう順調に記録を伸ばしていくか。これがとても大切。」

「ストレステスト1 メディアバッシング」
 STAP論文の発表は世界中の研究者に衝撃を与え、2週間も経たないうちに科学論文のオンライン・フォーラム『PubPeer』から「論文掲載画像の重複と切り貼りがある」、他の幹細胞研究室からは「再現できない」と報告が相次ぎます。『ネイチャー』誌ならびに理化学研究所で調査が始まると、晴子はじめ日本人論文共著者らのもとに若山氏から「STAP論文撤回」を提案するメールが届き衝撃が走ります。同時にNHKのトップニュースで「研究データに重大な問題が見つかり、STAP細胞が存在するのか確信がなくなった」と若山氏が独断でインタビューに応じます。すぐに晴子は若山氏に話し合いを求めて電話をかけるも電話に出てもらえず、笹井氏も取り合ってもらえず、丹羽氏は山梨まで出向きます。「STAP細胞疑惑 理研の“勇み足”と追い込まれた「リケジョの星」」「唯一の味方ハーバード大教授も怪しい実績!捏造にリーチ!「小保方博士」は実験ノートもなかった!」「乱倫研究室」「「リケジョの星」転落全真相 小保方晴子さんを踊らせた“ケビン・コスナー上司”の寵愛」「STAP細胞「小保方晴子」高校時代は中の中でちょっとイタい子!」「一途なリケジョ”小保方晴子さんの初恋と研究」。晴子はNHK記者に突撃取材で女子トイレまで執拗に追い回され、転倒させられ全治2週間のケガまで負います。新聞社・テレビ局・週刊誌など記者らが晴子の携帯電話はじめ自宅マンションのインターホンを連日鳴らします。笹井氏のもとには「返事をしなければこのまま報じますよ」という脅迫めいた取材メールの対応に連日追われ研究ができなくなります。

「ストレステスト2 NHK偏向報道」
 理化学研究所の調査委員会の発足により、晴子はじめ笹井氏・丹羽氏はサンプルに触れることも禁じられます。一方、調査対象のサンプルを作製し保存していた若山氏本人は自由にサンプルを再解析し、山梨大学から自分の意見を社会に向けて発言し始めます。「若山研究室に保存してあるSTAP細胞株を第3者に簡易遺伝子解析したもらったところ、若山研究室がSTAP細胞を作るために小保方氏に提供したマウスとは系統が異なることが判明した。」「STAP細胞とされてきた物が別の万能細胞である「ES細胞」だと考えると説明しやすい。」まもなく『NHKスペシャル/調査報告/STAP細胞不正の深層』(2014年7月27日)に理化学研究所の遠藤高帆研究員が登場「小保方のSTAP細胞にはアクロシンGFPという遺伝子が組み込まれている。」、続いて若山氏が登場「理研にいたときに若山研究室の留学生がアクロシンGFPを組み込んだES細胞を作製していた」、そしてそのES細胞が晴子の理研研究室の冷凍庫から見つかったイメージ映像が流され、さらにその元留学生が匿名で証言「何でそれが小保方氏の研究室に在るのか考えられない。」。続いて、理化学研究所OB石川智久氏が「ES細胞を盗まれた」として晴子を兵庫県警に刑事告発します。「小保方元研究員は名声や安定した収入を得るために、STAP論文共著者の若山照彦教授の研究室からES細胞を盗み、STAP論文をねつ造改ざんした」。

「ストレステスト3 記者会見」 
 晴子は弁護士と共に反論会見を開きます。「STAP細胞は捏造」という前提に立つヒステリックな報道記者達の質問に、「論文の提示法について、不勉強で自己流にやってしまったのは申し訳ございませんとしか言いようがない。」「研究室ではES細胞のコンタミ(混入)は起こり得ない状況を確保していた。」「ライブ・セル・イメージングで光ってないものが OCT4 陽性になってくる。そして、その光が自家蛍光でないことも(研究チームで)確認している。」「現在あるSTAP幹細胞は、すべて若山先生が樹立されたもの。若山先生の理解と異なる結果を得たことの原因が、私の作為的な行為によるもののように報道されていることは残念でならない。」一週間後、笹井芳樹理研CDB副センター長の記者会見が開催されます。STAP現象の場合の反証仮説①「ES細胞の混入」と②「自家蛍光現象の見間違い」を挙げ、①「ライブ・セル・イメージング」と②「FACS」装置で検証済みであると答えます。さらに、STAP細胞はES細胞と形状も性質もが異なるので専門家が見ればその違いが分かると指摘。そのうえで「STAP現象は有力な仮説であるといえる。それを前提にしないと、説明できないことがある。有望ではあるが、仮説に戻して検証し直す必要がある。」と結論付けます。「小保方さんは、たしかに実験面での天才性と、それに不釣り合いな非実験面の未熟さ・不注意が混在したと思います。かといって、研究を良心的に進めていたことを否定するのは、アンフェアであると思います。」晴子はじめ若手研究者を育てる必要性を主張します。

「ストレステスト4 検証実験」
 調査委員会の一方的な調査結果に対して晴子は不服申し立てを行い、2014年4月1日相澤慎一特任顧問の下でSTAP細胞の検証実験が晴子を除いて実施されます。さらなる晴子の不服申し立てにより、文科省の『研究不正に関するガイドライン』が示され、7月から晴子も検証実験の参加を認められます。11月末日を期限に、あらかじめ研究不正再発防止改革推進本部が指名した者の立ち会いの下で、論文に書ききれない実験のコツ・こだわりなどについて一切認められない厳しい制約のもと実施されます。検証実験は①マウスの脾臓のリンパ球からSTAP細胞を作り、②そのSTAP細胞からSTAP幹細胞とキメラマウスを作製します。①を晴子と発生・再生科学総合研究センター(CDB)丹羽仁史チームリーダーが別々に担当、②を検証実験への参加を拒否するキメラづくりの名手・若山氏の代わりに、ライフサイエンス技術基礎研究センターユニットリーダー・清成寛研究員が代わりに担当します。晴子は、24時間のビデオ監視の下、壁にあった小さな釘穴さえも埋められた部屋で、ポケットのない服を着させられ、監視員にエプロンを毎日締めつけられ、試薬瓶を自由に手に取ることもできず、作成したSTAP細胞を自分で解析することも許されず、実験がうまくいったかどうかさえ分からず、犯罪者のように扱われながら毎日同じ作業を繰り返し行います。満足のいく結果が得られないまま数カ月が経過、健康状態も悪化していきます。【◎晴子による検証結果:弱塩酸処理を行った場合の多くにSTAP様細胞塊が形成されることを確認。出現数は論文よりも少ないものの、緑色・赤色蛍光顕微鏡・定量 PCR法・免疫染色によ多機能性マーカー遺伝子の発現を確認。◎ 丹羽氏による検証結果:酸処理を行った細胞を培養すると特異的に細胞塊が出現、FACS解析においてOct3/4-GFP 遺伝子発現に由来する特異的な緑色蛍光を発する細胞の存在をごく少数確認。肝臓由来の細胞をATP処理するとSTAP様細胞塊の出現を優位に確認、定量PCR法・免疫染色法によりOct3/4の優位な発現を確認。 ◎清成寛研究員による検証結果:STAP細胞株の樹立・ならびにキメラマウス形成は得られなかった。】

「STAP HOPE」
 2014年12月19日に情報システム研究機構理事で国立遺伝学研究所長でもある桂勲調査委員長は記者会見を開き「STAP現象を再現できなかった」「STAP幹細胞は残存試料を調べた限りでは、すべて(若山研究室が保有する)既存のES細胞に由来していた。STAP細胞からつくったキメラマウス、テラトーマ組織もその可能性が非常に高い。故意か過失か、だれが行ったかは決定できない。」検証実験の打ち切りを発表。しかしながら、ある記者の質問に桂委員長は答えます。「ES細胞からキメラマウスを作り、そこからSTAP細胞を作れば、かなり似たものができる(元のES細胞の遺伝子とほぼ一致する)。」さらに記者の質問に桂委員長が答えます。「不思議です。STAP細胞ができたというのは、小保方氏以外で操作してできたというのは、我々の確認している限りでは、この若山氏の1回だけです。」続いて2か月後、理化学研究所の野依良治理事長が記者会見で「論文の取り下げを(著者らに)勧告する」と発表します。晴子は「体細胞が多機能性マーカー遺伝子を発現する細胞に変化する現象」という未知の現象は確認され間違いがないと主張するも、STAP研究費用のうち論文投稿費用60万円のみ支払いに応じ、論文撤回に同意、理化学研究所を退所します。晴子はアメリカ『ニューズウィーク』誌のインタビューに答えます。「私はスケープゴートにされた。日本のメディアはすべて、若山先生が犠牲者で、私がまったくの極悪人と断定した。」「ほとんどの人がこの話を信じています。なぜなら、これは日本人にとって最も単純で、興味深く、楽しい話だからです。」

-文部省『研究活動における不正行為への対応等に 関するガイドライン』
-理化学研究所STAP細胞に関する情報・取り組み
-STAP HOPE PAGE

STAP論文共著者の主要インタビュー
-Interview with Dr. Teru Wakayama on STAP stem cells
-"Stress Test" The New Yorker 21th Feb.2016

STAP細胞論文
-"The potential of stem cells in adult tissues representative of the three germ layers"
(共著者:中島宏司、カレン・ウェスターマン、大和雅之、岡野光夫、常田聡、チャールズ・A・バカンティ)
-"Stimulus-triggered fate conversion of somatic cells into pluripotency" Nature vol505, p641–647 (2014)
(共著者:小島宏司、マーティン・A・バカンティ、丹羽仁史、大和雅之、マーティン・A・バカンティ)
-"Bidirectional developmental potential in reprogrammed cells with acquired pluripotency" Nature vol 505, p676–680 (2014)
(共著者:笹井芳樹、丹羽仁史、門田満隆、ムナザ・アンドラビ、高田望、野老美紀子、小島宏司、マーティン・A・バカンティ、大和雅之、寺下愉加里、米村重信 、チャールズ・A・バカンティ、若山照彦)。

STAP細胞特許
-“Generating pluripotent cells de novo WO 2013163296 A1" 
(出願人:ブリガム・アンド・ウィメンズ病院 / 発明者:チャールズ・バカンティ、マーティン・バカンティ、小島宏司、小保方晴子、若山照彦、笹井芳樹、大和雅之)
-"Methods relating to pluripotent cells"
(出願人:Vセル・セラピューティック / 発明者:チャールズ・バカンティ、小島宏司)

STAP事件関連書籍
-『あの日』(小保方晴子著 / 中央公論新社2018)
-『小保方晴子日記』(小保方晴子著 / 講談社2016)

STAP細胞類似研究
-"Modified STAP conditions facilitate bivalent fate decision between pluripotency and apoptosis in Jurkat T-lymphocytes"
-"Characterization of an Injury Induced Population of Muscle-Derived Stem Cell-Like Cells"
-Kuroda, Y. et al. Unique multipotent cells in adult human mesenchymal cell populations. Proc Natl Acad Sci U S A 107, 8639-8643, (2010).
-Wakao, S. et al. Multilineage-differentiating stress-enduring (Muse) cells are a primary source of induced pluripotent stem cells in human fibroblasts. Proc Natl Acad Sci U S A 108, 9875-9880 (2011).

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