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メディアのタイトルに騙されるな!教員免許の授与数、20万件割れ 「過労死ライン」の労働環境影響か

「教員免許の授与数」と「教員の数」は違います。

このタイトル見たら、
なんだか教員という職業は
嫌われているのかと思ってしまいますよね。

文部科学省が6月に発表した2020年度は計19万6357件(前年度比7440件減)で、データのある03年度以降では初めて20万件を切り、最少となった。特に中学や高校での落ち込みが激しく、文科省は「過労死ライン」を超える教員の長時間労働の実態が広く知られ、教職が敬遠されている可能性があるとみている。

教員免許状の授与減少続く 2020年度19万6357人

この記事見て、ビックリです。

これだけを見れば、確かに減っているのは、
「過労死ライン」の労働環境影響か?と思ってしまう。

しかし、よく考えてください。
我が家の嫁さんでも、教員の免許状を持っていました。
昔は、大学に行けば、教員免許を取得するのが当然だったんです。

いわゆるペーパーティーチャーです。
教員免許状保持者の大部分(約80%)です。

教員免許状は、
大学などにおいて教職課程としての
認定単位の修得と卒業・修了(学位の授与)とを
要件として申請によって授与されるものです。

教職課程受講・修了者に教員採用試験受験の義務はなく、
国による授与数の制限・制約もないため、
大学等在学者であれば時間さえかければ取得できる資格のひとつ。

今から40年前の、我が家の嫁さんも私もですが、
大学にいけば、教職課程の単位を少し取得し、
夏休みにプラスアルファの受講をすれば、
誰でも教員免許状保持者になれていました。
当時は単なる大学時代に簡単に取れる「資格」でした。

1990年代から2000年代は、
少子化進行による教員新規需要の減少、
民間企業就職状況の悪化による
公務員・教員の人気上昇、
人口の多い団塊ジュニア世代の大学卒業時期等が重なり、
教職に就かない教員免許状取得者が増えた時期もありました。

この時代も、別に教員になるつもりはないが、
単なる資格として取得していた時代です。

今でも、そうだと思いますが、
要はみんな別に先生になるつもりはないが、
取っておけば何か役立つかな程度だと思います。

しかし、最近は先生も、
割に合わない仕事という認識が強く、
人気がないのも事実でしょう。
更に、現代人なので、
必要ないものはめんどくさく取らないだけ。

とはいえ、
高等教育機関の卒業生のおよそ14%が
教員免許取得者になっています。
学校の教育指導というのもあると思います。

現職の教員が110万人、教員免許の授与数は500万人以上。
約8割はペーパーティーチャーです。

教職が敬遠され始めたのは、
今に始まったことではありません。


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