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神田橋研究会行ってきました!

10月15日日曜日、念願の神田橋研究会に参加。

朝はふきつけるような雨で、かなり濡れた状態だったが、そんなことも気にならないぐらいわくわくしていた。

神田橋研究会は、神田橋條治先生が九州から来てくださり、事例をスーパーバイズしてくださるもの。
代々木にある花クリニックが主催している。

1事例、本人との見当が1時間15分、質問時間が5人×5分で30分 休憩15分をはさんで2時間のセッションで1万円。

今回は2事例で2万円。高額と言えば高額だが、鹿児島まで行ってお会いしたいぐらいな私にとっては惜しくない金額である。

ちなみに隣の部屋でライブ配信を見るのだと、半額の1セッション5千円で受けられる。

わたしがこの研究会のことを知ったのは、コロナで研究会が中断している時期で、再開したら連絡をいただけるよう依頼してあったが、漏れてしまったらしく前回は参加できなかった。今回は以前から参加している知人から情報をもらい、日程もなんとかなったため、ようやく参加できた。

何しろ、御年86歳?のご高齢で、コロナをはさんで、果たして研究会が再開されるのか、はらはらしていたのだ。

神田橋先生の著書は多すぎて、読み切れていないのだが、一番好きなのは、これ。


画像はAmazonよりお借りしました。


「発達障害は治りますか」
医師や当事者との対談形式で発達障害に関する神田橋先生の意見がわかりやすくまとめられているが、その内容はもう、表紙の言葉に一番よく表れている。

「治らないという考え方は治りませんか」

内容はぜひご一読いただきたいが、発達障害は変化するという考えは私にとってとてもしっくりくるものだった。

私はこの言葉を、本人や職場の人や、家族に何回伝えてきただろうか。

発達障害のある方たちと接しながら、それ以外の障害や疾病も含めて、この視点は私を支えるとても大きいものとなったのだ。

そもそも、神田橋先生の書かれている言葉はどれも自分にはしっくりくるもので、違和感がないのだ。

だからこそ、いろいろな本を読んできたのだけれど、ようやくご本人にお会いできる!というので、本当に当日はわくわくしながら参加した。

開場してすぐなのに、前のほうはすでに埋まり、私のように、いや私以上に、ずっとずっと先生の言葉を頼りにしている人たちが世の中には本当に多いのだとしみじみ。

学校形式の席は、すきまなくびっしりで、コロナ対策としては、少々心配になるぐらいの熱気のある会場だった。

そして、事例提供者も質問者もどこそこから来て、何をやっているか自己紹介するのだけれど、本当に日本中から人が集まっているのがよくわかった。


内容は、詳細については言及できないが、ああ、本当に本で読んで思っていたとおりの方なんだな~としみじみ感じた。

一人目の事例提供者はまだ若いかただったので、今のあなたにはちょっと難しいかもしれないけれどと前置きしつつ、会場のベテラン参加者向けに、ちょっと高度なアプローチを説明したり、その事例提供者が持つ特性をほめたり、特に若い参加者には、これからがんばってという気持ちが伝わるような言葉かけが多かった。

もちろん事例の読み解きには、神田橋先生ならではの視点と愛があり、相手を尊重するということは、こういう風に伝えるということなのだと思わせる言葉が満載だった。

とことん臨床家。
とことん相手主義。
現実的で役に立つことが満載だけれど、その視点は冷静で高みにあり、そしてやさしさに満ち溢れている。

時々、この人は本当に天から遣わされた人なんだと思う人がいるけれど、私にとって、神田橋先生はその一人だ。

評価が分かれる方ではあるのだけれど、私にとっては、本当にできるだけ長くこの世に留まってほしい方なのだ。

同じ空間にご一緒できた、この日の数時間に感謝するとともに、また次回がありますよう、ただただ祈るばかりである。

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