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コンフォートゾーンとストレッチゾーン

痩せたい!と思っているのについ食べてしまう、早起きしたい!と思っているのに2度寝をしてしまう...何か変わりたいと思っているのに、一歩が踏み出せなかったり、行動が続かないってことはないですか?「変わりたい」「成長したい」という気持ちや想いを阻むコンフォートゾーンとストレッチゾーンについて綴ってまいります。

コンフォートゾーンとストレッチゾーン

コンフォートゾーンという言葉は、心理学の観点からコーチングや人材開発の場面ではよく使われます。私たちは普段コンフォートゾーンにいて、変化や成長するには、ストレッチゾーンに入る必要があります。

Comfort とは快適、心地よいという意味で、いわゆるストレスや恐れ、不安を感じることなく安心して過ごせる心理的安全を支配する空間や環境のことをコンフォートゾーン(快適空間)といいます。日常の関係性やルーティンがそこを支配して流れていく状況です。そして、私たちが今いるその環境や状態が好むと好まざるとに関わらず、コンフォートゾーンであり、無意識にそこに居続けようとする習性があるようです。

そして2つ目の領域が、ストレッチゾーン(Stretch Zone)背伸び空間です。様々な未知のものにであったり、それへの適応や対処を求められる空間です。そこには、チャレンジが求められ、かつ失敗するリスクも生まれるため、不安や違和感といった心理的にはストレスが発生します。

コンフォートゾーンは、一見快適でノーリスクですが、同様に学びや成長といったものが生まれないので、長い目で満た場合とても高いリスクのある空間でもあります。そのため成長したい!変化したい!を達成するためには、コンフォートゾーンとストレッチゾーンを行き来する、つまりコンフォートゾーンを徐々に広げストレッチ耐性をつけていくことを促していきます

成長を阻むコンフォートゾーンの壁

成長するためには、コンフォートゾーンを抜け出してストレッチゾーンに入ることですが、自身に負荷をかける必要があるので、特に最初はかなりのストレスです。ただしその負荷をかけていることでその状態をもあたり前になり、ストレスと感じない状態、つまりコンフォートゾーンが広がった状態になる=成長になります。

例えば、「痩せたいからと食事量を減らす場合」茶碗2杯分食べていたご飯の量を1杯にする、また夜8時以降は食べないことに決めたとしましょう。初日の夕食は1杯のご飯を食べ、夜8時以降にはお腹がすいているけれど食べずに我慢する。どうにか乗り切るけれど寝る前もお腹がグーグーなり、頭の中はお腹が空いていることに支配されてなかなか寝つけない。

これがコンフォートゾーンを抜け出し、ストレッチゾーンに入り、心も身体にもまさに負荷がかかっている状態です。ここを「絶対に痩せるんだ!」という強い意志で乗り切って、翌日、また翌日と続けるうちに、ご飯1杯ですむようになり、夜寝る前は適度に空腹感はあるもののすぐに寝つけ、それどころか翌日すっきり目覚められパフォーマンスがあがるというのはよくあることです。

が、そううまくいかないことが多いもの。2日目くらいまでは強い意志も働きますが、3日目くらいからこれに耐えられなくなり、「なんでこんな思いまでして痩せる必要があるんだろう?」と違う質問で頭がいっぱいになり、断念することも。そうなった時に「私は意志が弱い」とか「結局、ダメな人間だ」と思ってしまいがちです。コンフォートゾーンを超えるための壁は結構ハードなのです。

生きるということは「現状維持」

これは脳機能的にも理由があります。多くの人にとって生きていく上で大事なことは「現状維持」で、脳機能的にはそれがゴールです。そのために体外環境が変化しても体内環境を一定に保とうする仕組み「ホメオスタシス(生体恒常性維持機能)」があります。例えば、暑い時は汗をかいて体温を下げたり、寝ていても呼吸が一定であったり、生理的な周期が一定であるのはそのためです。脳が生存するためのゴールは、「現状維持」でそれが重要だからです。

そのため、痩せていない現状態がコンフォートゾーンなので「痩せたい!」と思ってストレッチゾーンに入り身体に負荷をかけると、本能的にも身体が拒否してもとの状態に戻そうとするということです。つまり、無意識な自然の反応として反対に押し戻すチカラも働くため、よりストレスを感じてしまうということです。なにせ現状維持がゴールなものですから。

コンフォートゾーンを広げるために、ゴールが先。

結局痩せられない、成長できないということではなく、ストレスはむしろあたり前の反応であることを受け入れて、負荷をかけ続けることでいずれ慣れてあたり前になる状態が必ずやってくるということです。コンフォートゾーンに居続けていては、変化も成長も決して得られません。

わたしたちが進化するためには、適度な不安を感じる状態を定期的に克服していくことが必要なのです。

またストレッチゾーンへいくことは、未知なる領域へ踏み出すことでもあり、新しい環境で恥をかいたり、失敗したりもつきものです。それでも一歩踏み出すことで得られるものはそれ以上に大きいです。

コンフォートゾーンを広げるために重要なことは、ゴール設定です。脳機能的に無意識で「現状維持」がゴールとなっているため、意識的にゴールを書き換えることです。具体的にはゴールを設定し、ゴールした時の状態をリアルにイメージし記憶にとどめていきます。例えば、その状態を手に入れたらどんなに嬉しいか、誇らしいか、気持ちいいか、楽しいか、この状態を具体的にイメージすることです。

ゴールが先、認識は後

ゴールの書き換えを意識的にすること、その状態を具体的にイメージできるとストレッチゾーンでのストレスや違和感も心地よく感じられるものです。いわゆる成長実感という負荷がかかっている心地よい感覚のようなものでしょうか。

ちなみに、ストレッチゾーンの先には「パニックゾーン」という混乱空間もあり、過度なストレスは逆効果になりますので、成長を急ぐあまり負荷をかけすぎず、あくまで適度な負荷をかけることは忘れずにいてくださいね。

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