人財育成:報連相
「ホウレンソウは食べ物じゃあありません!」
かつては、この言葉を何度放ったことか...
なかなか報連相をしてこない部下に対して、どう指導したらよいか?というご相談を伺うことは多いですが、以外に報連相を正しく理解できていないのでは?と感じることも。このコロナ禍でテレワークやリモートワークも増える中、報連相についてお互いに今一度の共通認識を図ってもよいかもしれませんね。今回は、その報連相について綴ってまいります。
ホウレンソウ(報連相)とは
新入社員研修には項目にあがる報連相。チームで仕事をする上で、欠かせないスキルになります。ちなみの報連相とは
「報告」「連絡」「相談」をわかりやすく、ほうれん草と掛けた造語
もう少し詳細をいうと
報告:部下が上司の指示に取り組みつつ、経過や結果を知らせること。
連絡:自分の意見や憶測を含めない関係者への状況報告
相談:自分だけで業務上の判断が困難なとき、上司に意見やアドバイスをきくこと
つまり、報連相は、「自分に与えられた仕事の現在地を把握してもらい、ゴールに向かう最短最速をチームや上司に支持され行動するためのスキル」と解釈しています。
「報告」は結果だけではなく進捗状況も、「連絡」は事実を適切に伝え、迷いや困った時には「相談」をすることで業務をよりスムーズに前進させるということになります。
報連相のポイント
その意味でいうと
「報連相は、チームが目標に向かいお互いによい成果をあげるために『相手を不安にさせない』行動です」
そのための報連相のポイントは、以下のとおりです。
1.報告のポイント
指示された内容を終えた時、時間を要する仕事の途中経過、ミスをした時、当初の予定に変更や修正、改善を加える時など、指示をした方へ直接行います。口頭か記述か内容によって使い分け、指示された時に報告のタイミングを確認することがポイントです。
2.連絡のポイント
連絡は、その内容が関係すべき人すべてに、適切に簡潔に、状況に応じて朝礼、メール、グループラインなどツールを活用し伝達されることがポイントです。
3.相談のポイント
相手から良い意見やアドバイスをもらうためにも、相談すべき内容の現状、目指すゴール、取り組んだことと現段階で考えられる原因などを整理することがポイントです。
報連相をする前に、「ご相談ですが...」「ご報告させて頂きます」など、この情報がどれにあたるかを冒頭で伝えて話を始めることで、聴き手の意識をフォーカスさせることにもつながります。
ホウレンソウを邪魔するのは都合良い解釈
あらためて報連相、実はあたりまえのことが多いと思いますが、それがなかなかうまくいかない理由のひとつ、それが自分に都合良い解釈です。
これは報告する必要はないだろうと勝手に判断する。
上司が忙しそうだからと後回しにして、結局言いそびれる。
自分だけでやりきりたいという思い。
ミスはできるだけ隠してなかったことにしたい...
明らかに必要ないことまで細かく報連相をする必要はないですが、その必要かどうかの判断基準、線引きはそのチームごとにもまた上司によっても違ってきます。判断できるようになるまでは、確認しあうことが重要です。
そのチーム内での報連相について事前にルールを決めておくことも有効です。「急ぎでな案件は毎週月曜日の3時から、その日の朝に調整する」などタイミングや方法などを予めチーム内で確認するとお互いに安心してゴールを目指すことができます。
また上司も積極的に報連相をすることをオススメします。まさに背中を、やってみせるということですが、その姿勢から真似ぶ(学ぶ)ことでチーム内の文化として定着することができます。
ホウレンソウには、おひたし
部下からその都度、報連相をやっていてもそれに対して
「そんなことまでいちいち報告してくるな!」
「なんで今頃そんなこと言ってくるんだ!」
「それくらい自分で考えろ!」
上司が適切な対応をしそこねて、定着しない場合もあります。報連相しても結局無駄だという結果になりかねません。
そのため、ホウレンソウには、おひたし!
お:怒らない
ひ:否定しない
た:助ける(必要があれば)
し:指示する
例え、ミスやクレームの報告であったとしても
「ミスを報告してくれてありがとう。」で行為に対する承認がとても重要です。その上で必要に応じた解決や対策を一緒に考え、行動を後押しすることができれば、部下にとって報連相がゴール達成への近道だと認識することにつながります。
部下が「自分に与えられた仕事の現在地を把握してもらい、ゴールに向かう最短最速をチームや上司に支持され行動するためのスキル」として、報連相を改めてチームで確認してみてはいかがでしょうか?
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