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📖「ぼくは挑戦人」

私はあまり本を読む方ではありません。

大学生の今は恥ずかしながら、本当にゼミとか授業で提示された本くらいしか読んでいません。


そんな私ですが、どうしても読みたい、いや読まなければいけないと感じて、とある本を購入しました。


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「ぼくは挑戦人」 著者:ちゃんへん.


ちゃんへん.さんの存在は、フォトジャーナリストの安田菜津紀さんがTwitter上で紹介していて知りました。


ちゃんへん.さんはジャグリングのプロパフォーマーとして活躍されている方で、本名は金昌幸(キム・チャンヘン)、岡本昌幸(おかもとまさゆき)、京都のウトロ地区出身の在日コリアン3世です。


私のnoteを見てくださっている方々にはほんっとにおすすめしたい一冊です。


この本は、ちゃんへん.さんの自伝のようなもので、ウトロ地区の話や、家族の話、学校であった壮絶ないじめの話、自分のアイデンティティに葛藤する話、ヘイトスピーチの話、そしてジャグリングの話などなど… いろんな話が語られています。


同じ朝鮮半島にルーツをもつ者として、同じ在日コリアンとして共感するところがたくさんあったし、逆に私にはないものを色々持っているちゃんへん.さんやご家族の言動に、心を動かされ、背中を押された場面もたくさんありました。


第二次世界大戦、朝鮮戦争、南北分断…多くの歴史に巻き込まれてきたちゃんへん.さんの祖父母(在日コリアン1世)の言葉は特に心に強く響きます。


無国籍状態からジャグリングのために韓国籍を取得することにしたちゃんへん.さんにハンメ(祖母)はこう言います。

「お前!南北分断を認めるんか!」

「お前は、戦争という手段を使って一部の人間だけが幸せになることを認めんのか!」


この言葉に私ははっとさせられました。

国籍を選択し、取得すること。

それがどんな意味を持っていて、どれほど重いことなのか。

特に国籍選択を迫られている私には強く響くところがありました。


簡単に「日本に住むんやから日本国籍でいいやろ」と両親は言っていますし、私自身もその考えには賛成です。でも、私が日本国籍を取得したら祖父母は、曽祖父母はどんな風に感じるのだろう。


そして、祖父が最期にちゃんへん.さんに遺した言葉

「死に方を問うな、生き方を問え。」

深く深く胸に刻みたい言葉です。




私はなによりもちゃんへんさんの行動力を見習いたいなと思いました。


自分のルーツを辿るため韓国にも北朝鮮にも行ってみたり、スラム街を自分の目で確かめに行ってみたり…

そして行く先々でその場の出会いや直感をとにかく大事にする。


私もそんな風にもっと思い切って動いていきたいと感じました。



あまり内容について触れてしまうと、もう本全てを引用してしまうことになりそうなので、感想はこの辺で終わりますが…


私は笑いながら、泣きながらこの本を読みました。

普段は本を読まないのにほんの2時間くらいであっという間に読んでしまいました。


これからも何回も読み直したい一冊です。


素敵な本に出会えて感謝です。


みなさんもよろしければぜひ読んでみてくださいね!



本の紹介
http://www.homesha.jp/978-4-8342-5338-2/


ちゃんへん.さんのTwitter
https://twitter.com/changhaeng?s=21


安田菜津紀さんのTwitter
https://twitter.com/natsukiyasuda?s=21


最終編集:2022年1月2日




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