迷い子
迷い子
小さな頃、私は迷子にならなかった。
いつも父親の服の後ろを掴んで。
迷わない様に、置いていかれない様に。
なぜだろう、手を離した瞬間に迷路に入り込む
感覚だった。
父親から「服が伸びるよ」と笑って言われて
大きな店や人混みにいくと、いつも父か母の
姿を視野に入れてた。
妹(2人姉妹)は、わざと迷子になってた。
マネキンのスカートの中。
試着室の中。
隠れてまわって「探せるものなら探してみろ」と、飛んで回ってる様な子だった。
たまにアナウンスがかかって、父か母と一緒に
妹を迎えに行くと、店員のお姉さんにキャンディーや小菓子をもらって、足をブラブラさせて楽しそうに笑ってた。
迷子になって「探してみろ」と言い切る子
迷子にならぬよう「細心の注意を払う」子
必ず探し出してくれると信じる子
見つからないだろうと安心できない子
本当の迷い子はどっち?
未だに自分探しと言う言葉が好きだ。
真の自分を見つけたいと思ってた。
人生とは、自分を見つける事ではない。
人生とは自分を創る事である。
(ジョージ・バーナード・ショー)
見つけることをやめよう。
【ジョージ・バーナード・ショー】
アイルランド/文学者、教育者、脚本家、
政治家、批評家
私に必要な言葉が多くある。
人によって心奪われる言葉は違うのだろう。
サブリナ🌱