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[2021バイヨンヌでサマースクール⑧]バスク地方で家探しの奇跡
さて、ついに希望に合う部屋が現れました。
バスク地方では珍しく、8月から住める部屋、しかも海まで徒歩10分です!
「これを逃してはならない」と鼻息荒く、オーナーに内覧希望のメッセージを送信。
待つこと一晩。
もうダメかな?と思った頃に返信が来ました。
。。。その前に 。。。
フランスの貸部屋の法律はちょっと変わって(?)いて、ざっくり言うと、家主は住んでる人を追い出すことができないのです、たとえ家賃を滞納していても・・・!
なので、家を貸す人は、住む人を選ぶ際、慎重に選びます。
保証人や給与明細など「確実に家賃を払える」証拠の為に、たくさんの書類の提出を求めます。
借りる方も大変ですが、貸す方もきちんと家賃を払って丁寧に部屋を使ってくれる信頼できる人を探すのは大変なのです。。。
案の定、部屋のオーナーからの返信メールには、おそろしい数の証明書を「全部提示できるか」が形式的に書かれていました。
私はフランスで仕事をしていないし、保証人になる家族は日本だし、友達に保証人をお願いするのも嫌だし。。。
そのほか諸々、全ての書類を提出するのは無理です。
ああ、やっぱりパリ以外で部屋を探すのは大変。。。と実感。
※パリは日本人がたくさん住んでいるので、日本人の情報サイトで探せます。それでも部屋を見つけるのは大変ですが、保証の問題などは日本人同士だとそこまで問題にならない場合が多いです。
でも、挫けません。
私は絶対にバスクに部屋を見つけたい。
いや、バスクに住む。
なので私はこのように返信しました。
「残念ながら、私が提出できる書類はフランスの滞在許可証のコピー1枚だけです。保証人も立てることができません。給与明細もありません。ですが、もし私に決まった暁には、今年分の家賃5ヶ月分を一括で支払います」
とっさに思いついたカケでした。
家主は驚いたようですが、情熱(?)が伝わったのか、なんと500人の応募者の中から、内覧訪問に選んだ7人のうちの1人に選んでくれたのです!
何人かのフランス人やフランスに住んでいる友人にその旨を話したら、
「今年分の家賃を一括で払うなんて狂ってる」
とか
「その家主は信用できるの!?」
とか色々言われましたが、、、
私の場合、
「とりあえず内覧にこぎつける」のが第一の目的だったのと、
私の身分で「相手の信頼を得る方法」は、一括で払うことしかないな、と思ったのです。
とりあえず内覧をして、家主に会ってみて、もし信頼できない嫌な感じの人だったら、断ればいいと思っていました。
ちなみにこの方法は、一般常識から言うとちょっとクレイジーなので、オススメはできません!
自分の希望をきちんと伝える交渉力と自己責任、慎重深さと度胸、あと “双方” の優しさと礼儀正しさが必要になります。
ですが、時には突き動かされる予感に従ってみる勇気も必要かな、、、
この「やってみよう!」という感覚は、自分にしかわかり得ないものなのかもしれません。。。
さて、内覧のその日、なななななんと目にしたアパートは、
「高級住宅地の中でも、こういうアパートだったら住めるかもしれないな」
と思ってバスで通る時にいつも眺めていた、まさにそのアパートだったのです!!!!!!!!
(つづく)
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