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マゾは処世術

はじめに

noteをみなさんのごらさん、お久しぶりです。総統です。
姓を総、名を統と申します。
好きな血液型はAB型です。

さて、いやさてもクソもありませんが、マゾは処世術です。
では順を追って説明致します。
説明、させてください。


まず『マゾ』という単語だけ聞くと、大半の人は変態的な性癖としてのマゾを思い浮かべがちだと思います。そしてそれ故に、『マゾ』にはどこか声高に自称することのできない『なっちゃいけないもの』としてのイメージが染みついてしまっているように思われます。

しかしそんなイメージに囚われ、日常のどんな場所にも、誰の心の中にも当たり前のように存在する『マゾ』から目を逸らし続けることこそ、決してあってはならないことだと私は思うマゾ。


というのも、みなさんも既に身をもって体験してきたように、この世は地獄です。生まれたことは罰であり、生きることは苦痛です。

死後の世界を論じる者は、そこに天国があるとか、地獄があるとか述べていますけれど、他でもない、この世こそが死後の世界であり、この世こそが地獄なのです。我々はみな例外なく、罪人の魂を持つ者なのです。
ガーン。

しかしこの世がどれだけ地獄であろうとも、そこに生まれた以上我々は罪を償うべく生き続けなければなりません。

そこで、マゾの登場です。

いや違いました。マゾは日常のどんなシーンにも存在し、我々の心の中に常にあり、空気中のおよそ78%を占めているのですから、登場するもクソもないのでした。言い直します。

そこで、マゾの発動です。


そもそもマゾとは何か。辞書的に言って何か。

マゾヒズムまたは被虐性欲とは、肉体的精神的苦痛を与えられたり、羞恥心や屈辱感を誘導されることによって性的快感を味わったり、そのような状況に自分が立たされることを想像することで性的興奮を得る性的嗜好の一つのタイプである

出典・ウィキペディア

つまり常人にとってはただの苦痛にしかならないあらゆる物事を、瞬く間に快感へと変換する特殊能力者のことらしいです。

うーん、強い。

だってだって、そうでしょう?
どうして生きるのが辛いのかって、それは、辛いから辛いのです。
苦痛が苦痛だから、苦痛なのです。

しかし苦痛が快楽で、マイナスがプラスに変換可能であれば、この世界の見え方は大きく変わることでしょう。

そして変わるのはマゾ本人だけではありません。マゾを取り巻く全ての常識が一変してしまいます。

飴と鞭が、受ける側の心持次第で飴と飴になるのです。
これでは鞭を与えたい与える側はどうしようもなくなってしまいます。

これはもう、心理的スタンスなんて枠組みではマゾを言い表すことが出来ません。自身の心の立ち位置次第で、世界そのものが変わってしまうのですから。

マゾは、世界改変能力だったのです。

マジで。いや、マゾで。


マゾは処世術


ここまで壮大な語り口でマゾを語ってしまいましたが、しかし冗談と嘘抜きな話、誰の心の中にもあるマゾスイッチを自在にオンオフ出来るようになることによって、世の中のあらゆる苦痛は乗り越えることが出来てしまいます。

例えば学校で嫌なことがある。友達にイジワルをされた。じゃんけんに負けて、やりたくもない役員をやるハメになった。テストの点数が悪かった。先生がウザい。部活がキツイ。

例えば仕事で嫌なことがある。上司に怒られた。自分のミスが原因でトラブルになった。人間関係で揉めた。単純に辛い。ヤバい。泣きたい。

しかしこれらの生きる上で当たり前のように起こりうる苦痛は、全て例外なく心の『マゾ』を開放することによって解決可能なのです。

全ての苦痛を快楽に変換してしまえば、問題が問題でなくなり、試練が試練でなくなってしまいます。もはや人生が人生じゃなくなる。


つまり逆説的に、これらの苦痛を乗り越えられずにいる人間というのは、心の『マゾ』を開放することの出来ない者、名付けて『潜在的サディスティック系弱者』であると言えるでしょう。

この世を生きる上でマゾがアドバンテージになる場面は無限にありますが、サドがアドバンテージとなる場面など皆無皆無の皆無です。
ゴールデン皆無です。

マゾがちょっとお得なライフハックだとすれば、サドは損するばかりのそれ実は間違いかも民間療法です。
マゾが第二類医薬品で、サドがネギです。

要するに、この世の中には二種類の人間が存在していて、それはズバリ『強者』と『弱者』のことですが、何のことはありません。
『強者』の正体が『マゾ』であり、『弱者』の正体こそが『サド』なのです。


歴史上の成功者はみなマゾヒスト。
サディストの成功者なんていない。

たぶんいない。


総括

いかがでしたか? あるいは、いかがしましたか?
本日はマゾが処世術である論拠を微に入り細を穿つ語り口で語らせていただきました。論拠っていうか、もう最初から最後までただただ結論しか述べていないような気もしますけれど、それはたぶん気のせいでしょう。

この記事の完成度の低さに対してあなた方の向ける如何なる罵詈雑言、誹謗中傷も、マゾスイッチをオンにした私にとってはご褒美です。
効かないねェ……マゾだから。ニィイ。

最後に私の好きな小説『物語シリーズ』から抜粋した一度は言ってみたいマゾ台詞を添えて、この記事は終わりにしたいと思います。

それではみなさま、またお会いしましょう。



頭はぼやーっとしているし、身体中は火照るように熱い、

服が今にも燃え上がりそうだ。

あちこちがだるくて一歩踏み出すだけで倒れそう

眼球から水分が飛んでいるのか、兄ちゃんの姿もまともに見えやしない。

次に瞬きしたら、もう二度と目を開けないかもしれねーな。



つまり、ベストコンディションだ!!

                   

阿良々木火憐(『偽物語』)



生きづらいくらいが生きやすい。

今あなたが苦痛に蝕まれているのなら、それは全てをひっくり返して世界を変えるチャンスです。

つまり、ベストコンディションだ!!!



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