涼介

エンジニアの経験をもとに、設計理論、シックスシグマやビジネスケースについての考察を発信…

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エンジニアの経験をもとに、設計理論、シックスシグマやビジネスケースについての考察を発信しています。また、カーボンニュートラルなど、技術と環境に関するテーマにも興味を持ち、これらの話題について深掘りしています。*Amazon のアソシエイトとして、適格販売により収入を得ています。

記事一覧

7. シックスシグマがもたらす現場の「疲弊感」とその対策

シックスシグマは、業務の効率化や品質向上に非常に有効な手法です。しかし、シックスシグマのプロジェクトが長期化するにつれ、現場やプロジェクトチームに疲弊感が広がる…

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4日前

3. シックスシグマを導入したが、目に見える成果がない場合の対処

シックスシグマは、多くの企業でプロセス改善やコスト削減に利用されてきた効果的な方法です。しかし、導入しても目に見える成果がなかなか出ない場合、企業や現場で不安が…

涼介
12日前
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2. シックスシグマを実践する上での大きな落とし穴

シックスシグマは、多くの企業で品質改善やプロセス効率化のために採用されています。しかし、導入の過程では思わぬ落とし穴に直面することがあります。本記事では、シック…

涼介
2週間前

1. シックスシグマ導入の際、抵抗勢力との向き合い方

シックスシグマの導入は、企業が品質管理やプロセス改善に取り組む上で非常に効果的な手法です。しかし、導入過程で多くの企業が直面する問題の一つに、従業員や現場リーダ…

涼介
3週間前
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6.シックスシグマと既存のQCサークルとの違いと統合の課題

シックスシグマとQCサークルは、どちらも品質改善を目指す手法ですが、そのアプローチや目的には明確な違いがあります。この記事では、これらの違いを解説し、どのように両…

涼介
1か月前
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シックスシグマの現場から

本記事では、シックスシグマについて解説します。この手法は品質管理とリスク管理に不可欠であり、現代の製造業において非常に重要な役割を果たしています。最後に、「シッ…

涼介
1か月前

設計理論の考察(公理的設計:まとめ)

「設計」―技術者にとっては耳心地のいい用語です(この部門に属することが心地いいかは?ですが)。とはいえ、設計と言っても、プロダクトを設計するのか、プロセスを設計…

涼介
6か月前
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設計理論の考察(実践への応用): リサーチ段階(公理的設計)

設計理論は、問題解決のためのシステマティックなアプローチとして非常に重要です。それは、製品やプロセスの設計において、品質、効率性、コスト削減、およびイノベーショ…

涼介
6か月前

電気自動車の需要減退とエンジン開発の復活

*GPTs 自動ブログ記事作成を利用しています。 概要 近年、電気自動車(EV)の需要に変化が見られ、一部の自動車メーカーがエンジン開発を再び活発化させています。特に…

涼介
7か月前
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コストと品質のジレンマ:X社の新素材開発の敗戦(ケーススタディ)

*新素材の開発における典型的なケースです。 X社は、革新的な新素材の開発に取り組んでいました。顧客企業数社に加えて研究機関と共同で開発した素材は性能と環境面で優…

涼介
8か月前

新分野進出の落とし穴(ケーススタディ)

*新分野へ参入する際によくある話です。 このケースは、長年、産業機器製造に特化していたX社が、自社の技術を用いて全く新しい市場に進出した事例を記載しています。新…

涼介
8か月前

タグチメソッドによる製造現場の問題解決(ケーススタディ)

よくある製造現場での話です。 *具体的な手法の紹介ではありません。 E社の製造現場では、品質に重要な影響を及ぼす成形工程の生産性に問題がありました。特に、成形品に…

涼介
8か月前

新製品の遅延:Z産器の決算問題とその後の波紋(ケーススタディ)

Z産器社は、新機構を搭載した革新的な次期製品を計画していました。開発プロセスにおいて、同社は生産パートナーであるX社と緊密に協力し、厳格な品質管理と生産プロセスの…

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8か月前

新製品開発における技術の価値評価(ケーススタディ)

ブログ記事:不確実性の中の意思決定:新製品開発でのNPVとリアルオプションからのケースです。 夏の連休が終わり、業界はA社の意表を突く新製品発表で沸き立ちました。予…

涼介
8か月前

新製品開発における安全性とスピードのジレンマ(ケーススタディ)

(記事「技術者のジレンマ:ダイハツ不正問題の根底にあるもの」からのリンクです) 私たちの応用研究チーム(研究所所属)と設計チーム(事業部所属)は、合同で新製品の…

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8か月前

AIとFEMの融合によるいくつかの利点

どのような利点があるのか、早速ChatGPTに聞いてみた。 戦略的な意思決定とAI 私たちはデータ駆動型の意思決定、効率性、リスク管理といった概念を深く学びます。AIの進…

涼介
8か月前

7. シックスシグマがもたらす現場の「疲弊感」とその対策

シックスシグマは、業務の効率化や品質向上に非常に有効な手法です。しかし、シックスシグマのプロジェクトが長期化するにつれ、現場やプロジェクトチームに疲弊感が広がることがあります。本記事では、シックスシグマが現場にもたらす疲弊感とその対策について詳しく解説します。 1. プロジェクト疲れーブラックベルトに漂う疲弊感シックスシグマプロジェクトのリーダーであるブラックベルトやグリーンベルトは、プロジェクト管理や改善活動に大きな責任を持っています。しかし、プロジェクトが複数にわたった

3. シックスシグマを導入したが、目に見える成果がない場合の対処

シックスシグマは、多くの企業でプロセス改善やコスト削減に利用されてきた効果的な方法です。しかし、導入しても目に見える成果がなかなか出ない場合、企業や現場で不安が高まることがあります。本記事では、成果が見えない場合にどのように対処すべきか、効果的な見直し方法や現場での受け入れ方について解説します。 1. 効果金額が少ないと感じるプロジェクトの見直し方シックスシグマを実施したプロジェクトの効果が、期待よりも少ないと感じることはよくあります。いや、ブラックベルトは、その上司にあた

2. シックスシグマを実践する上での大きな落とし穴

シックスシグマは、多くの企業で品質改善やプロセス効率化のために採用されています。しかし、導入の過程では思わぬ落とし穴に直面することがあります。本記事では、シックスシグマを成功させるために避けるべき落とし穴と、それに対処する方法を紹介します。 経営陣がシックスシグマに無関心!!銀の弾丸、魔法の勘違い シックスシグマの最大の落とし穴の一つは、経営陣がシックスシグマを「銀の弾丸」として誤解し、具体的な関与を怠ることです。シックスシグマは単なる一時的なプロジェクトではなく、継続的

1. シックスシグマ導入の際、抵抗勢力との向き合い方

シックスシグマの導入は、企業が品質管理やプロセス改善に取り組む上で非常に効果的な手法です。しかし、導入過程で多くの企業が直面する問題の一つに、従業員や現場リーダーの「抵抗勢力」が挙げられます。特に、長年同じ業務プロセスで働いてきた従業員や、既に別の改善活動を浸透させた場合、反発や抵抗が発生することが少なくありません。本記事では、シックスシグマ導入時に遭遇するであろう抵抗勢力とその対処法について記載します。 ZD(ゼロ・ディフェクト)が浸透した従業員との確執と解決策ZD(ゼロ

6.シックスシグマと既存のQCサークルとの違いと統合の課題

シックスシグマとQCサークルは、どちらも品質改善を目指す手法ですが、そのアプローチや目的には明確な違いがあります。この記事では、これらの違いを解説し、どのように両者が組織の改善に貢献するかを探ります。 1. アプローチの違い シックスシグマはトップダウンのアプローチで、統計的手法を用いてデータに基づく大規模な改善を行います。一方、QCサークルはボトムアップで現場従業員による自発的な改善活動が中心です。 2. 目的と成果の違い シックスシグマは、コスト削減や品質向上など

シックスシグマの現場から

本記事では、シックスシグマについて解説します。この手法は品質管理とリスク管理に不可欠であり、現代の製造業において非常に重要な役割を果たしています。最後に、「シックスシグマの現場から 課題・問題20選」として、導入した際に発生した20の問題や課題について記載しています(リンクがないのは執筆中です。随時更新予定なので気長にお待ちください)。 それでは、具体的な内容に入っていきましょう。 シックスシグマとはシックスシグマの基本概念 シックスシグマは、1980年代に米国のモトロー

設計理論の考察(公理的設計:まとめ)

「設計」―技術者にとっては耳心地のいい用語です(この部門に属することが心地いいかは?ですが)。とはいえ、設計と言っても、プロダクトを設計するのか、プロセスを設計するのか、いや、製造系ではなく建築系の設計なのか、言葉の概念が広いため、その理論も構築しにくいことが現状です(それがいいのか?)。 この記事では、公理的設計をキーワードに;  ①文献調査  ②設計公理とは?  ③上記をもとに設計者が陥りやすい共通の失敗の考察 について記載しています。 1.「設計」の概念ここでは、製

設計理論の考察(実践への応用): リサーチ段階(公理的設計)

設計理論は、問題解決のためのシステマティックなアプローチとして非常に重要です。それは、製品やプロセスの設計において、品質、効率性、コスト削減、およびイノベーションを最適化する方法を提供します。 とはいえ、設計といえども、様々な分野があり(製造系、建築系など)、また、製造系に絞ってもプロダクト、プロセスなど多岐に議論があるかと思います。ここでは、製造系に絞り、この理解を深めることを目的にしていきたいと思います。 まずは、この理論の理解のために、第一歩として、「公理的設計」に

電気自動車の需要減退とエンジン開発の復活

*GPTs 自動ブログ記事作成を利用しています。 概要 近年、電気自動車(EV)の需要に変化が見られ、一部の自動車メーカーがエンジン開発を再び活発化させています。特に日本の自動車産業では、独自の技術開発によるエンジンの復活や、EV化への対応の遅れとそれに伴う巻き返しの動きが見られます。 エンジン開発の復活 マツダのロータリーエンジン復活: マツダは、11年ぶりにロータリーエンジンを復活させました。このエンジンは、プラグインハイブリッド車に発電用として搭載され、小型であ

コストと品質のジレンマ:X社の新素材開発の敗戦(ケーススタディ)

*新素材の開発における典型的なケースです。 X社は、革新的な新素材の開発に取り組んでいました。顧客企業数社に加えて研究機関と共同で開発した素材は性能と環境面で優れており、業界からも高い評価を受けていました。 しかし、製造工程における課題が多く、特に、歩留まりは量産レベルには程遠いレベルでした。この時の開発チームは、性能面、環境面での業界からの絶賛がチームの眼を曇らせたのか、医薬品のように、出来てしまえば売れるものと錯覚させたのか、製造プロセスの効率化に注力せず、結果的に、

新分野進出の落とし穴(ケーススタディ)

*新分野へ参入する際によくある話です。 このケースは、長年、産業機器製造に特化していたX社が、自社の技術を用いて全く新しい市場に進出した事例を記載しています。新しい素材の採用と異なる業界の顧客への対応が主な焦点です。 長年にわたり産業機器の分野で特徴的な機器を製造してきたX社は、ついに産業機器以外の分野への進出機会を手に入れました。ある会合での出会いが、新たな商談へとつながったのです。 新しいビジネスでは、X社の既存技術を活用することになりましたが、使用する素材は従来の

タグチメソッドによる製造現場の問題解決(ケーススタディ)

よくある製造現場での話です。 *具体的な手法の紹介ではありません。 E社の製造現場では、品質に重要な影響を及ぼす成形工程の生産性に問題がありました。特に、成形品に微細なクラックが発生し、これが歩留まりの低下を引き起こしていました。この問題を解決するため、クロスファンクショナルなチームが結成され、実験的なアプローチを採用しました。 チームは、因子の特定には成功しましたが、具体的な解決策を実施する前に、実験設備を設置して詳細な検証を行うことにしました。しかし、時間とリソースの

新製品の遅延:Z産器の決算問題とその後の波紋(ケーススタディ)

Z産器社は、新機構を搭載した革新的な次期製品を計画していました。開発プロセスにおいて、同社は生産パートナーであるX社と緊密に協力し、厳格な品質管理と生産プロセスの監査を進めていました。しかし、Z産器社の決算に不正が発覚し、製品発売の計画が大幅に遅れる事態に直面しました。このケースは、Z産器社の決算不正が開発パートナーであるX社に与えた影響と、X社の対応策に焦点を当てています。 Z産器社の決算不正発覚により、予定していた製品発売が延期され、開発プロセスに深刻な影響が及びました

新製品開発における技術の価値評価(ケーススタディ)

ブログ記事:不確実性の中の意思決定:新製品開発でのNPVとリアルオプションからのケースです。 夏の連休が終わり、業界はA社の意表を突く新製品発表で沸き立ちました。予期せぬ時期のリリースで、かん口令が敷かれた中で進められていた新製品は注目を集め、業界各社は対応策を模索しました。 N素材を用いる新製品は、業界の中でA社以外にテスト的に販売する企業もあり、業界では注目されている技術でした。 一方、X社もこれに対する対応を展開。A社と同じ発売日に新製品を発表し、開発の加速を図り

新製品開発における安全性とスピードのジレンマ(ケーススタディ)

(記事「技術者のジレンマ:ダイハツ不正問題の根底にあるもの」からのリンクです) 私たちの応用研究チーム(研究所所属)と設計チーム(事業部所属)は、合同で新製品の開発に取り組んできました。異なるブランドの製品を次々と市場に送り出すという、挑戦的なタスクでした。 ある新製品の開発段階で、一つの重要な問題が浮上しました。応用研究チームが進めた仕様に基づいて製造された試作品は、検査部門の安全性試験をパスしたものの、自社の既存製品と比較して安全性に劣るという結果でした。しかし、これ

AIとFEMの融合によるいくつかの利点

どのような利点があるのか、早速ChatGPTに聞いてみた。 戦略的な意思決定とAI 私たちはデータ駆動型の意思決定、効率性、リスク管理といった概念を深く学びます。AIの進化はこれらの概念を新たな次元に引き上げています。特にFEMにおいてAIを活用することで、予測精度が向上し、複雑な問題の解決が可能になっています。 FEMにおけるAIの応用 FEMはもともと精密な設計と分析に不可欠でしたが、AIの導入によりその能力はさらに増幅されています。AIアルゴリズムは、大量のデー