見出し画像

大和西大寺駅前で起きた安倍元首相暗殺は奈良県警の杜撰さ以上に、朝日がテロを実行させる機会を御膳立てしてやったように見える。こういう見えない悪意が朝日新聞も含め、世界には多く潜む。本書がそれを見抜く一助になれば幸せだ。

以下は2022/9/1に発売された高山正之の最新著作「日本人よ!目醒めよう」からである。
本著作でも彼が戦後の世界で唯一無二のジャーナリストであることを証明している。
日本国民のみならず世界中の人達が必読。
まえがき
安倍晋三氏の最期に新聞記者は思いを致せ 
新聞記者はあくまで真実を追え。どんな圧力にも負けるなと教わった。
その根性で紙面が出来上がっていると信じていたときにあのロッキード事件が起きた。
報道は実に容易(たやす)く歪められていくのを直に見た。
事件は発端から異様だった。
米上院の委員会に郵便物が誤配された。
勝手に開けるのは違法なのに、開けたら田中角栄とロ社の贈収賄を暗示する文書が出てきた、と。 
こういう出所不明の怪しげなネタは「毒の木になる果実」としてまともな法治国家では証拠能力はない。
ところが地検特捜は「立派な証拠だ」と言って立件してしまった。 
日本列島改造を実現し、大東亜共栄圈の再建に取り組んだ角栄は米国と確執があった。
かつて原爆批判をした鳩山一郎を除去するのに米国は外人記者会を使った。
同じ手で外人記者会は角栄を吊るし上げて首相辞任に追い込んだ。
材料は立花隆の「田中金脈」だった。 
それでも角栄の力は衰えなかった。
米国は止めを剌すためにロッキード事件を仕掛けた。
外人記者会に代わって地検特捜が動いた。 
圧倒的な権力を持つ地検特捜は毒の果実を証拠に仕立て、ロ社幹部の嘱託尋問も「反対尋問なしで立派な証拠」にした。
さすがに新聞記者も首を傾げたが、特捜副部長の吉永祐介は「米国人は聖書に誓って証言するから嘘はない」とぬけぬけいった。 
記者は本来、検察という権力を論ずるところなのに意気地なかった。
吉永にへつらって「カネと政治家」という陳腐なパターンで角栄の金脈を紙面で叩いた。
かくて地検特捜は首相逮捕の金星を手にし、一介の調査資料屋の立花隆はジャーナリズムの星に成り上がった。
一緒に角栄を批判した石原慎太郎は事件から20年が経った2016年、卒然と目覚めて『天才』を書き下ろし、角栄の無念を語ることで自身の偉大な政治家への詫び状とした。
多くの記者もそれを読んだと思う。
読んであのとき検察を恐れて言われるまま角栄を貶めた無様を赤面し、反省したかと思った。 
しかし現実は違った。
あのあと新聞は北朝鮮鮮も恐れ出し、拉致疑惑にも目をつぶった。 
そんなとき政治家安倍晋三が北に飛び、金正日に拉致を認めさせ、拉致被害者も奪回した。
新聞はその時も反省はなく、逆に安倍を妬んだ。
朝日新聞などは慰安婦の嘘を持ち出して「拉致より過去の償いを」と書いた。 
対して安倍氏は「慰安婦は吉田清治の嘘を朝日が事実のように拡散した」事実を突きつけた。
第2次安倍政権成立直前のことだ。 
朝日は30年間、日本を貶めてきた事実を不承不承認めたが、謝罪はしなかった。 
ロ事件では特捜主導で角栄を叩いたが、今度は朝日自ら安倍叩きを主導した。立憲共産党が擦り寄り、山口二郎らも寄ってきた。
その問、安倍は「欧鯨米虎がアジアを蚕食する中、日本は自立し、侵略するロシアを倒して植民地下の人々を勇気づけた」とする安倍談話を出して「日本人だけが悪い」とする村山富市談話を追放した。
安倍談話は日本人の歴史観を正した。
世界を見る目も養わせた。
そして今そこにある危機として支那を「最も大きな脅威」とした。
その認識の先に「自由で開かれたインド太平洋」構想があった。
安倍首相の世界観はまず米国を揺るがした。
日本さえ封じ込めておけば東アジアは問題なしとしてきたら今になって手に負えない怪物・支那がでてきた。
それを抑え込む手だては安倍構想しかなかった。 
安倍首相はまた亡国の憲法下で集団的自衛権を成立させた。
日米安保条約成立以来、初めて日米共同作戦が可能となった。
つまり国の守りが形になった。 
だれかが安倍さんは政権10年分の仕事を1年でこなしていったといった。 
しかし恨みを持つ朝日はそんな評価は一切しない。
その代わりそのスペースを安倍首相の個人攻撃に費やした。
モリカケ疑惑だ。 
疑惑には根拠も事実もない。
ただ森友と昭恵さんが知り合いたったとかでいい。
それで邪推と勘繰りで誹謗中傷を繰り返した。
狙いは安倍首相の矮小化だ。
角栄と同じに悪徳政治屋に仕立て直す。
「安倍は社会の敵」にし、例えば山上徹也に不満があれば「それは安倍が悪いのだ」と思わせる。
山口二郎も折あるたびに「安倍を叩き切れ」と囃し立てる。
明らかな殺人教唆だ。
それに実に執拗だった。
首相が街頭演説に立つと朝日派の人間に「安倍死ね」と騒がせる。
警察が規制すれば裁判に訴えて「野次規制は表現の自由を犯す違憲行為」の判断を引き出してまた紙面で大騒ぎする。
大和西大寺駅前で起きた安倍元首相暗殺は奈良県警の杜撰さ以上に、朝日がテロを実行させる機会を御膳立てしてやったように見える。
こういう見えない悪意が朝日新聞も含め、世界には多く潜む。
本書がそれを見抜く一助になれば幸せだ。
末尾ながら安倍晋三元首相の冥福を祈るとともにその無念に思いを致したい。                                     
高山正之
2022年8月吉日

 

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?