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噂のリスキリング


恥ずかしながら、今回の総理の発言で初めて「リスキリング」なる言葉を知ったわけですが、良くも悪くも育休中の女性に目が向けらえて、何か良い方向へ変わっていけばいいなぁ、なんて思う今日この頃。

賛否両論(否が多いのかな?)色んなご意見が飛び交う中、毎日TVやネットニュースを見てはモヤモヤしています。

今日はお世話になっているmamanovaにて、お昼に、育児中のリスキリングについて語らう会あり、速攻で参加ボタンをポチ。

いやぁ。。楽しかった。勉強になった。記録をかねてここで振り返り。
…とその前に、まずはきっかけになった第211回国会答弁を改めてちゃんと振り返り。メディアは結構切り抜きで報道してくれちゃうので、全文見ると「あれ?」ってこと、結構多いんですよね笑

ニュースでは岸田総理の発言が注目されていますが、話題の発端となったのは、自民党の大家議員のこの発言。

大家議員 / 
岸田総理は施政方針演説において、「構造的な賃上げ」政策の一環として、新たな分野で活躍するための能力・スキルを身につけること、いわゆるリスキリング支援を位置付けておられます。企業経由が中心となっている在職者向け支援を、個人への直接支援中心に見直すことなど、意欲的に取り組んでいくことは極めて重要です。
岸田総理、ぜひともご検討いただきたい新しいリスキリング案を、私からお示しいたします。
子育てのための産休・育休を取りにくい理由の一つが、一定期間仕事を休むことで昇進・昇給で同期から遅れを取ることだと言われてきました。
しかし、この懸念を乗り越えるために、産休・育休の期間にリスキリングによって、一定のスキルを身につけたり、学位を取ったりする方々を支援できれば
、子育てをしながらもキャリアの停滞を最小限にしたり、逆にキャリアアップが可能になることも考えられます。
大胆なこども政策を検討する中で、たとえば、このような方々への応援として、リスキリングと産休・育休を結び付けて、産休・育休中の親にリスキリング支援を行う企業に対して、国が一定の支援を行うなど、親が元気と勇気をもらい、子育てにも仕事にも前向きになるという、2重・3重にボトルネックを突破できる政策が考えられるのではないでしょうか。
この政策によって、結婚・育児期に女性の就業率が低下するいわゆる「M字カーブ」や、出産時に退職、または働き方を変えて、育児後は非正規で働くようになる、いわゆる「L字カーブ」の解消にも資するものだと考えます。
今ある仕事が、近い将来、AIに取って代わられることも予想され、私たちのキャリアにとって、リスキリングが「当たり前」になる時代が来る中、私が提案したような、リスキリング支援メニューの拡充が必要になるのではないかと思いますが、総理のお考えをお伺いいたします。

https://www.jimin.jp/news/policy/205091.html

さらに、「130万の壁」(扶養の壁)についても触れていきます。

大家議員 / 
これまで、「女性活躍の推進」の取組みにより、働きたい女性がこれまでよりも働きやすい環境になってきているとしたら、それは一歩前進と言えると思います。
しかし、岸田総理も施政方針演説で言われていた通り、未だ存在する「女性の就労の壁」については、今すぐにでも取り除かなければなりません。税制の面では、女性の就労の壁は解消されてきましたが、社会保険の面では、依然として大きな壁が存在しています。
私の周りでお一人、こういう方がいらっしゃいました。
週2日間のパート勤務で仕事が良くでき、職場にも馴染んでおられました。経営者はその方に更に活躍していただくため、勤務を1日増やし、週3日間の勤務に移行していただいたそうであります。
ご本人は仕事を楽しみ、やり甲斐を持っておられましたが、数か月経って、このままだと「130万円の壁」を超えることが明らかになったために、勤務を週2日に戻したそうです。追加で働いた給料よりも多い額が、そのまま保険料になる現実に驚き、躊躇したのであります。
「130万円の壁」の存在によって、ご本人の意志に反して、勤務時間を減らしたいという気持ちになってしまう。こうした働き方に中立的でない制度は、ご本人から仕事への意欲を奪い、「女性活躍」の趣旨にも反しているように思います。
このように、いまだ存在している「女性の就労の壁」を一刻も早く取り除き、すべての女性が納得感をもって、活き活きと活躍していただく環境をつくることが、包摂的な経済社会づくりのためにも重要であると考えますが、総理のご所見をお伺いします。

https://www.jimin.jp/news/policy/205091.html


この大家さんの発言に対しての、総理の回答がこちら…

岸田総理
子育て世代に対するリスキリング支援と女性の就労の壁を取り除く取り組みについてお尋ねがありました。政府としては、人への投資の支援パッケージを5年で1兆円に拡大し、リスキリングへの支援を抜本的に強化していく中で、育児中など、様々な状況にあっても主体的に学び直しに取り組む方々をしっかりと後押ししてまいります。

https://www.ytv.co.jp/press/politics/183887.html


このお二人の会話から、
育休中に リスキリング = 学びなおし = スキルや学位取得 となり

「育休は休暇ではない!24時間子育てをしているのにいつ学びなおせというのだ!」と炎上してしまった、という顛末。

では本当に「リスキリング」は「スキルや学位取得」のことなのか?
…というとどうもそうではない様子。定義を調べてみると…

“新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること”

https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_jinzai/pdf/002_02_02.pdf


ここまで調べて思ったこと。

本来のリスキリングの意味で言うのであれば、私は育休中のリスキリング、大いにありだと思うんですよね。スキル=資格、とされてしまうと、絶対に無理だと思うんですが、育休中に色んな人と出会って、話して、自分の考えや価値観に気づいて、自分の価値を高めることは、とても必要なことだと思うんです。

私自身、mamaonvaに出会いボランティアを始めるまで、このままでいいのか?と焦ってばかりで、それこそ資格を取得してみようか、とか思ったこともありました。でもね、私の場合は絶対無理だった。1日30回近い授乳、家事、息子の相手、夜も6~8回起きて授乳している状況で、机に向かって勉強なんてできない。ましてお金がかかるとなればさらにハードルが高い。

じゃあなんでmamanovaではできたのか?
フルリモートで、子連れ参加もOKで(授乳しながらみんなとしゃべってました笑)、途中参加も退出もOKで、無料。ボランティアも、受け入れ先が子育て中であることを理解してくれているので、マイペースに進められる。居場所に安心できるから、学びに繋げられたよな、と再実感。

…で、今日のイベント。
参加者と意見交換をする機会があったのですが、それが本当に面白かった。

” 育休=育児だけに専念する期間、ということに違和感 ”
” そもそも育児自体がリスキリング ”
” リスキリング自体が、働く上でのブランクを埋めるような意味で言われることがあるが、そもそもなぜ育休期間=ブランク?育児を通して得たスキルだってたくさんある! ”
” そもそも論、リスキリングの話を賃上げ対策の一環として出してきていること自体がおかしい。賃上げは個々人のリスキリングでどうにかなる問題じゃない。それこそ、国が政策として企業に対して行うものなのに… ”

等々、共感するものから、新しく視野を広げてもらったものから、本当にたくさんの意見を聞くことができました。

ほら、やっぱりこれリスキリングじゃない?笑


この大炎上がどう鎮火するのか見守りつつ、どうか、リスキリング中の親に皮肉や批判の声が出ませんように。国が、地に足付いた政策を出してくれますように。



おわりっ!

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