【詩】街

愛されたいな、星みたいに、
そう思っている横で、誰かが苦しそうに吐いていること、
そして、吐いても吐いても止まらなくなって、それが少しずつ街の一部になってゆくこと。
わたしは目が離せなくて、じっと見ていた。
ねえ、きみはもう、愛を受け止められなくなったのかもしれないね。気持ち悪くて気持ち悪くて、仕方がなくなっちゃったのかもしれないね。もう二度と愛が体の一部に生まれ変わらないこと、それはたぶん、誰からも愛されないのとほとんど同じことで、だからわたしも同じなんだよ、きみと。きみが受け取った過剰な愛を、わたしに下さい。
呟いただけでどこにも伝わることはなかったけれど、
愛されたいな、街みたいでもいいから、
愛が欲しいな、消化不良でもいいから、
それでも知らないうちに、誰かの愛を踏みつけてしまってるかもしれないけれど、本当にそうなのかどうかはきっと、星だけが知っている




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